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位置情報アプリ開発の挑戦!クライアントとユーザーの役に立つものづくり

確かな開発力で大手企業の基幹システムやwebアプリケーションの開発を行うクオリテック。今回は社長の藤原様に車両の位置情報管理システム「iHere」の開発経緯と活用状況についてお話を伺いました。自身も開発者である藤原様の「開発における熱い想い」が伝わってくる内容になりました。

iHereが会社の開発の幅を広げるチャンスに

-iHereとはどのような製品ですか?

物流業界での従来の車載器に変わるアプリケーションとしてクオリテックが開発した製品です。シンプルに言えば「車が今どこにいるかわかる」製品(Webサービス)です。たくさんのトラックを管理している運送業者さんや幼稚園・保育園の送迎バスなどにご利用いただいております。

-物流業界と関わるようになった経緯を教えてください

もともとクオリテックでは製造や管理系のシステム開発が多くて、物流関係に関してはノータッチだったんです。そんな時、某大手企業の車載器を開発していた知り合いの会社が諸事情で開発をやめることになり、そこでちょうどCurl言語での開発でつながりがあった当社に白羽の矢が立った感じです。もともと開発をしていた会社さん経由でご紹介をいただいたというわけです。

時期的にはちょうどリーマンショックの後で苦しい時期でもあり、会社としては業績を回復させるために何をしようか模索していました。

これまではCurl言語での開発案件の割合が多く「クオリテックはCurl言語で開発をする会社だ」と認知されていました。しかし、実際はそんなことなくて他の言語を使用して開発をすることもできるんです。Curlはクライアント側の開発言語なので、サーバ側はJavaで組んだりしてましたので。したがって、良くも悪くもクオリテック=Curlと偏った評価になってしまっていたのを、払拭する必要があった。

そんな時に物流関係の開発の話が来たのでこれはチャンスだと。最初はCurlで作っていたのですが、汎用性を高めるために一般的に普及している言語で開発し完成させたのが「iHere」です。

サードパーティーロジスティクスのトラック管理からスタート

※展示会でのiHere展示ブース                                    (左側はスマホをGPS発信機にした例で発信位置が地図に表示されています。右側は靴底にGPS装置が仕込まれています。)

-iHereの開発によってどのような課題解決を目指したのでしょう

iHereは運送業者さんのトラックに積む車載器アプリとしてスタートしました。大手の運送業者さんであれば、自社のトラックを自社システムでまとめて管理できますが、小規模の運送業者さんも業界には多数存在します。そういった複数の小規模な運送業者さんをまとめて管理する会社は、サードパーティーロジスティクスと呼ばれています。

サードパーティーロジスティクスは各業者のトラックの運行スケジュールやコースを管理するわけですが、全部バラバラの会社なので当然仕様が違います。すると、システム上で管理ができないのでリアルタイムの運行状況はわからなくなる。

この状況だとトラックによってはこっそりコースを外れて個人的に受けた荷物をついでに配達していたりということがあるようなんですね。バレないのでアルバイトしちゃえという感じで(笑)

これはサードパーティーロジスティクスからすると困りますしリスクがある。そこで、全トラックに後付けで搭載できる車載器は何かと考えた時に、スマホアプリが最適だろうとなりiHereが生まれました。まあ、悪い人を監視するのがメインではなくて、ちゃんと予定通り運行しているか? 遅延はしてないか?などをチェックするのがメインなんですけどね。

-iHereの開発で苦労したことはありますか?

開発に関して苦労したことは、クライアントとの意思疎通ですね。我々はエンジニア、クライアントは運送業者なので、完全に畑違いの双方が一つの目標に向かうのはコミュニケーションが大きな課題でした。

例えば開発側の我々が「こういう機能があった方がいいんじゃないか」と提案した時に「必要ない」と回答され、でもやはり後で機能追加することになったりとか。逆に開発している我々が気付かないニーズがあったりとか。

こういったギャップを埋めていくのにはお互いに辛抱強くコミュニケーションを続ける必要がありましたし、運送業界に関してよく知る努力が欠かせませんでしたね。

幼稚園・保育園の送迎バスへ活用の場を拡大

-幼稚園・保育園の送迎バスではどのように活用されているのでしょう

まずは、今送迎バスがどこにいるのか地図上でわかる。あとは近くに来た時に保護者のスマホに通知がされるという機能がよく活用されています。

もともと幼稚園・保育園の送迎バスのニーズがあることは確信していて、iHereをリリースした当初から営業には回っていました。ただ、なかなか反応がなくてここ最近でようやく声がかかるようになりました。前の車載器の会社との契約が切れるとか、もともとアプリを提供していた会社が事業から撤退するとか、タイミングによるところが大きかったです。

あとはやはり、iHereがユーザーから見ても優れたものであるというところが一番かとも思います。他社が開発したものだと、地図が出なかったりとか通知が来なかったりとか、保護者の安心や利便性という視点から見ても欠けているアプリが多かったのが事実です。

クオリテックは開発のプロとして利用者の要望をしっかり組み込んだアプリケーションを開発できるので、そこにご満足いただけたかなと感じています。

世の中の役にたつ「ものづくり」を続けていく

-今後はどのような製品を開発していきたいですか

AIの分野に進出したいですね。もともとAIの走りになるG2というリアルタイムエキスパートシステムの統合開発環境を使って、製造ラインの工程シミュレーション、組立編成シミュレーション、コンベア・AGVシミュレーション、ダイナミックな生産スケジューリング、道路交通シミュレーションなどを手がけており、世の中のニーズに先駆けてAIに取り組んでいた強みもあると考えています。

様々なプログラミング言語を活用して世の中の役に立つもの、クライアントがより高みを目指せるようなものを目指して開発を続けたいです。

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