前編では北野さんと小野塚さんが顧客のために健全にぶつかり合ったエピソードを追いかけてきました。 後編では、そんなお二人が互いの信頼関係を構築してきた過程に迫ります。 お二人の経験談から浮かび上がる「チームワーク」や「信頼関係」の本質とは何か、ぜひ一緒に考えてみてください。
確かな行動を通して築く信頼関係
ー同僚への踏み込んだコミュニケーションも、その土台がないことには成り立たないものだと思います。土台の信頼関係はどうやって築いていったのか、まず北野さんはどう思いますか?
北野:これまで一緒に働いてきた経験の中から、小野塚さんは人のために言うべきことをちゃんと言う人だなと思っています。冬のある日、小野塚さんが生徒のことを思ってミーティングで涙した日があったんです。
ーそんなことがあったのですか。
小野塚:ある受験生の男の子がいて、都立の過去問演習をしている時に点数が伸び悩んでいました。実はその子は中1から通ってくれていて、これまでも目指したところまで内申が伸びなくて、本当は行きたい高校があっても現実的な面で志望校を変える、それも無理そうだからさらに変えるという感じで、ご家庭の判断ではあるのですが繰り返し諦めさせてきたのです。そんな子に受験を直前に控える冬に、「やっぱり俺は無理そうだから都立は諦めて私立でいいです」ということを言われてしまいました。 それがあまりにショックで、「もうこれ以上あなたに何も諦めさせたくない」と願うものの、現実的にこの子にどう声をかけたらいいのかわからず、もう自分がいっぱいいっぱいになってしまって…。それで授業後に、「入れる人だけで良いので」という形でチームの仲間をミーティングに召集させてもらったんです。
北野:あれは本当にすごいなと思いました。涙が流れるのはそれだけ生徒を思って真剣に悩み、考え抜いている証拠だと思いました。それと同時に、自分の感じたことを率直に、素直に言葉にできる人なんだということも再認識しました。その揺るがない信頼があるからこそ、何を言われても批判などと思うことなく、生徒のため、顧客のための言葉だと捉えることができています。
ー小野塚さんは、北野さんへの信頼がどのように築かれていったと思いますか?
小野塚:何か特別な出来事というよりも、日々の北野さんの行動だと思います。昨年下半期は受験生の数も相当多くてずっと大変でした。周りからももっと人を頼らないといけないと言われていましたが、「頼り方が分からない」と諦めて頼ることができず…。 でも一度思い切ってチームのチャットにヘルプを求めたら想像以上にみんなが助けてくださったんです。複数人いるチャット空間でも、わがままに自分のために活用していいということがそれでようやくわかりました。
その中でも特に北野さんは毎回必ず反応をして助けてくれて、本当にそういう小さな日々の積み重ねが、「この人は何を言っても受け止めてもらえる」という確信に繋がりました。そういう信頼って本当に一朝一夕では作れないと思うのです。自分の状況も目まぐるしく変わる中で、常に助けてくれるのは、根っからそういう心の持ち主じゃないとできないことだと思っています。
チャットの文面であれ、MTG中のコミュニケーションであれ、ずっと変わらないスタンスで関わり続けてくれるから、「本当に信頼していい人なんだな」と思いました。
ーそんな北野さんが根底で大切にしているものは何ですか?
北野:前半でもお話しましたが、元々は本当にずっと仮面ライダーが大好きで、そんなヒーローに近づきたいとずっと思っているし、多分小学校くらいからずっとそんな感覚で生きてきています。
ー本当にただの憧れではなく、自分の中に仮面ライダーが息づいていますね。
北野:息づいていると思います。仮面ライダーは絶対に人を裏切らないし、困った状況においても仮面ライダーならどう考えてどう行動するだろうというのは頭の中にいつもあります。
組織で働くことによる個人の成長
ーではコノセルにおけるチームワークの魅力を教えてもらいたいと思います。小野塚さんからいかがでしょうか?
小野塚:シンプルに「一人ではない」と思えることが一番かなと思っています。私は北野さんのことを勝手に戦友というような感覚に思っています、ちょっと失礼かもしれませんが(笑)
北野:いや、同じように思っていますよ。
小野塚:私は前職でも、毎日出勤する職場は出向先だったので、出向先の人とは話せるけど、出向のことについての悩みはやはり本社の人とでなければ話せませんでした。しかし本社に居場所を感じていなかったので、相談ができなかったのです。 今コノセルにおいても、どうしても教室長というのは業務形態的に各教室においては一人で働く時間が長いのは事実です。しかし前職と大きく違うのは、オンライン/オフライン問わず、同じ悩みを共有できたり、助け合ったりできていることです。絶対に一人ではない、誰かが助けてくれるし自分も誰かを助けられるという安心感と責任感を持てていることが一番かなと思っています。
ー北野さんはコノセルにおけるチームワークの魅力をどう考えていらっしゃいますか?
北野:小野塚さんがおっしゃった心の繋がりに加えて、物理的な助けというのがあるのもすごくありがたいなと思いました。前職は本当に自分は本社から離れて一人で戦っていたので、体調不良で休むとなれば教室を閉めるしかなかったのです。しかしコノセルなら、急な体調不良の時でも配置を工夫して誰かが代理で教室を回してくれるサポート体制があるという安心感があります。
そして、カルチャーとして、過度な数字のプレッシャーだったり、競争じみていないのも一つ良いところだと思っています。気にしないと言ったら嘘ですが、生徒数の1位、2位を争うような文化ではありません。みんなでMTGに臨むときに、他の教室が面談で失敗してほしいと思いながら聞いている人はいないはずです。皆で高め合って成果を生み出せる環境だと思いますね。
小野塚:もう一点いいですか。組織の中で生きていて、誰かが私を見てくれているなというのをすごく感じます。自分の行動ひとつで良い影響もそうでない影響も受ける人が少なからずいるという実感があります。
私が担当する日野校は昨年受験生が25人とコノ塾の中で最多でした。そこを私は誇りに思いつつも、自分の頑張りを言ってもしょうがないと思っていました。しかしそこに対して、それだけの数の受験生に価値を返すために取り組んだ中で得られた知見をもっとシェアしてほしいといろんな方に言っていただけて、ちゃんと求めてもらえているんだなというのをすごく感じました。
今後の目標と入社を検討している方へのメッセージ
ーこれから入社してくる新しいメンバーもお二人が入社した時と同じように不安は大きいかと思います。お二人のチームワークにおける今後の目標、果たしたい役割などについてお聞かせください。北野さんからお願いします。
北野:初めての人でも経験者と同じようにできる仕組み作りをしたいと強く思っています。前職ではサポートなしでやってきた経験があるからこそ、コノセルのサポート体制や育成システムの重要性を肌身で感じています。そんなシステムをさらに磨いたり、仕組みが不十分な箇所をアップデートして、新入社員の方や未経験の方でも自信を持ってやっていけるような世界を作りたいと考えています。
ーありがとうございます。小野塚さんはいかがでしょうか?
小野塚:私は自分と同じように、違う畑から来た人、特に若い人にとって、悪い例でもあり、良い例でもあるような先輩でいたいと思っています。
悪い例に関しては、日々の教室長ミーティングに意義を見出せずに、会議中ずっと別の作業をしているような時期もありました。今思えば組織に貢献できる機会を自分で失っていたんだなと思います。今ではそれはなくなりましたが、まだまだ自分が変わるべきことが日々生まれているので、そういう改善点、成長点などを反面教師にしてほしいなという気持ちはあります。
ー過去の自分のまだまだだったところをちゃんと語れるって本当に素敵なことだと思います。
小野塚:ありのままをお話ししたいですね。また良い例としては、今このように振り返られるくらいには自分は変われた、変わり続けているなという実感があります。これはやはり自分だけの気づきではなくて、いろんな人から教えてもらったりする中で、いい方向に変わってきているのだと思います。だからこそ自分を変える喜びというのを伝えていきたいです。
—非常に素敵ですね。変わっていくために必要な心構えについてどう思いますか?
小野塚:とにかく自分のあり方を考え続けることだと思います。私は自己愛が強く、自信過剰な面もありますが、チームの中での自分の動きを客観的に見て、他の人にとってどうだったかを考える視野を持つことが大切だと考えています。
ー自己愛が強いと自分を批判的に見ることは難しいと思いますが、どうしてそれができるようになったのでしょうか。
小野塚:壁にぶつかったからです。自己愛が強くプライドが高いからこそ、人と協力すること、人を頼ること、人を助けることをしてこなかったゆえに、限界を迎えた時期がありました。その時に周囲に支えてもらって初めて、この会社は協力してこそ真価が発揮できる会社だと気づいたんです。
ー素晴らしいですね。では最後に、入社を検討している人へのメッセージをお願いします。北野さんからどうぞ。
北野:今はすごく面白いタイミングだと思います。組織も拡大し、教室も増えていますが、まだまだ磨けることがたくさんあります。自分の個性や実力を発揮しつつ、周りの人の力も借りながらやれる体制があります。そういうことをやりたいと思える人にはすごくお勧めできる会社だと思います。
ーそれでは小野塚さん、お願いします。
小野塚:私は逆に、一人で輝きたいと思っている人にこの会社を勧めたいです。私もそうでしたが、この会社に入って組織で働くことの素晴らしさに気づきました。「私は一人で何にでもなれる」と思っている人にこそ、今ご自身が考えてもいないところに素敵な働き方があるということを伝えたいです。
ー入社前の自分に語りかけているような感じですね。
小野塚:そうですね。過去の私は一人では何者にもなれませんでした。私は今、コノセルの何者かなのです。コノセルの、ユニット4の何者かであって、そこを良い意味で抜けたくないし、抜けるべきではないと思います。
ー素晴らしいメッセージですね。お二人とも、今日は素敵なお話をありがとうございました!