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【前期事業レポート】武蔵野大学高等学校 アカデミックマインド育成講座

カルぺ・ディエム講師の橋本講師(教育学部4年)を中心とした講師が、武蔵野大学高等学校の2年生を対象に「アカデミックマインド育成講座」という講義・ワークショップを開催しました。

2024年4月から2024年11月まで講義を行う予定で、今回のレポートでは、その中間報告となる、4月から7月までの講義について紹介していきます。

アカデミックマインド育成講座とは?

AIなどさまざまな技術が発達する中、これからの世代に求められるのが「思考力」です。共通テストや大学入試でも「自分で考える力」が試されるようになっています。本講座では、現役東大生と一緒に「身の回りにあふれる疑問」と「五教科の勉強」を結びつけた課題に取り組み、自ら問いを立て、仮説を作り、検証する一連の思考法「アカデミックマインド」の獲得を目指します。

勉強がより楽しく、身近な存在になるだけではなく、獲得した思考法を大学受験の問題に応用していく講座です。

目次

  • アカデミックマインド育成講座とは?

  • 問いから始まる探究

  • 自分の仮説を検証するのが研究

  • 受講した感想

  • 先生方からの声

  • 生徒の皆さんからの声

  • まとめ

問いから始まる探究

「突然ですが、ルービックキューブを解ける人!」

生徒の手がちらほら挙がります。

ルービックキューブの解き方にはいろんな方法がありますが、群論と呼ばれる数学の考え方を使うと、よりわかりやすく理解することができるようになります。群論は、「元の命題と真になる命題は対偶命題」という命題の考え方を応用するものです。自分たちの身の回りのものが、既に学習した知識と結びついていたことに生徒さんたちは驚いていました。

「ルービックキューブをどう解くのか?」という一つの問いが、群論や命題と繋がっているように、問いを立てることはまさに学びが深まることだといえます。昨年もアカデミックマインド育成講座を受講した武蔵野大学高等学校の2年生の皆さんは、今年度は「問いを立て、仮説を立て、検証する」のサイクルを探究に応用していきます。

自分の仮説を検証するのが研究

自分のテーマは、疑問に感じたこと、もっと突き詰めたいと思うことを一つ選んで設定してもらいます。しかし、自分のやりたいことや興味のあることに対して、自覚的になれている生徒はそう多くありません。そこで、お互いに質問し合って自分のことを深ぼるペアワークを実践してもらいました。

「私は、『忘れっぽい』という特性から困っていることはないか?という問いを立てて、探究を進めたいと思います。インタビューという手法を用いて他の人の声を集めて自分の仮説を検証していきます。」
「自分は、〇〇という哲学者は本当に相対主義者なのか?という問いを立てて、探究を進めたいと思います。文献講読と資料活用という手法を用いて自分の解釈の正当性、つまり仮説が正しいことを検証していきます。」

講師たちが実際に行った検証も参考にしつつ、生徒さん自身の検証のイメージ、ひいては探究活動全体へのイメージを膨らませていきました。

受講した感想

先生方からの声

生徒一人一人で異なるテーマの探究を行うことは、生徒それぞれの興味分野を深めることにつながり非常に有意義です。個人の問いの質のばらつきや進捗度合いに合わせて、夏休み以降も、生徒の状況を個別に把握していってほしいです。

生徒の皆さんからの声

各回の講義後にアンケートを実施しています。そこでの生徒個人の感想を、一部抜粋して紹介します。

「元々立てていた問いから、講義を通じて深掘りした問いができてよかった。」
「はじめは問いがバラバラになって大変だったが、実際の講師の方々の検証方法を知ることができて自分の探究の方針がまとまってきた。」
「講師の方が面談をしてくれて、今まで固まっていなかった仮説と検証を定めることができた。普段の授業とは違ってとても面白い!

まとめ

まずは前半4ヶ月間、自分の仮説としっかり向き合い、疑問を深掘りしている生徒の皆さんに拍手です。探究的な学びは、ここからの仮説検証をどのように行なっていくかでさらに深まるかどうかが決まります。自分の深めたい問いに向かって、ぜひ検証する手を緩めずに向き合ってみてください!

夏休み明けにみなさんとお会いできることを楽しみにしています。


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