スーパーに並ぶ、つやつやのぶどう。
その一房ずつが、「残していい房」として誰かに選ばれたものだと、想像したことはありますか。
私はいま、山梨・笛吹市のぶどう畑を管理しています。
株式会社いきがいの農業事業の一環として、この土地でぶどうを育てながら、インターン生たちと一緒に畑に立つ日々を送っています。
「農業」と聞くと、
収穫の華やかな場面を思い浮かべるかもしれません。
でも、おいしい一房ができるまでには、
地味で、根気のいる作業がいくつも積み重なっています。
6月のいま、畑で行っているのが「摘粒(てきりゅう)」です。
「残す房」を、一緒に決めていく
摘粒とは、ふくらみ始めた一房の中から不要な粒を取り除き、形と密度を整えていく作業です。ただ間引くだけではありません。
どの粒が健康か、どの房に可能性があるか
——目で見て、手で触れて、判断していく。
この日は、私と行動をともにする
インターン生4人が畑に入りました。
私が房の状態を確認しながら説明し、4人が実際に手を動かしていく。
「この房は残す」
「ここは整理する」
——そのやりとりを繰り返しながら、畑全体を5人で少しずつ整えていきました。
一房に向き合う時間は、短くはありません。
でも、この判断の積み重ねが、夏の収穫まで実を守ることにつながる。
それを、私自身が一番よく知っています。
「正解」は、私も簡単には教えられない
はじめて畑に立つインターン生にとって、この作業は戸惑いの連続だったと思います。
どの粒を落とすかに、明確な正解はありません。
教科書的な基準はあっても、目の前の房がその通りとは限らない。
風の具合、その木の今年の育ち方、房の向き
——現場でしか掴めない感覚が、判断のよりどころになっていく。
私自身、この畑と向き合う中で、それを日々痛感しています。
だからこそ、「こうすれば正解」とは簡単には言えない。
一緒に見て、一緒に考えて、自分で掴んでもらうしかない。
それが、私がインターン生と畑に立つ理由でもあります。
減らすことが、育てること
摘粒には、農業の逆説があります。
実を「減らす」ことで、残った房に養分が集中し、より甘く、より大きなぶどうになる。
目先の量より、先の質を選ぶ判断です。
インターン生たちが手を動かし続けた数時間は、
畑全体の未来に直接つながっています。
自分が整えた房が夏を越えて色づいていく
——その時間軸の長さが、画面の中の仕事とは違う種類の手応えを与えてくれる。
それを、この畑で感じてほしいと思っています。
いきがいが大切にする
「失敗を力に変える」
「“やってみる”First」
という姿勢は、ぶどう畑でも変わりません。
守り、待ち、また手を入れる。その地道な営みの先に、ようやく一房の甘さがある。
あなたも、この畑に来てみませんか
都会のインターンでは、なかなか出会えない時間があります。
自分の手で何かを選び、守り、季節をまたいで結果を待つ
——その手応えは、数字やデータとは少し違う種類の充実感をくれます。
私と一緒に、この畑で手を動かしてみませんか。
「いきがいは、挑戦の先にある。」
その挑戦は、山梨の静かなぶどう畑にも、確かにあります。