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デザイナーからアートディレクターへ転身!ゼロからイチを生む楽しさを知る

新卒からデザイナーとして広告やパッケージデザインなど、幅広いデザインに関わってきた田口さん。「この世にないものを自分の力で生み出す」ことを目指して、FUSIONでアートディレクターとして働くことを決めました。

これまでの職場では“デザイナー”として主に制作を担当することが多かったですが、“アートディレクター”として同世代と意見交換をし、企画を練り上げていく楽しさを知ったという田口さんに、1ヶ月間FUSIONで働いてみた所感を聞いてみました。

田口 美希​​(たぐち・みき)
株式会社J.C.SPARK、株式会社nakajima takahisa designにてグラフィックデザイナーとして、広告、パッケージデザイン、ロゴデザイン、webデザイン等を幅広く担当。2024年より、FUSIONのソリューションプランニング局に参画。

デザイナーからアートディレクターへの転身を目指して

ーーまず、これまでの経歴を教えてください。

田口さん:
新卒でグラフィックデザイナーとして、電通の直属のデザイン制作会社である株式会社J.C.SPARKに入りました。その後、元電通アートディレクターの中嶋貴久さん率いる株式会社nakajima takahisa designに入社。広告、パッケージデザイン、ロゴデザイン、Webデザインなどを幅広く担当していました。

バナーやLPなどのデジタル領域もやっていましたが、基本的にはポスターや新聞広告、お菓子のパッケージなど、アナログデザインに携わることが多かったですね。

ーーなぜ広告デザインに興味を持たれたんですか?

田口さん:
もともと物心ついたときから絵を描くのが好きで、母親がデザイナーだったこともあり、将来はデザインにまつわる仕事に就きたいと思っていました。中学生から大学生までの10年間を女子美術大学で過ごしたこともあり、他の世界を知らないと言ってもいいほどです。

特に中学生のときに、大学のOGである野田凪さんに強烈な憧れを抱いたことは大きかったですね。当時広告業界は男性がメインで活躍されているなかで、野田さんはLAFORET、NIKE、サントリーなどの広告を始め、さまざまなデザインを手掛けておられて。「こんなアートディレクターになりたい!」と思うようになりました。

ーーそんな田口さんが、FUSIONに入ろうと思ったきっかけを教えてください。

田口さん:
これまでずっとデザイナーとして働いてきましたが、やっぱり自分はアートディレクターとして働いてみたかったんです。

私のイメージでは、アートディレクターは大まかなイメージを描いて、ゼロからイチを作り出す人。デザイナーは、アートディレクターが描いたものを形にしていく人。

この世にないものを自分の力で生み出すことをやってみたかったんですよ。自分が作ったものに対して、どういう感情やリアクションを生み出せるのかを見てみたい、って。

もちろん、中嶋貴久さんのもとで働くことで学べることは数多くありましたが、中嶋さん自身が圧倒的なアートディレクターということもあり、自分がフロントに立って動くにはもう一段階スキルアップする必要があると感じていました。

そんなとき、以前から知り合いだった、ソリューションプランニング局局長の田中博都さんに熱烈なお誘いを受けて。ここでなら、自分が目指すものに一歩近づけると思い、入社を決めました。

同世代と意見交換をして企画を練り上げていく楽しさ

ーー現在FUSIONでは具体的にどのような仕事をされているんですか?

田口さん:
バナー制作や広告のカンプを作ったり、ディレクションするための素材やキャスティングリストを作ったり、アイデア出しをして企画書に落とし込んだりと、アートディレクターならではの仕事ができている実感があります。

もちろんデザイナーの仕事も好きなので、デザインまでやっているプロジェクトもあります。長年デザイナーをやっていたからこそ、知識や経験が糧になっているのを感じますね。

一方で、これまでは周囲にはデザイナーとアートディレクターしかいない環境だったので、違う職種の人と関わることに戸惑いもありました。知らない言葉がたくさん飛び交っていて、まったく理解できないことも…。

デザインやアート領域に関しては、それなりに知識があると自負していますが、逆にそれ以外のことはまったく気にしたことがなかったんです。これまでは「クライアントが気に入ってくれた」「消費者がかっこいいと言ってくれた」ということに満足していましたが、作ったものがどのくらいの人に見られ、購買に繋がるのか、数字を意識するようになりました。

同様に、関わる人が増えたからこそ、こちらもなるべく専門用語を使わずに、伝わりやすい表現をしようと心がけるようになりましたね。

ーー実際にFUSIONのメンバーとともに働いてみていかがですか?

田口さん:
同世代が多いこともあり、自分の意見を発信したり、意見交換がしやすいと感じています。各々の得意分野を持ち寄って、1つの企画を実現させる過程が楽しいですね。

これまでは自分よりも年上の人が多い環境で働いてきたので、どうしてもアシスタントのようなポジションになりがちで、良くも悪くも頼れる人がいる状況でした。作ったものを確認してもらって、アドバイスをもらえるような。だから、心のどこかで甘えていたし、何とかしてくれるだろうという気持ちもあったかと思います。

でも、FUSIONでは初めての年上組として先頭に立ち、「全部任せるよ」「好きにやっちゃって!」と逆に頼られるような 立場ですごく新鮮です。責任は重大ですが気が引き締まりますね。みんな仕事が速いので、ボールを打ち返すのが大変ですけど(笑)。本当に手持ち無沙汰になる時間がないんですよ。

それに、FUSIONの若い子たちはすごくやる気があると感じます。とにかく挫けない。突っぱねられても何クソ精神で頑張っていますね。コミュニケーション能力も高いので、積極的に話しかけてくれて、わからないことはわからないと素直に教えてくれる。

特にアートディレクターはFUSIONのなかでは新しい職種なので、自分が持っている知識をどんどん伝えていくことで、会社全体のデザインリテラシーが上がったらいいな、と思います。

自分自身が納得できるようなクリエイティブを

ーー現在入社1ヶ月ですが、ご自身の強みは何だと思いますか?

田口さん:
今までの経験で培ってきたのは、やり切る力だと思います。デザインというものはゴールがなくて、こだわろうと思えばいくらでもこだわることができる。そこで大切になってくるのが、時間がないなかでクオリティが高いものを作り切る力だと思うんですよ。ギリギリでも最後までやり切ることに関しては、自信があると思います。

そのなかでもさらに意識しているのが、自分が作ったものに自分自身が納得できるかですね。「自分が作ったよ」と胸を張って言えないものは嫌だなと思っていて。人に見せたくないようなものを世に放ちたくはない。それは、自分のためでもありクライアントのためでもあり、手に取るお客様のためでもあり、チームや会社のためでもあると考えています。

ーーありがとうございます。最後に田口さんが、これからチャレンジしたいことを教えてください。

田口さん:
目先の目標は、より多くの自分の企画が世に放たれることですね。
私が巻いた種がさまざまな人の力によって育っていっているのは嬉しいからです。

そして将来的には、アートディレクターとして、指名をもらえるようになりたい。スキル的にも人間的にも、かっこいいものを作れるようなアートディレクターを目指します。

(取材・執筆=いしかわゆき(@milkprincess17)/撮影=山本良奈)

最後に

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