シリウスブログVol.10「AMRの識別機能に関するご紹介」
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顧客ニーズの多様化と合わせて、きめ細やかな「もの管理」の重要性が日に日に増しております。 その中で物流現場では物と情報の一致がより重視されるようになっており、モノを「識別する」ための情報技術として今回「バーコード」「RFID」について焦点を当てていき、シリウスが提供しているAMRとの関連性についてもお伝えできればと思います。
◆バーコードに関する概要
物流システムの構築・運用に係る情報媒体の中で最も普及しているのが「バーコード」です。流通用バーコードとしてのJAN(Japanese Article Number)コードの普及と活用は説明するまでもなく、今や小売店に行けばJANコードがない商品を探し出すのが難しいほどです。バーとスペースを用いてその商品の情報をコード化したバーコードはバーの種類やスペースによってコード化されJISや全世界で規格化なされています。JANはアメリカで使われているUPCやヨーロッパのEANとも互換性があリます。また近年では前述した一次元のバーコードのみならず2次元バーコード(QRコード)の利用シーンも目にすることが多くなってきております。
◆AMRによるバーコード活用
物流におけるバーコードの活用は荷受けでの検品に始まり、棚入れの確認、出庫時の検品、仕分けのための認識、といった商品を認識する場面のほとんどでバーコードが利用されているため、バーコードの読み取り可能な形式や設定ができるかどうかは非常に重要な確認ポイントとなります。シリウスのAMRでは読み取り可能なバーコード形式として44個の形式が標準機能として実装されております。代表的なバーコードタイプの一例は以下の通りですが、お使い頂く物流現場によって読み取り可能なバーコード形式の機能有効(On)にしたり、逆に読ませたくないバーコード形式を無効化(Off)をご選択頂けます。AMRをご検討の際にはこうした設定内容についても細かく案内いたしますので担当者までお気軽にお問合せください。
◆代表的なバーコードタイプ一覧
なお当社のAMRでは商品を識別するbarcodeカラムに複数のバーコード情報を設定することが可能です。例えば1商品で複数のバーコード情報を持っているまたはデータ上管理されている商品コードと商品現物に貼付されているバーコード表示形式が異なると言った表記揺れが生じた商品の識別にも対応することができております。こうした設定も流通加工作業が発生する物流現場でも安心してお使い頂けるためにご用意しておりますので、実証実験やデモ視察など読み取りにて気になる商品がございましたらお気軽にご相談ください!
◆RFID概要
RFID(Radio Frequency Identification)とは情報を埋め込んだタグから電磁波や電波等を用いて、近距離の無線通信を行い、情報をやり取りするモノ及び技術を指します。バーコードに代わる固有認識媒体としてRFIDが出現し、バーコードと違い非接触で情報を交換し、容量も大きく記録可能です。
その媒体となる「タグ」にはパッシブタグ(受動)、アクティブタグ(能動)、セミティブタグ(起動型能動)の3種類があります。遠隔で読み取り可能、一括で読めるという特徴を活かして段ボールの中のものを開けずして検品したり、パレットに積み上げたケースを丸ごと一括で識別するといった作業を労力を掛けずに実現することができます。さらに物流過程での色々な履歴を記録すると言った付随情報までも商品情報同様に取り扱うことができる点も忘れてはなりません。
物流面ではタグの価格や信頼性の問題からバーコードに比べて普及が遅れたが、現在はタグの価格が安くなったこともありRFIDタグを利用できているのは高級アパレル商品や医薬品、化粧品など商品単価が高い商材や物流作業に留まらず店舗内での商品管理や棚卸しと言ったシーンでの使用や運用が可能な一部の事業者にて使用されており、益々の普及と活用の促進が期待されおります。
ピッキング時の出荷時検品での利用や定点搬送機能との組み合わせによる棚卸し業務などシリウスAMRの持つ機能とRFIDタグを組み合わせた運用設計についてお客様からの問い合わせも増えていることも実感しており、皆様にAMRとRFIDタグの新たな可能性を提案できるよう当社としても数多くのお客様の案件に携わり、そこで実際の商品に触れることでより製品に磨きをかけて参ります。将来的にはバーコードやRFIDのみならず、各種センサーなどを通じたモノとインターネットを繋ぐIoTへの対応も視野に入れ、今後もAMRの研究開発に邁進してまいります。皆様との情報共有の場ととしてデモ環境をご視察頂ける当社の越中島デモセンターや導入企業様と提携してのAMR導入現場においての見学会なども企画して参ります。