Section L スーパーバイザー
石丸愛佳さん
——愛佳さんは2021年に入社。スタッフの中で一番キャリアが長いとか。
オペレーションの現場では、一番長いと思います。アメリカ生まれで、向こうでは学生時代、レストランなどで働くことが多かったですね。その後学校を卒業して日本に来たのは……もう11年前!早いです(笑)。日本では、イラストレーターやイベントスタッフの仕事などをしたり、美容師の学校で免許を取って、普通に美容師として勤務していたこともあります。
Section Lに転職したのが2021年。まだ銀座に1店舗しかないときですが、接客業の経験はともかく、初めてのホテル勤務で、戸惑ったことも多かったです。今、スタッフにはアソシエイト、スーパーバイザー、マネージャーという3段階がありまして。そんな私も先週、スーパーバイザープログラムを終えて、晴れて正式にスーパーバイザーになったところなんですよ。
——応募のきっかけは?
ホテルの仕事は昔からやりたかったことのひとつです。もうひとつ、日本に来たばかりのときは日本語が苦手で、仕事では言葉でも苦労しました。でも美容院でお客様と毎日接したおかげで、日本語力もちょっとだけ伸びたんです。あ、敬語はまだまだですけど(笑)。美容院を辞めた後、一時事務職もやっていたことがあったのですが、やっぱり自分に合っているのは、お客様と触れあう仕事だと。だったら今度は、日本語も英語も使える仕事ならいいなと思ったんですよね。
それまでホテルというと、リーズナブルなビジネスホテルか、スーツを着た人が行き交う5つ星ホテルくらいしかイメージがなくて、最初に訪ねたときはアパートメントスタイルのホテルがあるんだと驚きました。仕事の内容はフロントデスクを中心に、備品を整えるなどバックヤードの仕事もあって、常に動き回っている状態です。
ただ、Section Lでは、お客様との距離も近い。アットホーム感がすごくて、居心地がいいですね。とくにスタッフやお客様と会話するのが楽しくて、自分らしく仕事ができる職場と、つくづく思っています。
——これまでどんな交流が心に残っていますか?
フロントに立っていると、いろんなお客様の声が聞こえてきます。毎週一回、お客様にカクテルをサービスするイベント、ハッピーアワーも、「ロビーでちょっとした集まりができる会をやってほしい」というお客様の声から始まったものです。とくにコロナのときはみんな誰かと話したがっていましたから、コロナが治まった時期に感染対策をしっかりして、コミュニケーションの場を作ったのが始まりです。
あとは「本が借りられると助かります」というお客様がいて、ロビーに英語、日本語、いろんな本を置いたちょっとしたライブラリーを開きました。スタッフの本を寄付したり、お客様が帰国のときに東京のガイドブックを置いていってくださったりして、本棚はなかなかの充実ぶりです。お客様から「あの本をキープしておいて」なんて頼まれることもあるくらい、人気です。
——スーパーバイザーという役職に応募したのは?
この役職は最近新設されたもので、マネージャーとアソシエイトの中間のポジションです。「興味ありますか?」と声をかけられて、「もちろん興味あります!」と言いました。自分では、経験がなかった仕事場ですけど、自分に合っていると感じて、もっと伸びたいという思いもあったからです。
これまでマネージャーのけっこうハードな仕事ぶりを見て、いつも助けたいと思っていますが、私のポジションでは手を貸せないこともあります。そこで、マネージャーをサポートできるならと、スーパーバイザーのプログラムに手を挙げました。今後は、チームメンバーにどんなふうに動いてもらい、どんなふうに力を発揮してもらえるかなどの舵取りをするポジション。コミュニケーション能力も求められる、やりがいのあるポジションが楽しみです。
——最後に“私らしい仕事”とおっしゃっていましたが、ご自身が考える愛佳さんらしさとは?
私は結構ポジティブマインドセットで、周囲のみんなに元気のエネルギーをあげたいタイプ。言葉の問題もありましたけど、以前の職場では、なかなかそんな自分らしさを発揮できなかった気がします。かたや今は、元気で、ちゃんと自分の思いを伝えられる私らしい私でいられる。
スタッフの1人ではありますが、ホテルのレビューに「Aikaが……」と名指しで誉めてくれるお客様もいて、1人の友人として扱ってもらえることもうれしいんですよね。