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このビジネスモデルに確信がある。全ての個性が等しく尊重されるコミュニティだからできること|BHメンバーインタビュー

オーストラリアの大学を卒業後、2017年にボーダレスハウス株式会社(以下、BH)へ新卒入社し、2度の産休を経て子育てをしながらCRMチームのリーダーとして活躍する「りこぴん」こと、山本梨子。入社してから結婚するまで国際交流シェアハウス「BORDERLESS HOUSE」に住んでいた彼女は、「自分の感じたことを素直に表現することで崩れてしまうような関係は、コミュニティではない」と語ります。

  • 海外の大学での経験からBHに入社した理由
  • BHでの仕事を通して学び得たこと
  • コミュニティ作りにかける思いと今後の目標

などなど、多方面からお話をしてもらいました。

異文化理解を促進するビジネスモデルに確信があった

——りこさんは2017年新卒としてBHに入社されたそうですね。入社までのお話を聞かせてもらえますか。

高校まで北海道で育ちました。両親や3歳上の姉の影響もあって、中学の頃から洋楽や海外映画にハマり、海外に関心を持つようになって、大学に行ったら留学したいと思うようになりました。

高校2年の時、地元の大学の説明会に参加した帰りに、留学への思いを母に熱く語っていると、「それなら最初から海外の大学に行ったら?」と言ってくれて。これをきっかけにオーストラリアの大学に進路を決めました。

——当時、海外大学への進学という選択は珍しかったんじゃないですか。

通っていた高校でも前例がなかったみたいです。ただ担任の先生は私らしい選択だと応援してくれました。昔から周りがどう思おうが我が道を突き進むタイプだったので、そんな言葉をかけてくれたのかもしれないです。

——英語が話せなかったけど留学を決めたと聞きました。

そうなんですよ(笑)。当時は英語力がほぼゼロに近かったので、まずは現地の語学学校に行って、英語力を身につけてから、大学に入学しました。

就職を考える時期になり、はじめはオーストラリアで仕事を探していました。社会のためになる仕事をしたいという思いがあり、NPO、NGOなどのパブリックセクターの求人を中心に見ていました。ただ同じ時期に就職活動をしている同級生がかなり苦労していて、言語もビザも問題がない現地の学生でさえ就職が難しいのなら、私の場合はより狭き門だろうと感じたんです。

それなら一度日本での就職を考えてみようと、activo(アクティボ)というサイトを見ていたら、たまたまボーダレスハウスの求人を見つけて「こんな会社があるんだ!」と衝撃を受けました。

——どんなところに衝撃を受けたんですか。

大学のマーケティングの授業で、ソーシャルビジネスについて学んだことがあったんですね。社会課題の解決は、NPO、NGOだけではなく、ビジネスと両立できるというコンセプト自体は知っていました。

それを本当に実践している会社が日本にあった!しかも国際交流という領域で!!ここでなら、私がオーストラリアで体験してきたことを全て活かせると思ったんです。

私自身、オーストラリアで差別や偏見といった場面に出会うことが少なからずありました。それを解決できるのは人と人が出会うことでしかないと確信していたので、BHのビジョンとソリューションは間違いないと強く共感しました。

——ご自身の体験とも重なるところがあったんですね。

はい。また、大学では現地の学生と日本人留学生の交流やイベントを企画するサークルに所属していて、その経験もスキルも活かせるぞと。周りに社会課題を解決したいという考えに共感してくれる人がいなかったので、社会を本気で良くしようという人たちがいるんだということを知れたことも嬉しかったし、「BORDERLESS HOUSE」という名前もいいなと思いました。

だからこそ、BHの求人を見た時に「運命だ!これは私のための仕事だ!」と思ったんです。普段はそういうタイプじゃないんですけどね(笑)。お風呂で求人を見ていて、のぼせる直前まで夢中になっていた記憶があります。

地域を含めたコミュニティ作りへの挑戦で得たこと

——入社後はどんなお仕事を担当されてきたんでしょうか。

入社後は、東京、その後は京都で、各ハウスをまわり入居者の体験価値をあげるコミュニティクリエイターをしていました。今はCRM担当のリーダーとして、各種のお問い合わせ対応や入居手続きから退去までをサポートしています。その間に結婚して、2度の産休・育休をいただいて復帰しています。

——お仕事で印象に残っていることを教えてもらえますか。

一つ目は、入社してすぐに入居者向けのプログラム作りをしたいと話した時のことです。「やってみよう」とすぐに機会をもらえました。初めてだからとサポート役から入る形ではなくて、一人の担当として任されました。入社1年目で何も経験がなくても挑戦させてもらえる環境は、同じく新卒で社会人になっていた同級生には驚かれましたね。

——とはいえ、未経験の状態から初めての企画を作っていくのは難しさもありますよね。周りからはどんなサポートがあったのでしょうか。

あくまで企画を進めるのは私。先輩がメンターとして、困った時の相談に乗ってくれたり、イベント当日に同席したり、サポートしてくれてました。イベント終了後の振返りにも入ってくれたので、自分一人だったら突き進んでしまうところを一歩引いて見られたし、反省点を次に活かすように導いてくださった記憶があります。

企画を進めている時も、もちろん日々の業務はあります。そこは他のメンバーがサポートしてくれたり、挑戦するメンバーを応援するカルチャーや周囲の理解があるんですよ。自分次第でどんな挑戦でもさせてもらえるのがBHの魅力だと思います。

この時の体験があって、より入居者さんと近い場所で地域交流を作りたいという思いが湧いて、京都への異動を希望しました。

京都・鞍馬口のシェアハウスにて、近隣の方を招いたパーティ

——京都にはご自身の希望で行かれたんですね。

そうなんです。当時は京都エリアでの物件開発に力を入れていた時期で、私がいた2年の間に4棟がオープンしました。

シェアハウスはオープン時が実は一番肝心で、最初にどういうコミュニティを作るか、その時に地域の方の理解をどれくらい得られるかということが、いいコミュニティを作っていく上ですごく重要になります。

入居者間のコミュニティ作りは東京で経験していましたが、地域の方を含めたコミュニティ作りは全く初めて。年齢も考え方も様々な方がいらっしゃる地域で、近隣の方を対象とした説明会を開いたことがありました。

その時点でオープン日も決まっていたのですが、反対の声が多いと町内会長さんからお聞きして、開いた説明会には町内から約20名の方が参加してくださいました。最初の日はかなりヒートアップして時間内にまとまらず、その日は解散になり、異例の2回目の町内説明会を後日あらためて開くこととなりました。

2回目でも完全には理解を得られなかったのですが、それでも説明会では地域の方が不安に感じていることが他の地域ではどうだったかといった事例を粘り強くお話ししました。その後、「オープンハウスをするのでぜひ一度見に来てください」とチラシを持って一棟ずつお声掛けしてまわりました。

オープンハウス当日は、15名がハウスに足を運んでくれました。その時にも不安を口にされる方もいらっしゃいましたが、実際に入居者さんに会うことでこういう感じだったのねと安心された方がいたり、説明会では言えなかったけど実は私の娘も今留学していてねと話してくれる方がいたり。今では、地域の方とバレーやバトミントンのチームを組んで、町内の大会にも出ていると聞いて嬉しく思います。

地域全体で見ると閉鎖的に見えていても、理解してくださる方はいるし、地道に信頼関係を築いていくことの大事さを学んだ体験で、今でもすごく印象に残っています。

近隣の住民が参加したオープンハウス当日

どんな人もどんな考えも尊重し合うコミュニティをつくる

——働く人にとって、BHはどんな会社ですか。

社員を含めて事業に関わる全ての人を大切にする会社だと思います。

子育てと仕事の両立は大変なことも多いですが、子どもが発熱して急に保育休をいただくことになっても、BHのメンバーはいつも理解してくださって。自分が特別頑張っているというよりも、周りの方の協力や理解がある環境だからこそ、両立できていると思っています。

私たちの仕事では、シェアハウスの入居者さんや物件のオーナーさん、近隣にお住まいの方々など、多様な人とコミュニケーションを取ることが多いですが、シェアハウスが近所にオープンすることをよく思わない方もいらっしゃるし、心無い言葉を浴びることもあります。

この状況をどうしようかと悩む場面はたくさんありますが、相手の人格を否定するような言葉を社内で聞いたことが一度もないんです。どんな人も尊重して、どんな考えも受け入れる。そういう会社に私自身も受け入れられている。安心を感じますね。

ボーダレスハウスで働くみんなと

BHで働くようになって、私にも変化がありました。たとえば強い意見に出会った時も「これはこの人個人の問題じゃないぞ」と思うようになったことです。この人にはこの考えに至る背景があって、きっと分かり合える部分があるから、どんな風にアプローチしていこうかと考えるようになりました。

——個人の意見の対立があった時にも、人を批判しない。そういう考えを持つきっかけはあったんでしょうか。

印象的なエピソードがあるというより、スタッフ間の日常的なやりとりからですね。チームで話す機会が多くあり、色々なメンバーの視点を身につけられた気がします。

——お話を聞いていると、りこさんのBH愛が伝わってきます。

実は、入社してから結婚するまで、私もずっとBHに住んでいて、今でも大ファンなんですよ。子どもにこそこういう体験をして欲しいから、子どもも一緒に家族で住みたいって今も本気で思っているくらい(笑)。

住んでいるだけで、友だちが入れ替わっていって、自分が意図していない出会いの機会がある。それぞれの趣味や得意なことが夜な夜な披露されて、日常の過ごし方が変わっていく。こういうのをめちゃくちゃ面白いと思うし、入居者さんのこともシェアハウスという場所も大好きなんです。

シェアハウスと聞くと、みんなで絶対夕飯を食べなきゃいけないのかなとか、自分の行動を制限されるのではないかって捉える方もいるんですけど、むしろ逆なんですよ。

私がBHに住んでいた時、入居者としての時間はスタッフとして何かすることはせず、自分が好きなように生活して、自分が一番楽しむことを優先していました。

京都で一緒に暮らしたハウスメイトたち

——場の空気を壊さないように我慢したり、気まずい思いをするのが嫌で黙っているのは、居心地がいい環境とは言えないですもんね。

そう、続かないですよね。その人のその時の気分を肯定してあげること、その人らしくいられるような声かけをすること。安心して自由に過ごしていられるコミュニティに、人は帰属意識を持つと思うんです。

逆を言えば、自分の感じたことを素直に表現することで崩れてしまうような関係は、コミュニティではない。感じたことを私も言うから、あなたも言ってねという関係性が大事だし、その長い目で見て強い絆のコミュニティが育っていきますよね。

BHでの仕事を通して、誰にとっても居心地のいいコミュニティをどう作っていくのか、たくさん学びました。入居者さんにとっても、近隣に住まれている方々や物件のオーナーさん、そして、ここで働くメンバーにとっても、BHがそういうコミュニティであり続けたいと思いますね。

——これからの目標を教えてもらえますか。

今担当しているCRMは業務範囲が広く、入居者さんがBHを知った段階から入居、退去の手続きまでをサポートしていますが、よく聞かれる質問事項をウェブサイトに分かりやすく載せたり、コンシェルジュのようにこちらから情報提供したり、顧客体験を最大化させるために、もっと攻めの働きかけができるとも思っていて、そんなチームにしていきたいですね。

また、私はこれまでジェネラリスト的にいろいろな業務を経験させてもらって、それは今の自分の一つの強みになっていますが、今後は自分の専門性を作っていけたらと思っています。

関心があるのがコーポレート業務。私が一番やりがいを感じるのが、裏方で交流の場を提供している時だと自覚していて、新入社員の方やパートメンバーも、みんなが生き生きと楽しくBHで働いてほしいという思いがあるんですね。なので、採用や組織作りなど、他のメンバーを支えていけるような役割で専門性を磨いていきたいです。

採用情報

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「ちがう」を越えて、人と社会をつなぐ。ボーダレスハウス株式会社

私たちボーダレスハウス株式会社は、国籍やルーツ、生まれた場所、性別などのさまざまな「ちがい」に関係なく、一人ひとりの多様なアイデンティティが尊重され、つながっていく体験とコミュニティをつくりたいと強く思っています。
「“ちがう” を越えて、人と社会をつなぐ」というビジョンの下、出会いやつながりが多文化共生社会への一歩になると信じて、差別や偏見の社会課題と向き合うソーシャルビジネスを社会に広げていきます。

ボーダレスハウス株式会社|多文化共生・国際交流 Building bridges to better diversity. ボーダレスハウス株式会社は、「“ちがう” を越 borderlesshouse-corp.com


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