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シリウスブ口グVol.16「物流口ボッ卜ΑΜRは物流倉庫の人手不足の課題を解決します」

「物流の2024年問題」についに突入、物流の現場ではかねてより人手不足が顕著になっておりますが、そのような中「現在のオペレーションを今後も持続できるのだろうか」「自動化が進行し、物流の分野でもロボットの話題が増えてきた。自分たちも検討を進めたほうが良いのではないだろうか」と、考えている方も多いのではないでしょうか。今回は、そうした課題解決の1つのアイデアとして物流倉庫の現場で利用される協働型ロボッ卜、ΑΜR(Autonomous Mobile Robot:自律走行搬送口ボット)について説明します。

1. 人手不足と環境変化による物流現場の課題

コロナにより環境が大きく変化した中、物流の現場は様々な課題に直面しています。もっとも大きな課題は人に起因します。日本ではそもそも少子高齢化による人口減少を背景に、物流の現場で働く人が減少し、従来のような労働集約型の産業が成り立たなくなってきています。

また、働き方改革関連法案の施行によってトラックドライバーの離職や減少が懸念され、今までのように荷物が運べなくなるといった「2024年問題」も目の当たりとなりました。

倉庫においても厳しい労働環境が避けられ、アクセスのよくない郊外に立地する倉庫では、人材の確保はますます困難になっています。たとえ人材が確保できても、コロナ感染症による入院や自宅待機などで出社ができなくなることもあります。こうしたことで作業員のシフトが組めず、一部の作業員に負担が偏在することも起り得ます。このような事態は将来的に事業の継続性が困難になるといったリスクもはらんでいます。

一方で市場の変化は待ったなしです。EC市場の急拡大による荷物の取り扱い量や品目数の急増、返品の常態化、オペレーションが複雑化し現場の負荷はますます高くなっています。

こうした環境のもと、効率化を図り、自動化、省人化したオペレーションの実現が、物流現場の喫緊の課題となっています。

2. ロボットによる課題解決の方法

物流現場の人手に関する課題の解決方法の1つとして、自動化があります。自動化については小規模なものから大規模なものまで、あるいは様々なマテハン機器によるものがあります。今回は特に倉庫の現場における省人化、効率化のアイデアの1つとして注目されているΑΜRについて記します。

倉庫の現場において、特に負荷が高い工程がピッキング作業です。まだまだ多くの現場ではピッキングリストやバーコードリーダー、ハンドスキャナーを手にした作業員が台車を押しながらラックや棚の間を歩き、ピッキング作業をしています。

こうした作業は人に依存する属人的な作業のため、ミスやダメージが発生します。また、作業員の能力差により平準化が難しくなります。作業員がピッキングする商品を探しながら歩くことで移動時間、移動距離のムダが生じています。移動時間は利益を生み出さないため効率化を図りたい工程です。

特に倉庫の面積が広いほど、作業員の歩行距離は長くなり、ピッキングの時間も長くなります。属人的な作業のため、単位時間あたりのスループット(ピッキングできる量)をあげることにも限界があります。

こうした課題の解決策として、今注目されているのが、ΑMRといわれるロボットです。ΑMRは自律走行搬送ロボットとも呼ばれ、倉庫の作業員と協働しながらピッキング工程を効率化します。

AΜRは商品の移動、搬送をロボットに任せることで、作業員はピッキング作業に集中できるようになります。ロボットが搬送してくれるため、作業員がピッキングした商品を台車に乗せて梱包エリアに運ぶ必要がなくなります。それにより作業員の歩行距離が60-80%削減すると言われています。

また、AΜRのモニターにはWMS(Warehouse Management System)と連動したデータが表示され、ピッキングする商品や数量がわかるようになっています。ピッキングした商品はΑΜRに接続されたスキャナーでデータを読み込むことで、ピッキングミスを防ぐことができます。ΑΜRを利用することで、ピッキング工程の自動化と効率化を図ることができまるのです。

3. 自動化のハードルを下げるAΜR

一方、自動化を導入する際のハードルとして、導入方法がわからない、効果測定が難しい、導入コストの高さに対する疑問などがあるのではないでしょうか。

人手不足の課題解決を図るには、人だけに依存しないオペレーションの自動化がポイントです。一般的に自動化を考えるとき、大掛かりで投資コストも高い自動倉庫や搬送ラインなど、大規模なマテハン機器やシステムを考えがちです。このような大規模システムはリサーチからプロジェクトの立ち上げ、りん議、承認、導入と実現までの所要期間も長くなってしまいます。また企業や倉庫の規模によっても、必ずしもこうしたシステムが導入できるとは限りません。

ΑΜRのような協働型ロボットは、大掛かりなシステムやプロセスの変更が少なく、既存の倉庫の環境を大きく変更する必要がないため、導入までのハードルを低くすることができます。

4. RaaS(Robot as a Service)による導入時の課題解決

加えて、コスト的にも導入までのハードルを低くする仕組みがあります。それは「RaaS(Robot as a Service)」といわれるものです。ロボットを購入するのではなく、利用時間や利用台数に対して課金されるサービスです。ロボットを固定資産として購入しない、低リスクなサブスクリプションサービスです。

こうしたサービスでは初期費用ゼロでロボットの導入が可能です。導入・保守費用を含めて月額費用でサービスを受けることも可能です。

サブスクリプションサービスの利点は、小さな規模で導入を始めることができることです。従来の人的リソースを主軸とした倉庫の運用にロボットの運用を掛け合わせながら、最適なオペレーションを目指していくことが可能です。

5. まとめ

物流を取り巻く環境変化のスピードはますます加速しています。取り扱い量の増加に対して、人的リソースの確保が困難になるだけでなく、働き方改革の広がりで柔軟な働き方や残業の抑制といったことも求められています。

厳しい職場環境では、募集をしても人材の採用が難しくなっています。従来の属人的で労働集約的な対応では、オペレーションの限界をむかえる可能性もあります。

企業の将来的な成長性や持続性に対する影響や、お客様に従来通りのサービスの提供が困難になることも考えられます。

一方でロボット導入のハードルは低くなってきています。先述の様にロボットのサブスクサービスも可能、短期間で実証実験をおこない、ロボットを導入することも可能です。

倉庫や保管スペースの運用の効率化、省人化の課題解決にお悩みであれば、是非シリウスジャパンにご相談ください。

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