札幌本社のIoT×SaaSのスタートアップ「ゼロスペック株式会社」で
1人人事&バックオフィスをしている松田(https://twitter.com/SHOMATSUDA3)です。
今回は、ゼロスペックの現在のお客様にあたる
「灯油配送の市場・現場の仕事」に関して、記事にしてみようと思います。
ゼロスペックは現場ドリブンな会社。
現場に根差す、深い課題を解決する会社。
その「現場の課題(PAIN)」について、皆さんに少しでもイメージしていただけたら嬉しいです。
この記事を通して、
その「現場の課題(PAIN)」について、皆さんに少しでもイメージしていただき、
「ゼロスペックの仕事は
大変な瞬間も多々ありそうだけれど、
それ以上に『顧客への貢献性』、ひいては『社会貢献性』を感じることができそうだ!」
と思っていただければ嬉しいです。
≪目次≫
- 灯油の用途
- 灯油の市場
- 灯油配送の仕事
- 配送方式と方式毎のPAIN
- 配送そのものの大変さ
- ゼロスペックのビジネス
- 最後に
灯油の用途
雪国でも灯油、非雪国でも灯油
北海道出身の松田としては、とても親近感のある灯油。
一方で、雪国出身でない方とのカジュアル面談では、
「灯油にあまりなじみが無くって…。」というお声もいただき、
はじめのころは地域差に驚いたものです。
灯油配送のイメージ
改めて、灯油についてご説明。
石油ストーブなど暖房用燃料として使われているのが灯油です。
冬場の灯油の使用量は、夏場のほぼ5倍もの量になります。
そのため灯油は、夏の間に生産したものを油槽所などに貯蔵しておきます。
灯油は、暖房のほか厨房の熱源、給湯、風呂焚きなどの用途で使うこともあります。
(「石油情報センター」サイトより引用)
雪国出身者として
暖房用途の灯油にはなじみがありましたが、
給湯用途の灯油に関しては、実は私松田もゼロスペックの入社面接時に初めて知りました💦
…実は、ゼロスペックのサービス、「GoNOW(IoT×SaaS)」は、
2022年8月現在、35都道府県以上にされており、
顧客は全国にバランスよく存在しています
(非雪国では、「給湯用途」として、小さめのホームタンクが設置されており、灯油配送の効率化ニーズは雪国と同様に存在)。
実際に、環境省のデータを引っ張ってくると以下の通りです。
ほとんどの地域で、20~60%程度は灯油暖房。
全国で9%程度が灯油給湯。
想像以上に灯油は生活に身近な存在なのです。
(全国に灯油のホームタンクは1000万台以上ある ※ゼロスペックによる試算)
「環境省:2019年度の家庭のエネルギー事情を知る(暖房について)」より
暖房器具の熱源比較。
エリアによりけりだが、沖縄を除き、20~60%程度は灯油暖房。
「環境省:2019年度の家庭のエネルギー事情を知る(給湯機器について)」より
給湯機器の熱源比較。
全国で9%程度が灯油給湯。
灯油の市場
これもカジュアル面談でよく聞かれる質問です。
近年灯油以外の暖房が登場し、灯油の暖房は確かに少しずつ減ってきています。
ではどのくらい減ってきているのでしょう?
調べてみると、「年間3.3%程度の需要減」という数字のよう。
「経済産業省 石油市場動向調査ワーキンググループ資料(令和4年3月30日)」より抜粋
2020~2026の灯油消費実績・予測
年間に3.3%程度、消費量が減っている。
少々、古いが「こちらの資料」でも同様の数字が見られる。
このような市場規模の減少等の影響からか、
灯油配送市場へは、長らく、デジタル化をはじめとした効率化の投資が集まりにくく、
「10年以上昔から、仕事の仕方が全く変わっていない」というお客様も存在してるような状況です。
そんな市場背景から、弊社としては、
「データで未来に価値を」というビジョンを掲げ、
現在は、灯油業界の労働環境をより良いものにするべく、ビジネスを展開しています。
※補足
とはいえ、市場が縮小していることから、
ゼロスペック自体の成長性に関して、疑問抱く方も当然いらっしゃるかと思います。
弊社では、灯油以外の他市場への展開に関しても中長期方針に盛り込んでおります。
長くなるので、詳細の説明はまたの機会に。
灯油配送の仕事
札幌出身者としては、
毎年冬が近くなると、夕方のローカルニュースで
「今年は灯油の価格が高騰しており~」のようなニュースをよく見ていましたし、
灯油配達用のはたらくくるま(タンクローリー)を市内でよく見かけていました。
(もっと画像や動画で知りたい方は、YoutubeやGoogleで「灯油」「灯油難民」「灯油配送」等で調べてみてください。雪道を大きなタンクローリーで走る大変さを感じていただけるかと思います。)
とはいえ、
「すごくアナログで大変そうな仕事なんだろうな」くらいの理解はあったのですが、
札幌出身の私松田でさえ入社するまでは
灯油配送のリアルについては全く知りませんでした。
配送の種別とそれぞれのPAIN
実は、灯油を各家庭に届けるのに、2つのフローが存在します。
「定期発注」と「電話発注」です。
どちらも読んで字のごとく、
「定期発注」は、大まかに日付を決めて、配送する方法。
「電話発注」は、各家庭から都度電話で注文をし、配送する方法。
「定期発注」と「電話発注」については
北海道エネルギー様のホームページがわかりやすいです。
(https://www.do-ene.jp/home-energy/kerosene/concept/)
灯油配送業者様によって、どちらか、もしくはどちらもの発注方式をとっております。
そのどちらにおいても、PAINが存在しています。
- 定期配送
- 灯油の消費量が、灯油配送業者側で把握できず、必要性の少ない配送が一定数発生
- 電話発注
- 家主:灯油残量の確認・電話をする、という手間
- 灯油配送業者:電話を受ける・内容を記録する、という手間
一つ一つの無駄や手間はそれほど大きくないのですが、
配送員が少ない灯油配送業者様にとっては、この手間や無駄の蓄積が、
業務全体のうちの大きな部分を占めている場合もございます。
配送そのものの大変さ
画像や動画を検索していただければわかるのですが、
灯油配送業務は結構大変です。
例えば、雪国であれば、以下のような大変さがあります。
- 大きなタンクローリーを運転するのでそもそも大変。
- 雪で道が狭い&滑る中で運転するので大変。
- 灯油のホームタンクは各建物の裏手等にあり、雪をかき分けて給油しないといけないので大変。
(こんな大変な仕事に向きあっていただいている皆様には、本当に頭が上がりません…。)
また、このような大変さも相まってか、
人材不足に困っている会社様が多いのも灯油配送業界の特徴。
近年、地方でのガソリンスタンドの廃業も増え、
ライフラインである灯油にありつけない、という問題も生じており、
「灯油難民問題」として知られています。
灯油難民問題。
(「ゼロスペックの採用資料」より抜粋)
他にも、「北海道 石狩振興局 産業振興課『IoTを活用した農山漁村の灯油難民防止等に向けた地域実証実験』」にも詳しい。
こちらの実証実験は弊社ゼロスペックも関わらせていただいております。
ゼロスペック社内でも、ちょうど先日、こんな話題が。
我々のお客様の生の現状。弊社SalesTEAM神のslackメッセージ。
日々、顧客と接している弊社のセールスチーム社員、ひいては弊社全体として、
「灯油難民」は、今まさに直面している問題であると認識しています。
ゼロスペックのビジネス
ゼロスペックでは現在、
このような、課題が多い灯油配送市場に対して、
IoT×SaaSにて、「灯油残量の見える化・配送の効率化」という価値を提供するビジネスを展開しています。
「IoT×SaaS」と聞いて、
「今ドキで、キラキラでイケイケなスタートアップ」を想像していただく方もいらっしゃいます。
ここまでの記述で、
「泥臭く、現場の生々しく深い課題に向きあっている」という雰囲気を少しでも感じていただけると
嬉しいなと思っています。
最後に
深く、生々しい課題に向きあっているからこそ、
苦しい・大変な瞬間もあります。
一方で、そんな課題に向きあっているからこそ、
我々が顧客と市場に誠実に向き合い、
「価値があると思っていただけたとき」や「実際に価値を提供できたとき」、
お客様から頂ける感謝や期待大きさは、かなりのものです。
大変な瞬間もありますが、
それ以上に「顧客への貢献性」、ひいては「社会貢献性」を感じることができるゼロスペックの仕事に
すこしでも興味が沸いたかたは、お気軽にまずはご連絡をお願いいたします!
※参考:ゼロスペックの採用資料