グループ会社shuffle(照明・空間演出を手がける照明会社)の池田さんが、社内の新人スタッフ向けに開いている勉強会「教えて池田さん」。
第3回のテーマは「舞台照明」です。
それでは見ていきましょう!
舞台照明とは?
舞台照明というと、「舞台を明るくするもの」というイメージがあるかもしれません。
しかし、舞台照明にはそれだけではなく、
・出演者を見せる
・空間の雰囲気をつくる
・時間や場所を表現する
・お客様の視線を誘導する
など、さまざまな役割があります。

実際の舞台現場
舞台全体を明るくする「地明かり(ベース照明)」や、
客席側から出演者を照らす「前明かり」、
横や後ろから光を当てて立体感を出す「サイドスポット」「バックライト」など、複数の照明を組み合わせて舞台をつくります。

舞台の照明例
いろいろな照明機材
舞台では、目的に合わせてさまざまな機材が使われています。
たとえば舞台全体を均一に照らす基礎の光である、「ボーダーライト」に、舞台の一番奥にある白い幕(ホリゾント幕)を照らす「ホリゾントライト」。
どちらも広範囲を照らし出す重要なライトです。

ホリゾントライトにはアッパー(写真上部青)とロアー(写真下部緑)があります。
これらのライトに照らされているのがホリゾント幕です。
舞台などでかかせない「スポットライト」は出演者や舞台装置を照らすライト。
操作は簡単なようで、とても技術が必要です。

人力で対象を追っかけます。
コンサート会場などで大活躍の「PARライト」は、電球と反射鏡が一体となったランプを使用する照明器具。
複数組み合わせて客席照明やバックライト、ライブ・コンサートの演出などにも使われます。これらは「ミ二ブル」と呼ばれます。

演者の後方から強い光を出すことで、シルエットを強調し迫力を出せます。
しかし最近ではLED照明が主流となってきており、PARライトは出番を少しずつ失っています。
消費電力が少ない、長寿命、さまざまな色をつくれる、調光しやすいなどのたくさんのメリットがあるためです。

どのライトもLED化が進んでいます
そして、イベントやコンサートでおなじみなのがみんな大好き「ムービングライト」。
光の方向や色、明るさ、模様、ビームの太さなどを遠隔操作でき、1台でさまざまな演出ができます。

ムービングライトによるビーム演出の例
そのほかにも、ミラーボールやストロボ、スモークマシンなど、光をより印象的に見せる特殊効果機材もあります。

ミラーボール自体は光りませんが、いろんな角度から光をあてて鏡で反射しています。
「明るくする」だけが照明じゃない
舞台照明で面白いのは、「暗くすること」も重要な演出になること。
例えば「サス残し」では、周囲を暗くして一人の人物だけを照らすことで、観客の視線を自然に主役へ集めます。

ちょっとかっこいい雰囲気に
照明は、ただ光を足していくのではありません。
どこを明るくして、どこを暗くするのか。
「明るさ」「色」「方向」を組み合わせることで、同じ舞台でもまったく違った雰囲気をつくることができます。
舞台照明ができるまで
舞台照明は、本番当日に完成するわけではありません。
事前にクライアントや演出家と打ち合わせを行い、現地確認や照明プラン、機材の準備などを進めます。
当日は機材を仕込み、動作チェック、フォーカス、照明合わせ、ゲネプロなどを行い、本番を迎えます。

いろんな指示器を使って操作します
普段何気なく見ている舞台の「光」。
少し意識して見てみると、「この光は何のためにあるんだろう?」と、新しい発見があるかもしれません。
今回ご紹介した内容を、ぜひ日々の業務やイベント現場で役立ててみてください。
池田さん、今回もありがとうございました!