株式会社ヒロファームでは太陽光パネルに農業をプラスした新しい事業を2021年春から、本格的に始動するため、現在試行錯誤しながら進めている最中。社員に一人も農業経験者はいない状態からの事業スタートでした。
家庭菜園とはちがい、約20ヘクタールという広さ。東京ドームなら約4個分、サッカーコートなら28面分という広さで行う農業。ちょっとした失敗で全ての農作物に影響するかもしれません。育てる作物選びは、慎重になりましたね。
絶対に外せない選定基準はこの2つ!
「初心者でも育てやすい作物にしよう!」
そこで、かなり選択肢が絞られたと思います。さらに、連作障害(同じ作物を繰り返し同じところで作り続けることによって生育不良となり、収穫量が落ちてしまう障害)も防ぐことを考え、作物をリストアップすることも必要でした。
「太陽光パネルを設置し、その下で育てても問題のない作物にしよう!」
太陽光パネルを設置し、その下で育てることになるので、太陽光をあまり必要としない作物ということも大事な選考基準です。
こうして様々な選考をクリアして残った作物が「そばの実」「大根」「にんじん」「玉ねぎ」でした。
また、現在この選択肢に追加する作物として、「シーベリー」という果実が候補に挙がっています。
シーベリーはあまり国内で生産されてはいないので、初めて聞いた!という方も多いかもしれません。
見た目は、一つが小豆サイズと小さく、オレンジ色。味は結構酸っぱいんだとか。
この果実は主に北海道よりも寒い、北欧で栽培されています。
グミ科の果実で、”スーパーフード”として有名。含まれる栄養素は約200種類。ビタミンA、Cや、鉄分、カルシウムなども含まれている栄養満点の万能食材です。
実際に北海道でも士幌町や、仁木町などで栽培が行われており、北海道でも十分栽培ができるということで、候補として挙がっています。
今年はこの4、5種類を育てる方針となり、試運転としてまずは「そばの実」から着手しました。
もちろん、全ての作物は有機栽培(オーガニック)。
試運転として育てたそばの実は無事、収穫を迎えることができました。
農薬に頼らず人の手で丁寧に育てたので、手間がかかる分、収穫できた時の感動は大きかったです。
今回、新規事業として農業にチャレンジしていなかったら、感じられなかった感動でしたね。
収穫したものは、すべてヒロファームブランドとして、”北海道で育てたオーガニック野菜”として売り出して行けることが一番理想なのですが、将来的な収穫量を考えると何百トンとなるので、市場に卸したりなども考えています。収穫した作物が一人でも多くの方に届いて欲しい、と社内で色々と模索中です。