こんにちは。株式会社オプト テクノロジーフォース本部 AIソリューション開発部でエンジニアをしている西川です。
2026年5月14日〜15日の1泊2日、高尾山口の宿泊施設「タカオネ」で開発合宿「テック合宿2026」を開催しました。テック部門としては実に3年ぶりの開発合宿。23卒以降のメンバーにとっては初めての合宿です。今回は運営メンバーの一人として、当日の様子をレポートします。
都心から1時間、山のふもとで合宿
会場に選んだタカオネは、京王線・高尾山口駅から徒歩すぐ。都心から1時間ほどで着くのに、目の前には高尾山という絶妙なロケーションです。徒歩3分に温泉、徒歩5分にコンビニ。合宿に必要なものがすべて揃っていました。
参加したのはエンジニア15名(インターン生1名を含む)。部署の垣根を越えて、あえて普段接点のない初対面の組み合わせで3人×5チームを編成しました。
昼はひたすら開発、夜はBBQ
今回の合宿のテーマは「エンジニアの業務効率化」。EEE Hackathon(EngineerのEngineerによるEngineerのためのハッカソン)と題して、チーム対抗のハッカソン形式で開発しました。
この名前には意図があります。作るのは、エンジニア自身がユーザーになるプロダクト。ハッカソンの成果物は、その場の熱量で作って終わり、になりがちです。でも自分たちが毎日の業務で使うものなら、「使われないプロダクト」にはなりにくい。AI駆動開発と本気で向き合いながら、成果物はちゃんと業務に還る。そういう設計にしました。
タイムテーブルはこんな感じです。
- 1日目:13時オリエンテーション → 開発 → 17時からBBQ → 21時まで開発
- 2日目:9時から開発 → 17時から成果発表会
開発に使える時間は、2日間で合計約11時間。ラウンジに全員が集まってひたすら手を動かし、夜は街のテラスでBBQをしながら雑談。合間に温泉でサウナに入って寝る。「そこそこハードだけど、ちゃんと楽しい」構成になったと思います。
ちなみに、BBQで肉を焼いている間も、各チームの裏側ではClaudeが黙々とコーディングを続けていました。エージェントに実装を任せて、人間は火を囲みながら次の方針を話し合う。人間が休憩してもAIは手を止めない——AI駆動開発ならではの光景でした。
朝、発表を控えているのに高尾山の方に散歩してきたメンバーもいました(しかもそのチームは入賞しました)。この緩急も合宿ならではです。
たった11時間で、5つのプロダクトが生まれた
今回のハッカソンには特別ルールがありました。「AI駆動開発のみ。人手でのコーディングは禁止」。参加者全員にClaudeの有償プランを付与し、Claudeを本気で使い倒したら2日間でどこまでできるかを試す場にしたのです。
開発に使える時間は、発表資料の作成も含めて約11時間。それでも5チームすべてが、デモが動くプロダクトを完成させました。3人×11時間、つまり4.5人日程度の工数でここまで作れるのか、というのが正直な驚きです(正確に言えば、これは「人間の」開発時間。前述のとおり、AIはBBQの間も働いていました)。
- TechAtlas(グランプリ):GitHub上のコードやPRから「人 × リポジトリ × 技術」を自動マッピングする、組織の技術地図帳
- おぷりも(準グランプリ):2D空間で近づくと通話が始まる、社内版バーチャルオフィス
- ui-sherpa:初見のSaaSの画面をAIが偵察・解説してくれるツール(ほか、ブラウザ操作自動化の検証を2本)
- Agent Coding Retrospective:カレンダー・Claude Code・Gitの記録から1日の振り返りを自動生成するダッシュボード
- AI Soft Skill Dojo:Claudeが専属コーチになり、ロールプレイでソフトスキルを鍛える道場
温泉に入ってる間、寝ている間もAIに作業させているチームは多く、グランプリのTechAtlasはそうやって得た膨大な分析データをもとに作られたプロダクトです。
参加者の声
合宿後のアンケートから、いくつか紹介します。
会場が都心から遠過ぎず、アクセスもよく、合宿に集中できる環境でよかった。
AIを使いこなしている人の一連の流れが大変勉強になった。
Claude Codeに触ること自体が初めて。Skill(Claudeの拡張機能)を作る体験を一通りできた。
宿すぐそばで温泉に入れたのも良かった。たっぷりサウナに入ってよく眠れた。
自分の業務に組み込まないとすぐに競合に負けるな、という危機感を覚えた。
普段の業務では「ちょっと聞いていい?」のハードルが意外とあるもの。合宿だと自然に手元を覗き合えて、AIの使い方の知見を伝授する/される場として機能しました。特に若手メンバーにとっては、他チームの先輩エンジニアと丸2日同じ場に居ること自体が貴重な機会だったようです。
実は、真面目な合宿でした
楽しいイベントとして書いてきましたが、この合宿には真面目な狙いがありました。組織全体でAI駆動開発というパラダイムと向き合うことです。
AI駆動開発が当たり前になりつつある今、個人がバラバラにAIを試しているだけでは、知見は組織に貯まりません。問われているのは「AIをどう使うか」ではなく、「AIを前提に、組織と仕事のやり方をどう作り直すか」。このパラダイムの転換は、一人で資料を読んで理解するものではなく、全員で同じ場に集まり、体験として共有すべきものだと考えました。
だからこそ、あえて人手コーディング禁止という制約を置き、全員で2日間AIと向き合う場を作ったのです。実際、生まれた成果物も「AIを一機能として使う」ものより、「AIを前提に仕事のプロセス自体を組み直す」発想のものが多くなりました。合宿という非日常は、パラダイムを切り替えるスイッチとして機能したと思っています。
おわりに
「また来年も来たい」「合宿形式そのものに価値を感じた」という声が多く、早くも次回開催に向けて動き出しています。成果物のいくつかは、実際に社内で運用を始めるべく棚卸しを進めているところです。
オプトのテック組織は、こんなふうに「AIを前提に仕事のやり方を作り直す」ことに本気で取り組んでいます。
少しでも興味を持っていただけたら、まずはお気軽に「話を聞きに行きたい」からご連絡ください!プロフィールなどを拝見し、お互いの方向性が合いそうでしたら、ぜひカジュアルにお話しできればと思います。