染色部小澤です。
本日は休日を利用して、"祈りの玩具-郷土玩具と信仰-"という展示会に行ってきました。
染物屋ー郷土玩具
一見すると、関わりに"?"がつきそうなものですが、実はとても深い関わりがあるのです。
全国各地に伝わる郷土玩具。
そのモノの成り立ちには、各地の産物を活かした技術はもちろん、先人達の想い、信仰、また、粋な遊び心も込められています。
例えば、大阪のとある地方に伝わる"初辰(はったつ)さんの招き猫"という玩具。
初辰とは、毎月最初の辰の日のことで、この日に参拝すれば、より一層力を与えて守り助けてもらえると信仰されているそうです。
一回の参拝で一体の玩具。そして4年を一区切りとし、48回参拝し、48体集め満願成就。
これは、四十八辰、つまり始終発達するという意味からきたもので、4年間月参りを続けられるというのは、それだけ無事発達していることでもある、との事です。
これはほんの一例、他にも様々な郷土玩具があり、
「これにはどんな成り立ちがあるんだろう?」「これは〜だから、その言葉にうまく掛かった意味合いを持つのかな?」等々、思考を巡らせながら見ることができます。ワクワクします。
ここが肝心。
私達が日々向き合っている、染物。
良いモノを作ること。
そのデザイン、染めの色、仕立ての仕様。
そこには、そのモノの奥、根本に込められた想い、意味を感じ、汲み取り、作る事が大切になってきます。そして見えづらいながらも、それも大切な"技術"の一つであると感じています。
作り手として、また、一消費者、人として。
楽しみやヒント、新たな興味を発見し、結果、日々の仕事から誰かの喜びを生み出せるように。
業務ープライベート
働く、という事にはありがちな"枠"。双方完全に分離していないと"苦"と感じるのもひとつ、然りな考え。
でも、もしかしたら視点ひとつで、そんな"枠"なんてないのかもしれませんね。