【特別対談】AI時代のエンジニアの生存戦略とは?iPaaSプラットフォーム「Workato」で実現する次世代のエンジニアキャリア
世界中で導入が進むiPaaS(統合・自動化プラットフォーム)「Workato(ワーカート)」。AI技術の進化により「コードを書くだけのエンジニア」が淘汰される時代が近づく中、エンジニアはどのようなキャリアを描くべきなのでしょうか。
今回は、Workato社でテクニカルコンサルタントを務める出路氏と、ビースタイルバリューテクノロジーズ(以下、BVT)でWorkatoを活用した開発・保守の最前線に立つ矢引さんに対談いただき、Workatoの魅力やパートナー企業の介在価値、そして「次世代に求められるエンジニア像」について語っていただきました。
■プロフィール
出路 氏(Workato株式会社 テクニカルコンサルタント)
文系出身。Workato製品を導入されたお客様のオンボーディングやチケット対応、月に1回開催されるトレーニングの講師などを担当。
矢引 氏(ビースタイルバリューテクノロジーズ)
元・金融系のシステムエンジニア。現在は社外の顧客向けにWorkatoを活用した開発・保守を担当しつつ、社内のDX推進の一員としてWorkatoの技術サポートや品質担保のレビュアーも務める。
■「数万行のコード」が「一つのフロー」に。ドキュメントレスで進む新たな開発スタイル
――本日はよろしくお願いします。まず、お二人が最前線で触れている「Workato」の魅力や可能性について教えてください。
出路氏:
「Workato」は一言で言えば、企業内に導入されている数百ものアプリをつなぐ「接着剤」のような役割を果たすiPaaS製品です。最大の魅力は、これまで数万行のコードを書いて実現していたAPI連携などを、ローコードの「レシピ(フローチャート)」で簡単に構築できる点です。これにより、金銭的コストだけでなく時間的コストも圧倒的に削減できます。
また、最近では「エージェンティックAI」や、セキュリティを保ちながらAIをサードパーティ製アプリと連携させる「MCP(Model Context Protocol)」といった最先端技術を、一つのプラットフォーム上で扱えるようになっています。単なる連携ツールにとどまらない、非常に可能性を秘めた製品です。
矢引氏:
開発者の目線から見ても、Workatoの取り回しの良さは素晴らしいです。例えば、システム連携で一番ネックになる「認証」の接続アカウント設定を、独立したコンポーネントとして作成できます。一度つないでしまえば様々なワークフローで使い回せるため、我々エンジニアは面倒なコードの記述から解放され、ビジネスロジックの構築に集中できます。
――「一般的なシステム開発」と比較して、Workatoの開発ならではの面白さはどこにありますか?
出路氏:
例えば、従業員情報を管理する人事関連のクラウドサービスやツールなどを多数活用しているお客様がいて、その従業員情報の連携をすべて手動で行っていらっしゃいました。Workatoを導入し、「毎週この時間にすべての情報を同期する」と一つのレシピを組むだけで、大幅な時間的コストの削減につなげることができました。また、この開発自体は2週間程度でクイックインすることができ、課題解決のスピード感にもお客様に満足いただけたというのは魅力の一つだと感じています。
矢引氏:
開発側の視点として一番の違いは、「ドキュメントを書かなくなったこと」かもしれません。従来のウォーターフォール型のスクラッチ開発では、要件定義、基本設計、詳細設計といったドキュメントを作り込み、レビューをしてから開発に入ります。しかし、Workatoのレシピは可読性が非常に高く、システムAからデータを抽出して加工し、システムBに挿入する、というステップが視覚的にわかります。つまり、レシピ自体が基本設計書の代わりになるんです。ドキュメント作成に割いていた時間を、お客様の意思決定や実装のブラッシュアップに充てられる「本質的な開発スタイル」だと考えています。
また、可読性が高いおかげで、お客様の業務部門の方も画面を見れば処理の流れがわかります。ミーティングの最中に「ここを変更したい」と要望があれば、「じゃあ、今ここで試してみましょう」と、その場で修正してPoC(概念実証)ができるんです。従来のコードベースの開発では考えられないスピード感でお客様の要望を叶えられるのはWorkato開発の面白さと言えます。
■お客様のビジネスを深く理解し、伴走する「パートナー」の介在価値
――Workato自体が手軽に開発できるツールであるならば、BVTのようなパートナー企業が介在する価値はどこにあるのでしょうか?
矢引氏:
たしかにWorkatoは手軽に開発できるツールですが、単に「作る」だけではなく、「プロの目線で最適化する」ところに我々の価値があります。
例えば、お客様が作ったレシピのステップ数が多すぎると、処理速度が落ちたり、課金体系によっては余計なコストがかかってしまうことがあります。そこをよりシンプルに軽くするための技術的なアドバイスを行います。また、エラーが起きた際に「原因が設定なのか、連携先APIの仕様なのか」を切り分け、迅速な暫定対応をご案内するといった伴走支援も重要です。
出路氏:
加えて言うと、BVTさんの強みは、「Workatoの技術力」と「お客様の業務理解」のバランスの良さですね。お客様の業務背景をしっかり理解した上で要件を吸収し、最適なレシピに落とし込んでいただけるので、我々メーカー単独で支援するのとは違う深いサポートが実現できていると感じています。
矢引氏:
ありがとうございます。私は以前、金融系のシステムエンジニアとしてJavaのコードを書いていましたが、大規模な現場ならなおさら、部分的かつ専門的な業務に閉じこもりがちで、どこか閉塞感を抱いていました。 閉塞感を抱いていました。今は業界を問わず、全く触れたことのないシステムを調べ、お客様の業務をヒアリングしながら課題を解決していくので、日々新しい発見があってやりがいを感じられています。
■「作る」だけのエンジニアはAIに淘汰される。次世代に求められる人材とは
――「AIがコードを書く時代」が本格化する中で、エンジニアのキャリアについてはどうお考えですか?
矢引氏:
AIの進化により、仕様通りに「作る」ことだけで対価をもらう時代は終わりに近づいていると思います。今後はAIを活用しながら、それを「どう企業の成長に活用するか」に価値が移っていくはずです。
ただ、エンタープライズ向けの自動化においては、AIに「何をさせて、何をさせないか」というガバナンスやセキュリティの制御が非常に重要です。Workatoはそこを標準機能で安全に実装できるため、企業が求める信頼性という点では、他を圧倒していると感じます。エンジニアに求められるのは、そうした技術の特性を理解した上で、お客様の課題解決に向けて全体像をデザインする力だと考えています。
出路氏:
おっしゃる通りです。言われたことをただ開発するのではなく、対話をしながら「お客様のやりたいこと」を汲み取り、最先端の技術を組み合わせて「ベストな業務モデル」を提案する。そういった人間力や提案力を持ったエンジニアが生き残っていくと感じています。
――最後に、読者へのメッセージをお願いします。
出路氏:
一部のコードを書く開発では、「自分がシステム全体のどこを作っているのか分からない」ということがよく起こります。しかし、Workatoなら全体像を見渡しながら、自分の技術がお客様のどんな成果につながるのかを実感できます。また、エージェンティックAIやMCPに触れながらビジネス全体に関われるので、最先端の技術に興味のある方にとって大きく羽ばたけるチャンスになると思います。
矢引氏:
「目の前のお客さんをどうしたら助けられるか」を真剣に考えられる人は、この仕事にすごく向いています。ただ技術を使うだけでなく、お客様の業務に寄り添いながら一緒に課題を解決していく。そんなやりがいを感じたい方には、ぜひ挑戦していただきたいですね。
――AI時代を見据えたキャリアのヒントが詰まった素晴らしいお話でした。本日はありがとうございました。
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