コロナ禍が収束を迎え、多くの外国人が訪れている日本。しかし、日本には長期滞在に適した宿泊施設が足りず、世界のニーズに応えられていないのが現状です。インバウンド需要が国の経済の大きな柱となりつつある今、世界のニーズに応えた新しい宿泊施設が求められています。
そんなニーズを形にしたのが、私たち「SECTION L」。滞在日数5泊以上の顧客をターゲットとし、長期滞在に快適な空間設計を行った宿泊施設を展開しているホテルスタートアップです。全室に調理器具完備のキッチン、洗濯乾燥機、リビング・ダイニングエリア機能を備え、長期滞在における日用品・アメニティも提供しています。
2023年には、新たに6施設をオープンし急激に事業を展開している中、更なる成長に向けて人材を募集しています。今回は施設のオペレーションスタッフを採用するにあたり、マネージャーの金武宏明とスタッフのインドリアニの2人に仕事の魅力を聞きました。
ラグジュアリーホテル出身者が魅力に感じるSECTION Lの働き方
―まずはキャリアを聞かせてください。
金武:私は日本人の父と台湾人の母を持ち、タイのバンコクで生まれ育ちました。台湾から親戚が遊びに来るたびにタイを案内するのが楽しくてサービス業に憧れ、進学先に選んだのがホテルの専門学校です。
卒業後にはタイのマリオット系列のホテルで働き始め、日本に来るまでの7年間で3つのホテルと、シティバンクで働きます。シティバンクといっても銀行員ではなく、ホテルでの経験を活かしブラックカードのパーソナルコンシェルジュとして働きました。
その後、日本のラグジュアリーホテルでも働き、当時の同僚から誘われてSECTION Lに転職したのです。
―なぜラグジュアリーホテルから、スタートアップのSECTION Lに転職したのでしょうか。
金武:ラグジュアリーホテルでは、どこか息苦しさを感じながら働いていたからです。高級なホテルのお客様の中には、わがままなお客様もいます。そんなお客様の要望に応えるのもコンシェルジュの仕事なのですが、いつしか「これが私のしたかったホスピタリティなのか」と考えるようになって。SECTION Lは規模が小さいこともあり、自分が思い描くホスピタリティを実現できると思ったのです。
また、スタートアップならではの勢いや柔軟性にも魅力を感じましたね。歴史のあるホテルではオペレーションが完全に決まっているため、改善案を提案しても上司は聞く耳を持ってくれません。しかしSECTION Lでは、意見をしっかりと聞いてくれて、常に業務を改善していけます。ここでなら自分らしい仕事できると思い転職を決めました。
―インドリアニさんの経歴も聞かせてください。
インドリアニ:私はもともと日本で働くのが夢で、学校では観光学を勉強していました。卒業後は京都と日光のラグジュアリーホテルで働いた後、東京で働きたいと思いSECTION Lに入社しました。
SECTION Lを選んだのは、もっとお客さまと密接なコミュケーションをしたいと思ったからです。ラグジュアリーホテルでは1~2泊のお客様が多いため、あまりコミュケーションがとれません。しかし、SECTION Lなら1~2ヶ月滞在するお客様もいるため、お客様とコミュケーションできて関係性を築けると思い転職を決めました。
「お客様と近い距離で働ける」SECTION Lならではの仕事の魅力
―お二人ともラグジュアリーホテルの経験がありますが、SECTION Lとの違いを教えてください。
金武:まずは客層が違いますね。SECTION Lのお客様は若い方が多く、テクノロジーにも抵抗がありません。そのため、事前に自分でホテルについて調べたり、ホテル内のシステムも使いこなしている方が多いです。
そのため、お客様が求めることもラグジュアリーホテルとは大きく違うように感じます。純粋にすごしやすさを求めている方が多く、私自信も理想としているホスピタリティを提供できるので、仕事をしていて楽しいです。
インドリアニ:私が感じている違いは、お客様との距離感です。ラグジュアリーホテルでは敬語が徹底されているため、あまりお客様との距離を縮められません。SECTION Lでも敬語は使いますが、場合によってはフランクに接することもあります。近い距離で接すれることができるのは魅力的ですね。
また、毎週ハッピーアワーといって、フロントでフリードリンクを提供し、お客様同士で話し合ったり、私たちスタッフも一緒に楽しむ時間があります。そのような機会は他のホテルにはなかったため、お客様と話すのが好きな私にとっては最高の職場です。
―働き方の違いもありますか?
金武:大型のホテルでは、メンバーひとりひとりの役割がしっかり決まっているため、他の部署の仕事をすることはありませんでした。しかし、SECTION Lは組織も小さいため、一人ひとりがカバーする仕事の範囲が広いです。
それをどう捉えるかは人によるのかもしれませんが、私は常に新しい気づきや学びがあるため面白い部分だと捉えています。新しい仕事にチャレンジしたい方には向いていると思いますね。
―他にもスタートアップならではの部分はありますか?
金武:大手のラグジュアリーホテルと比べれば、まだまだルールも曖昧で組織も整ってはいません。そのため、整った環境で働きたいという方にとってはデメリットに感じると思います。
一方で、私にとってはルールが整ってないからこそ、自分たちでルールを作れるのが魅力です。まだまだ課題はありますが、それらをどうしたら解決できるのか考え、実行に移せるのはとてもやりがいを感じます。
特に私はマネージャーなので、どうしたらメンバーの負担を減らし、仕事を楽しんでもらえるか考えることに時間を費やせるのが嬉しいです。
―マネージャーとして、メンバーにはどのように働いてほしいですか?
金武:一番はお客様に意識を向けてほしいです。そのためには、事務作業や報告などの作業をなるべく少なくしなければなりません。そのような裏側の環境が整わなければ、本当の意味でお客様に価値を届けられないからです。
だからこそ、ツールを活用して事務作業を効率化したり、お客様との会話をスムーズにするための仕組みを作っていきたいと思います。たとえばおすすめスポットを聞かれた時に、すぐに答えられるような資料を作ったりですね。
メンバーがホスピタリティを求められる仕事に集中できるよう、事務作業などの負担を減らすのがマネージャーの役割だと思います。
急成長スタートアップだからこそ、好奇心旺盛な人と働きたい
―事業の可能性についても聞かせてください。
金武:今年だけでも6施設を開業しており、大きな可能性を感じています。また、スタッフにはラグジュアリーホテルでの勤務経験を持った仲間たちが多く、お互いの経験を共有できているため、小さくてもサービスは一流です。
私のように大手のホテルでの仕事に息苦しさを感じて転職してくる方も多いので、高いスキルを持ちながらいきいきと働いていますね。大変なことも多いですが、自分たちが働く環境を自分たちで作っていきたいと思える人には魅力的な職場だと思います。
インドリアニ:今後も続々と店舗をオープンしていく計画がありますし、店舗が新しくオープンすれば、自分たちでゼロから環境を作っていけます。ホテルをゼロから作っていく経験はなかなかできるものではありません。急成長しているSECTION Lならではの貴重な経験ができると思います。
―どのような人ならSECTION Lで働くのに向いていると思いますか?
金武:好奇心があり、仕事ではなく「顧客」のために動ける人です。たとえばフロント業務をしていても「コンシェルジュが忙しそうだから助けてあげよう」など、役割に縛られずに誰かのために働ける人は向いていると思います。
大規模なホテルでも、クロストレーニングといって、他の部署に行ってトレーニングを受ける制度があるので、そのような仕組みに積極的に受けていた人だと相性がいいと思います。
インドリアニ:英語を活かして仕事がしたい方にとってもいい職場だと思います。お客様とのコミュケーションは英語が多いですし、社内のコミュケーションも英語が基本です。Slackなども英語なので、英語を活かしたい方にとっては魅力的な環境だと思います。
ただし、お客様の中には英語圏以外の方もいるので、そのような方々とは翻訳機を使うこともあると思います。スタッフの中には、日本語と英語の他に+αの言語を話せる方も多いので、様々な言語に触れたい方も仕事を楽しめるのではないでしょうか。
―最後にSECTION Lで働いていて、嬉しいと感じる瞬間を聞かせてください。
金武:私は入社して4ヶ月目なのですが、みんなが受け入れてくれているのを感じて嬉しくなります。マネージャーも様々なバックグラウンドを持った人が集まっているため、仕事の進め方が人によって異なります。ただ、決まったやり方をするだけでなく、それぞれの個性を活かした施設運営をしているので、施設ごとにカラーがあって。
会社としてのブランドは統一しながらも、施設ごとに個性があるため、顧客も施設のファンになってリピートしてくれるんです。もしも、今の職場が画一的で息苦しさを感じている方は、ぜひフラットな組織の私たちの話を聞きに来てみてください。
インドリアニ:私はお客様との繋がりを感じられた時に嬉しくなります。ラグジュアリーホテルでは、毎日多くのチェックインがあるため事務作業に追われていました。一方でSECTION Lは規模も小さいですし、長期滞在のお客様が多いので、チェックインの業務などはそこまで多くありません。
加えて、予約管理などITツールも自社開発しているので、事務作業などが徹底的に効率化されています。その分、お客様へのホスピタリティに時間や労力を使えるため、お客様の満足度も高く、リピートしてくれる方も少なくありません。時には手紙を頂いたこともあり、そのようなときが仕事をしていて一番うれしいです。