なぜIT営業マンが、清掃業に飛び込んだのか。
「え、清掃屋さんになるの?」
会社を辞めると決めたとき、周りの反応はだいたいそんな感じでした。正直、自分でも最初は半信半疑でした。IT系の営業を長年やってきて、なんで今さら清掃業?って。
でも今は、あのとき飛び込んで本当によかったと思っています。
■ 「またどこかに引っ越すの?」——転勤族として育った日々
私の幼少期は、ひとことで言うと「引っ越しの連続」でした。
幼稚園は埼玉、小学校は富山、中学校は東京、高校は山梨。父が転勤族だったため、3年に1度ほどのペースで環境が変わり続けました。
最初は正直、しんどかった。新しいクラスに馴染むまでの時間、方言の壁、友達を作り直すたびに感じる緊張感。それでも繰り返すうちに、気づけば「初対面の人と打ち解けること」が自然とできるようになっていました。
いろんな土地で、いろんな人と関わってきた経験が、今の仕事の原点になっている気がします。人と向き合うことに、臆さなくなっていたんだと思います。
■ IT営業時代——「数字」の裏にあったもの
大学を卒業後、私はIT会社に入社しました。ECサイト制作ツールなどの販売を担当し、法人・個人問わず幅広いお客様に営業をしていました。
その後、SEO対策サービスの電話営業も経験。自分で売るだけでなく、アルバイト30人ほどのチームをまとめながら、組織として数字を追う立場も経験しました。
仕事は好きでした。でも、どこかずっと引っかかるものがあった。
売れた日は達成感がある。でも翌日にはリセットされて、また数字を積み上げ直す。お客様の顔は見えない。自分が誰かの役に立っているのか、実感が湧かない日が続いていました。
転勤族として育った自分は、ずっと「人と人がつながる仕事」に惹かれていたんだと思います。でも当時は、それが何かわからなかった。
■ 転機は、一本の電話だった
そんなとき、知人の紹介でハウスクリーニングの仕事を見学する機会がありました。
見せてもらったのは、浴室の清掃です。
作業を始めてから仕上がりまで、3〜4時間。「え、浴室ひとつにそんなに時間がかかるの?」と、最初は正直驚きました。でも目の前で進んでいく作業を見ているうちに、気づいたらじっと見入っていた。
仕上がった浴室は、汚れがひとつもなかった。鏡も、床も、壁も。言葉が出ないくらい、きれいだった。
そのとき、隣にいたお客様が目を輝かせながら言ったんです。
「ありがとう。本当に、ありがとうございます」
その「ありがとう」が、普通じゃなかった。心の底から出てきたような、本物の言葉でした。
その瞬間、頭の中で何かがカチッと音を立てた気がしました。
■ 「感謝の総量」という概念
IT営業でも、もちろん「ありがとう」はもらえます。でも清掃は違う。
目の前で、リアルタイムで、空間が劇的に変わる瞬間をお客様と一緒に体験できる。喜びが、ダイレクトに届く。
この仕事には「感謝の総量」が圧倒的に多いと気づいたとき、気持ちは決まっていました。
■ 「清掃業=地味」を覆したかった
飛び込んでみて、もう一つ気づいたことがあります。
この業界、めちゃくちゃ人材が輝ける場所なのに、イメージで損をしている。
学歴も関係ない。過去の経歴も関係ない。お客様の前で誠実に、笑顔で、プロとして向き合える人間なら、誰でも一流になれる。
転勤族として育ち、いろんな土地でいろんな人と関わってきた自分だからこそ、「人と信頼を築く仕事」の価値がわかる気がしました。
■ 「遅すぎるスタートなんて、ない。」
今、LIFEARCUSには異業種から飛び込んできたメンバーがたくさんいます。コンビニ、配送、居酒屋——まったく違うバックグラウンドを持つ仲間が、都心の富裕層のお客様から「またあなたに来てほしい」と言われるプロに育っています。
私自身がIT営業から清掃業に転身したように、きっかけと環境さえあれば、人はいつからでも変われる。そう信じているから、私はこの会社を続けています。
■ これからも、「和」を大切に
幼少期から転校を繰り返してきた私が、ずっと大切にしてきたのは「人と人のつながり」でした。
派手な成長や、急拡大を目指しているわけではありません。地味で、少しずつかもしれない。でも、お客様との「和」を丁寧に積み重ねながら、「ありがとう」がたくさんもらえる会社にしていきたい。
それが、LIFEARCUSを続ける理由です。
「この会社、なんか面白そう」と思ってくれた方、まずは話だけでも聞きに来てください。