ーこれが我々の使命であり、存在意義であるーデジタルテクノロジー推進室のトップが語る「変わる時代に我々が求められる理由」
顧客が抱える潜在的な課題を可視化・整理し、最新のデジタルテクノロジーを織り込んだDX戦略を立て、実効性の高いシステムをデザインする。それがNTTデータにおける「デジタルテクノロジー推進室」の使命です。
デジタルテクノロジー推進室は2018年の設立以来、CIOやCDOの参謀役としてさまざまな企業、団体のDXを支援してきました。現在はコロナ禍を経験し、一層の複雑化、多様化の一途を辿るDX需要に応えるべく、さらなるメンバーの増強を計画中です。
そこで今回は、DXの実現を強力に後押しするデジタルテクノロジー推進室で、DXコンサルタントおよびサービスデザイナーとして働く魅力をご紹介します。お話しするのはデジタルテクノロジー推進室の土井良(どいら)室長です。
土井良篤志
テクノロジーコンサルティング事業本部 デジタルテクノロジー推進室 室長
経験者採用入社。ミッションクリティカルな基幹系システムからスモールスタートのB2Cシステムまで業種を問わず幅広く経験し、その多くでシステムアセスメントからグランドデザインを実施。TCOを重視したシステムアーキテクチャの策定を得意とする。現在は顧客のDXを推進するコンサルティングサービス提供に従事。
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使命はグランドデザインを描き、明確な実行計画を立案すること
——デジタルテクノロジー推進室の役割を教えてください。
お客様と共にDXの実現に向けたグランドデザインを描き、デジタルテクノロジーを活用した新規ビジネスの創出を支援するのが我々の役割です。NTTデータ内にある事業部やセクターを横断し、特定の業界・顧客にとらわれないポジションで、実効性の高いプランを立て、理想的なDXの実現をサポートしています。
——つまり、クライアントワークではあるものの、システム開発を主軸とする部隊ではないということですね?
その通りです。デジタルテクノロジー推進室のメンバーは、プロジェクト計画が明確になる前の検討段階、構想段階から入り、目標の設定や課題の腑分け、技術選定やアーキテクチャの設計に携わります。プロジェクトが組成され実行フェーズに入ると基本的には別の開発部隊が主幹となりますが、我々も最新テクノロジーの実装を中心に、プロジェクト遂行フェーズに関与するケースも少なくありません。ただ、プロジェクトの成功に向けてお客様の戦略に基づくシステムデザインと実行計画を明確にするのが主な使命です。
——具体的にはどのようなサービスを提供しているのでしょうか?
主なサービスラインは3つあります。さまざまなDX需要に応えその実現を請け負う「デジタルテクノロジーディレクター」、多様で自由度の高い働き方をリードする「WorkStyle Invention」、人間中心設計のデザイン思考を活用してサービス創出を可能にする「Tangity(タンジティ)」の3つです。お客様の状況や要望に合わせ、DXコンサルタントやサービスデザイナーから成るチームがお客様と力を合わせ、未来に向けたビジョンを描くとともにDXの障害となる課題の解決に取り組みます。
——DX需要が高まっていると聞きます。顧客はデジタルテクノロジー推進室に何を求めていると思いますか?
現代は良くも悪くも変化が速く、しかもその振り幅が大きい時代です。こと技術領域だけに限っても、華々しく登場したはずの新技術がいつの間にか廃れてしまうことすら珍しくありません。ユーザー企業自身が自社のDXを成功させるにはその変化に対応する必要がありますが、どんな技術を活用すべきかの判断は、何を目指すのかによっても変わります。適時、的確な判断を下すのは容易ではなく、それを自社のリソースで賄える企業は限られています。NTTデータは自社内にR&D機能を持ち、最新トレンドをキャッチアップする能力に長けているのはもちろん、これらを用いた社会実装経験も豊富です。大規模で複雑なプロジェクトをマネジメントしてきた経験もあるため、我々のような役割が求められていると自負しています。
——どのような依頼を受けることが多いのでしょうか?
我々のお客様の中心は日本を代表するような大手企業が中心です。DX経験が皆無というケースはほとんどありません。しかしその一方で「一部業務の効率化は実現できたものの変革には至っていない」「最新のテクノロジーを活用したビジネストレンドに追従できていない」といった課題を抱える企業は少なくないのが実情です。我々に期待されているのは「DXプロジェクトに着手しているものの変革が進まない」もしくは「変革を進める上で必要となるテクノロジーの目利きや活用がうまくいかない」といったお悩みを抱えるお客様に対し、新たな打開策を提案することにあります。
テクノロジーを起点に不確実な未来に輪郭を与える仕事
——デジタルテクノロジー推進室のメンバーはどのような課題と向き合うのでしょうか?
最新のデジタルテクノロジーを活用した技術課題だけではなく、戦略課題や組織変革の実行課題にも向き合います。そもそもDXを実現する環境が整っていないケースもあるため、システム環境やデータ環境の調査はもちろん、柔軟かつイノベーティブな組織を作るための組織作りや人材育成、人事制度の改善まで話が及ぶことも少なくありません。
——最新のデジタルテクノロジーが起点になるとはいえ、活動領域は技術の範疇だけに限定されるわけではないのですね。
そうです。「デジタルテクノロジー推進室」を名乗る以上、技術に関する知見は疎かにできませんが、それだけではお客様に満足のいくサービスは提供できません。立場の異なるステークホルダーの意見を取りまとめ、具体的なテクノロジー戦略に落とし込むには、ビジネスに関する知識はもちろん、業界・顧客のトレンドも把握していなければなりませんし、人間中心設計やデザイン思考のプロセスに習熟している必要もあるでしょう。幸いなことにNTTデータには、エンジニア以外にもサービスデザイナーやビジネスに精通したコンサルタントや業界・顧客の事情に精通したアカウント担当が多数在籍しています。社内はもとよりグループ内での知見を活用できることも、我々の強みになっています。
——デジタルテクノロジー推進室をマネジメントするなかで大切にしていることを教えてください。
デジタルテクノロジーの進化は日進月歩であり、昨日できなかったことが、今日はできるということが起こりえる世界です。技術トレンドや過去の経緯に精通する我々がキャッチアップした情報をもとに企画したシステムが、ビジネスの成功確率を高めることも珍しくありません。これまで、社会基盤を支えるエンタープライズ領域におけるシステム開発では、安心安全が重視されるあまり保守的な選択に終始しがちでした。しかし時代の変化は、停滞も遅延も許しません。デジタルテクノロジーから生まれるイノベーションを社会基盤においても実現させる革新的な解決策を提示するのも、我々にとって大きな使命と言えます。
——NTTデータでしかできない仕事も多そうです。
NTTデータは、ほぼすべての業種、業態の企業を顧客に持ち、ソリューションをお届けしてきた歴史と信頼があります。強固な顧客基盤を活用すれば、DX構想からサービスの実装まで一連の流れを俯瞰しながら、社会にインパクトを与える仕事に携わることもできますし、業界横断型のプラットフォームビジネスのような革新的なプロジェクトに関与することも可能です。私自身も10年程前、ハードウェア開発会社のシステムインテグレーション部門から転職してきたのですが、こうした醍醐味は同じ業界でもなかなか味わえないものだと思います。
——企業側の内製化ニーズも高まっています。そうした要望に対してはどのような対応を?
非IT企業もDXと無縁ではいられません。事実、伝統的な事業から脱皮しIT企業への転換を宣言される企業も増えています。内製を志向してエンジニア組織を作り、デジタルテクノロジーを自社の成長に直結させたいというニーズは、今後さらに高まることでしょう。先ほども触れた通り、最先端の技術を思いのままに使いこなすには、豊富な経験と知見を持った様々なパートナーが欠かせません。つまりここに我々の存在意義があると考えています。我々は慣れ親しんだSIerのビジネスモデルに安住するつもりはありません。お客様のDXパートナーとして、お客様と共に組織を作り、人を育て、知識をトランスファーしながら、新たな価値創出に貢献する。これほどチャレンジしがいのある取り組みはないはずです。
提案依頼書はありません。技術への関心と挑戦するマインドで社会を変えていきましょう。
——これからも顧客のDXを支援し続けるために、克服すべき課題はありますか?
企業のIT投資のなかで、DXの比率は今後ますます高まっていくことが予測されています。その需要の大きさを考えると、現体制ではいずれお客様の需要を捌ききれなくなるため人員の増強が大きな課題なのは間違いありません。デジタルテクノロジーを駆使し、お客様のビジネス変革をドライブするDXコンサルタントやサービスデザイナーの獲得が急務と言えます。
——デジタルテクノロジー推進室にはどんなメンバーが在籍していますか?
大手SIerでクライアントワークに携わっていた元SEや、ユーザー企業でDXプロジェクトにアサインされた経験を活かしキャリアチェンジを志望された方、大手デザインファームなどでユーザビリティの高いサービス開発に携わっていたデザイナー経験者などさまざまです。共通しているのは、新たな環境で社会的インパクトの大きい仕事に携わりたいという思いの強さかもしれません。
——DXコンサルタントやサービスデザイナーには、どのような素養が求められますか?
我々に依頼が寄せられるタイミングでは、提案依頼書の類いは存在しません。どちらの仕事も、決められたゴールに向かって粛々と作業を積み重ねるというより、お客様の声に耳を傾け、一緒に答えを探しながら成果を出していくことが求められます。デジタルテクノロジーへの知識や関心に加え、環境の変化を察知したら躊躇することなくアプローチを変える勇気や、試行錯誤を恐れないマインドも必要です。NTTデータのデジタルテクノロジー推進室は、顧客・業界全体を俯瞰しながらお客様の未来を実現するための組織です。自らの技術力によってお客様はもちろん、その先にある社会をより良く変えたいという方を歓迎します。
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NTTデータデジタルテクノロジー推進室は一緒に働く仲間を募集しています。
詳しい仕事内容については、下記のリンク先の情報が参考になります。ぜひご一読ください。
DXケーススタディ発信サイト「デジタルテクノロジーディレクター」
デジタルテクノロジーディレクター(DXコンサルタント)
デジタルテクノロジーディレクター(WorkStyle Invention)
サービスデザイナー(Tangity)