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拠点を超えたチームワークが生む開発力。KINTO FACTORYを支えたエンジニアが語る成功の秘訣

KINTOテクノロジーズが手掛けているサービスは、「クルマのサブスクKINTO」のみではありません。社内では、さまざまなプロジェクトが進行しています。今回は、KINTO関連サービスのひとつであるKINTO FACTORYに焦点を当て、開発や運用へと携わる中谷さん、西田さんにお話を伺いました。

お二人はどのような経緯から、KINTO FACTORYや同サービスに関連する決済プラットフォームの開発に携わることになったのでしょうか。苦労した点、工夫した点などのエピソードをまじえながら、今後の展望やそれぞれが魅力に感じているKINTOテクノロジーズならではの組織風土へと迫ります。

■中谷 共通サービス開発グループ マネージャー/バックエンドエンジニア
2005年、SIerへと入社し、エンジニアとしてのキャリアをスタート。その後、オークションサイトやECサイトなどで決済プラットフォームの開発に携わる。KINTOテクノロジーズへの入社を決めた理由は、事業会社、かつリアルに強い企業で開発に従事したいと考えたから。2024年10月にはグループのマネージャーに着任。決済領域での経験を武器に、バックエンドからKINTO関連サービスを支えている。

■西田  KINTO FACTORY開発グループ バックエンドエンジニア
新卒でSIerへと入社し、バックエンドエンジニアとしてキャリアをスタート。その後、toB向けのSaaSでセキュリティ系プロダクトの開発に携わったのち、Osaka Tech Labの初期メンバーとしてKINTOテクノロジーズにジョインする。入社を決めた理由は、0→1フェーズの開発に従事したかったから。バックエンドのスペシャリストとして、基幹サービスの開発と運用を陰から支えている。


大切にしたのは、コミュニケーションと当事者意識。チーム一丸で臨んだ決済プラットフォームの開発と運用

――最初に、お二人の現在の仕事内容について教えてください。

中谷:私はKINTO関連サービスであるKINTO FACTORYを含むKINTO関連サービスで利用されるIDや決済に関するプロダクト開発に携わっています。

西田:以前は中谷さんが携わる決済プラットフォームの管理画面の開発を担当しており、現在はKINTO FACTORYの開発と運用を担当しています。

――決済プラットフォームについてどのような経緯から業務を担当することになったのでしょうか?

中谷:当時、KINTO では、請求に関連する大きな障害が発生したり、規模の拡大にともなう不具合によってお客様にご迷惑をおかけした結果、予定していた請求を行えなかったりと、安定性や拡張性に課題を抱えていました。社内では「さらなる契約数の増加に対応するためにシステムの改修が必要なのではないか」という話も出始めていました。私が本プロジェクトにアサインされたのは、システムのリプレースに関するプロジェクト立ち上げのタイミングでした。

当初は、私を含む正社員のエンジニアが3名、業務委託のエンジニアが2名の5人体制で、課題の整理やグランドデザインの作成といった基礎を固める作業を進めていました。基盤の開発に目処が立ったタイミングで、オペレーションを円滑にするための管理ツールが必要となったため、ここにいる西田さんにメンバーとしてジョインしていただき決済管理ツールの開発をスタートしました。

ーー請求の部分に課題を抱えていた背景を考えると、決済管理ツールに求められる役割は大きかったと想像します。スムーズに開発を進めるにあたり工夫した点などはありましたか?

西田:よくある管理ツールのようなシステムでは、ユーザーが不特定多数であるため、開発側が個別の使用感に寄り添えず、UXが悪化してしまうケースが珍しくありません。一方で、KINTO FACTORYの決済プラットフォームでは、ユーザーがビジネス側を担当しているグループ会社内のメンバーに限定されていました。そのため、私たちは開発の過程で彼らと綿密にコミュニケーションをとり、設計の意図と使用感のギャップを埋めるように心がけました。

中谷:インシデントに対するワークフローの整備も工夫したポイントのひとつです。従来のシステムでは障害発生時、担当者によって対応が変わってしまうことが問題となっていました。新しいシステムでは得た反省を生かし、担当者のみが対応するのではなく、プロダクトに携わるメンバー全員が集まり、相談をしながら対策を練る仕組みへと変更しています。結果として、それぞれが自分事として運用にも携わってくれるようになりました。

KINTO FACTORY ローンチ半年記念:挑戦と学びの軌跡
ローンチから半年間の運用で遭遇した課題とその解決に向けた取り組みを共有します
https://blog.kinto-technologies.com/posts/2023-12-11-factory-%E9%81%8B%E7%94%A8/

メンバー同士の関係性が潤滑油に。KINTO FACTORYの開発と運用から得たものとは

――KINTO FACTORYについてもお話を聞かせてください。こちらは西田さんが中心となって開発と運用を進めているのですか?

西田:いえ、私を含むチーム内の何人かのメンバーで開発と運用を行っています。

――すでに運用のフェーズに入っているとのことですが、西田さんはどのような箇所の開発を担当したのでしょうか。また、開発にあたって、苦労した点などがあれば教えてください。

西田:私は、先ほどお話しした決済管理ツールと同様に、マスター管理ツールなどの開発を担当しました。バックオフィスの方たちが使用する管理画面のようなものですね。

実はKINTO FACTORYのチームは、東京、名古屋、大阪の各拠点にメンバーが散らばっています。そのため、面と向かってのコミュニケーションのハードルが高く、打ち合わせをするときには、リモートになる場合がほとんどでした。しかしながら、KINTO FACTORYでは、課題の整理から要件定義、設計、構築、テスト、リリースに至るまで、開発に関わるすべてのフローをチームで担当していたので、議題によっては、リモートでは温度感が伝わらないケースもありました。

その溝を埋めるために私たちが行ったのは、2週間に一度ほどのペースで、東京・名古屋の2拠点のいずれかに集まり、直接顔をあわせて話し合う機会を設けるということでした。リリース後の振り返りでは、こうした取り組みが開発にも良い影響を与えたという声が多くありました。運用フェーズに移った現在も、こうしてできた関係性が役立っているような気がしていますね。取り組んでよかったと感じています。

中谷:KINTO FACTORY特有のドメインの複雑さにも苦労したと話していましたよね。

西田:そうですね。KINTOテクノロジーズが開発するプロダクトは、トヨタグループ全体で利用するシステムであるという側面があります。そのため、一般的なSaaSのノウハウでは対応しきれない問題もありました。

中谷さんのお話にあったドメインの問題は、ドメインエキスパートの資格を持ったビジネス側のメンバーに協力してもらい、クリアすることができました。この点もKINTO FACTORYの開発において、苦労した点、工夫した点のひとつです。

良い意味でのベンチャーらしさが魅力。求めるのは、自立性、自発性に富んだ人材

――お二人が携わるKINTO FACTORYやそのなかに含まれる決済のプラットフォームにおいて、今後取り組んでいきたいことはありますか?

西田:KINTO FACTORYを、基盤システムとして穴のないものに成長させていきたいですね。KINTO関連の事業は、今後さらに拡大していくはずです。将来的にはふたたび、安定性や拡張性の面に問題を抱えることも出てくるかもしれません。私たちがやらなければならないのは、そのような状況に陥らないために、先を見据えながらシステムをアップグレードしていくことだと思います。今後は体制をさらに強化するために、開発フローの見直しや最適化、さらなる生産性の向上に取り組んでいかなければならないと感じています。

中谷:また、KINTO FACTORY自体が今後も不自由なく使用できるためには、関連する基盤の整備も不可欠です。決済のプラットフォームに対する取り組みと並行し、今後はIDのプラットフォームにも注力していきたいですね。お客様に長く、安全に使っていただける顧客基盤とするために、まさにいま再構築に取り組んでいるところです。

――KINTOテクノロジーズでは現在、バックエンドエンジニアのキャリア採用に力を入れています。お二人は、社内のどのようなカルチャーに魅力を感じていますか?

中谷:トヨタという大きなグループに所属する企業でありながら、良い意味でのベンチャーらしさも兼ね備えているところが、KINTOテクノロジーズの魅力だと思います。たとえば、開発における技術の選定では、担当者に裁量が委ねられています。「目的に合ったプロダクトを作ることができる」という前提さえ間違わなければ、最新のツールを扱うことも可能です。日本でも有数の大企業の後ろ盾がありながら、このような自由が与えられている開発組織はそう多くないのではないでしょうか。最近では、クラウドや生成AIといった最新技術を導入するための議論も活発になってきています。一見するとトップダウンな組織と思われがちなKINTOテクノロジーズですが、実際はボトムアップの風土が定着しています。

西田:私は、エンドユーザーとの距離が近い環境に魅力を感じていますね。to B向けのプロダクトを開発するエンジニアは多くの場合、クライアント企業の先にいるエンドユーザーの声には触れられません。けれども、ビジネス側もグループの一員であるKINTOテクノロジーズでは、営業の方、マーケティングの方などと連携することで、お客様にお話を伺うことができます。最近では、モビリティ系のイベント出展に私たちが同席し、直接お客様にKINTO FACTORYの説明やPRを行う機会もありました。実際にサービスを利用している方の顔が見られること、声が聞けることは、開発に良い影響をもたらす面もあると思います。この点は、KINTOテクノロジーズ独自のカルチャーであると、私は感じています。

――最後に、中谷さん、西田さんはどのような方と働きたいと考えていますか?

中谷:1番は、自立的に物事を考えられ、上からの支持がなくても自発的に行動していける方でしょうか。先にもお話したとおり、KINTOテクノロジーズにはベンチャーらしい一面があります。だからこそ、指示待ちの姿勢では個々の強みが発揮できません。1人のメンバーとしてチームに迎え入れられるためには、自立性や自発性が求められると思います。私はその対価として、自由が与えられていると認識していますね。

西田:あとは道のない道を進むことに抵抗がなく、むしろ楽しめるような方でしょうか。社員のなかには、モビリティ業界で働くのが初めてだった方もいますが、全員に共通しているのは、不確定な環境のなかでも、必要な情報を自ら進んでキャッチアップし、前向きに取り組んでいるという点です。推進力を持って開発に臨んでくれる方がジョインしてくれた、それほど心強いことはないですね。


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