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社員の大半以上がエンジニアであり、社内の勉強会が活発なKINTOテクノロジーズ。2023年8月にはKINTOテクノロジーズ初の社外向け勉強会「KINTOテクノロジーズ MeetUp!」を開催しています。そこで今回はこの勉強会の運営担当である大森さん、勉強会で登壇された植村さん、丸山さんの3人にインタビューを実施しました。勉強会開催のきっかけや心がけていたこと、それを踏まえたKINTOテクノロジーズの魅力などについてお伺いします。
■ 大森 コーポレートエンジニア
大学卒業後、Slerにてエンジニアとして入社。Microsoftのクラウド導入やサポートを主に行いつつ、プリセールスとして営業に従事。営業からサポートまで一通り経験した後に「実験しながら改善して育てていく」という働き方がしたいと考え、それが実現できそうな「情シス」という働き方と、新しいことへどんどん挑戦し続ける風土に惹かれ、2023年6月にKINTOテクノロジーズへ入社。
■ 植村 コーポレートエンジニア
大学・大学院と生物系の研究に励むも紆余曲折あり、独立系Sier企業に入社。主にMirosoft365周りの導入PJに従事。内製化について「自分たちで考え、実現していく」という思想が強く、そのスタンスをとても魅力的だと感じ、2023年4月にKINTOテクノロジーズへ入社。現在は主にMDM領域を担当。
■ 丸山 コーポレートエンジニア
大学卒業後、未経験で文系SEとしてITベンチャー企業に就職し、金融会社へのMicrosoft製品の導入や、セキュリティ会社のIaaS、MDMの設計構築に従事。「自ら学習していこう」という意欲的な姿勢や、スピード感の速さに惹かれ2023年4月にKINTOテクノロジーズへ入社。現在は主にM365、EntraID(旧AzureAD)、MDM周辺の領域に携わる。
初の外部向け勉強会は「3日」で満員。蓄えた技術を外部にもアピール
―本日はどうぞよろしくお願いいたします。今回はKINTOテクノロジーズ初の外部向け勉強会についてお話をお伺いできればと思うのですが、その前にKINTOテクノロジーズ内の技術勉強会について教えてください。
大森:もともとは、社外のイベントや勉強会へと参加しに行くことが多い文化はありました。「これ、絶対面白いよ!」と誰かがイベントをシェアして同行者が集まったら、上長から承認を頂いたうえで、業務として参加しに行ったり。
丸山:当社は2023年3月に「カルチャー&ワーキングスタンス」を策定し、「One Team One Player」を掲げるようになりました。互いに尊敬し合い、それぞれのスキルを活かすことでチームで課題解決をし、組織としても個人としてもチャレンジ・成長し続けるというワーキングスタンスなのですが、それがようやく浸透し始めてきた時期が、ここ半年なのかなと想像しています。
丸山:社内向けに開催されている勉強会は、各チーム内でのLT会や、全社員向けのAWS勉強会などです。大きなものは、月1回ほど開催されています。
大森:丸山さんや植村さんのチームだと、チーム内で誰かが週に1回1時間、発表するような会がありますよね。本の輪読会もありますし。
植村:入社当初は、社外のセミナーに参加することを推奨されていました。最近は「発信する側に回っていこう」という空気になってきている印象がありますね。
―今回、初めての社外向け勉強会「KINTOテクノロジーズ MeetUp!」を開催されましたが、どのような背景で開催は決まったのでしょう?
大森:社外の勉強会へ積極的に参加する文化があったので、「蓄えた技術や知識を社内に閉じてしまうのはもったいないよね」という発想がきっかけです。そこから、「社外向けに何かできないか」「当社の認知が上がったら、採用への応募が増えるかもしれない」という話になったことが、開催のきっかけだと思います。ですが「いい勉強会にしたい」という想いが主眼で活動していった結果、採用というテーマは最終的に忘れ去られていきました。また、勉強会でメンバーが日々の業務を発表することによってモチベーションを上げる機会になるのでは、という2次的な効果も期待しています。そのため、人事や広報に頼らず、可能な限り私たちが主体性を持って運営していました。
KINTOテクノロジーズ MeetUpのキックオフアジェンダ
大森:勉強会の概要としては、「KINTOテクノロジーズの情シス業務の事例をご紹介する」というものです。会場は私たちが働く日本橋のオフィスで、登壇者4人による事例紹介セッションの後、軽食とお酒を交えた座談会を行いました。全体運営の担当者は5人ほどで、私もその一人です。植村さんと丸山さんは運営も手掛けつつ、主に登壇者として携わってくれました。
―参加者が集まらない、発表内容が決まらない等、準備の段階で大変だったことはありますか?
キックオフから開催までは約2か月間。かなりスピード感のあるタイムスケジュールでした。2023年の6月に企画が持ち上がりキックオフ、7月に開催までのマイルストーンを置いて、開催は8月3日でした。参加者の募集はエンジニアの勉強会支援プラットフォーム「connpass」で行いました。「申し込み期間は3週間くらいあれば参加者は集まるかな」と思っていましたが、実際は、イベントページの公開から3日で申し込み枠が埋まってとても驚きました。参加者は、ほぼ情シスの方でしたね。
丸山:参加者がこんなに早く集まるとは思ってもみなかったですね。私は登壇者側として内容の打ち合わせはありましたが、基本的に発表資料は登壇者が自由に作って、当日発表する感じでしたね。
「同じ悩みを持っている仲間」ととらえ「共感」してもらえるよう試行錯誤した結果、満足度の高い勉強会に
―植村さん・丸山さんとも登壇は初めてとのことですが、登壇に際して意識していたことはありましたか?
植村:教える立場になるのではなく、「共感」してもらえるように内容を工夫しました。参加者の皆さんを「同じことで悩んでいる仲間」ととらえ、発表内容にも「こういうところでつまづいた」という例を盛り込みました。
丸山:注目されている技術かつ情シスの人なら興味がありそうなテーマを選び、誰が聞いても分かりやすい内容になるよう心掛けました。社外向けの勉強会開催は初めてで、スタンスがまだあまり固まっておらず、どういう方が参加されるのかも分からなかったためです。実際にSlack等で登壇資料の状況を共有してFBをもらっていました。
MeetUp登壇資料を随時共有しながら意見をもらっている様子
―大森さんは運営を担当されていましたが、何か意識していたことはありましたか?
大森:まず「初めての社外向け勉強会」ということがベースにあったので、参加者を集めるために「できることは全部やろう」と思っていました。とにかく、参加者にとっていい勉強会にしたいと思っていましたね。そして運営内でも、「悲観しない空気感」を作ることを意識していました。役割は細かく決めつつも楽しく進めるようにしていたからか「これはどうなっているんだ!」と怒る人はおらず、温かい空気感になっていたと思います。実際に困りごとや迷っていることは全員で可視化して進めていました。
MeetUp開催に向けて実施したいことや困っていることなどを可視化している表
当社のチームリーダーたちも普段から「悲観しない空気感を作ること」には気を付けていると思いますし、心理的安全性が保たれているので、皆思ったことを言えるのかなと。あとは、開催まで運営陣の熱量を保てるよう、気を付けていました。皆が喜びそうな情報、例えば「今、募集ページがこれくらい見られていますよ」といった情報を発見したら、Slackに投稿して共有するようにしていましたね。
MeetUp募集ページのインプレッションが高く、Slackで盛り上がっている様子
また、私はプロモーションを中心に担当したのですが、社外の方に対するコミュニケーションとして、どんなメッセージを伝えるかはすごく意識しました。「我々はこういうところを目指しているから、こういうコンテンツを提供しています」という軸がぶれないよう、努力しましたね。特に活動内容やメッセージは具体的に盛り込み、PR文は書いたら10分席を外してから見直すなど、第三者目線で違和感がないかを確認していました。
―参加者の満足度がとても高かったそうですが、その背景にはどんな取り組みがあったのでしょうか。
大森:満足度としては、ありがたいことに5点満点中平均4.3点を頂きました。定員40名のうち、応募は50名、参加は30名ほどでしたね。事例発表後の座談会にも20人以上が参加されて、「いつ帰るんだろう」と心配になるくらい盛り上がりました(笑)満足度が高かった理由としては、メンバーが様々な社内外の勉強会に参加していたり、業務内でもPDCAを積極的に回したりすることが多いからだと思います。皆モチベーションが高くて議論が活発ですし、「こうすればスケールメリットやシナジーがあるんじゃないの」とよく話します。「攻めの情シス」だと思いますね。
植村:あとは、新しい技術があったら自主的に学びに行くし、その内容を周囲にも共有したいという共通認識が、ベースにあるのも理由の一つだと思います。今回のイベントも、企画に対して誰も「嫌です」と言わないどころか、賛成する声が多かったです。
大森:当社は経験への投資にとても理解があります。今回は実際の事例を発表する形の勉強会でしたが、それが実現したのも当社がさまざまな取り組みを行い、エンジニアの経験に投資してくれているからではないでしょうか。業務として社外の勉強会にも参加させてくれますし、研修にも予算を割いてくれるので、とてもありがたいですね。
即相談、即実行。新しいことに貪欲で、議論も活発
―KINTOテクノロジーズで働く魅力は、どんなところに感じますか?
大森:新しいことをバンバン試せるところです。特に、当社はフルクラウド環境なのですが、「これをやりたいから、このSaaSサービスを取り入れよう」という動きはとても活発です。今は少し整理の段階に入っていますが、「使えるものは使っていこうぜ」というスタンスは、情シス部門としては攻めているし本当に強いなと思います。
丸山:新しいことを実施するにあたって、「リソースが必要」「コストがかかる」といった理由で、ライセンスの許可が降りない企業は割と多いと思います。一方で、当社はライセンスの申請もなぜ必要かが明確であればすぐに許可が下ります。リソースやコストよりも、業務の効率化に一点集中しているのでしょう。システムの導入や更新を、常に繰り返しています。
大森:開発生産性のために意味があるなら、しっかり予算を投下してくれますよね。大きな会社なら、システムの導入や機能の利用については、検証だけで何か月もかかると思います。当社は「最低限ここだけ守れていればいい」という見極めをして、即動くところが魅力的ですね。
植村:あとは、必要なことを現場ですぐ話し合えることが、とても良い環境だなと思っています。現場で話した内容がきっかけでプロジェクトができることも、結構多いですね。トップダウンではなく、個々が発信する機会はとても多いので、お互いの成長にもつながりやすいと思います。
大森:KINTOテクノロジーズはまだ設立して3年目のベンチャー企業ですので、見渡すと課題が無限に落ちている状況です。「これ何とかしたいです」「じゃあ、お願い」というコミュニケーションは、日常茶飯事ですね。そうした課題を集めておけるよう、定期的に皆で課題を挙げる機会を設けています。その会を待たずにSlackで共有して、皆ですぐに議論することもあります。皆いろいろなフォーマットを使って、活発に議論していますね。
既存業務の改善に加え、今後もさまざまな勉強会を展開したい
―今後、皆さんはKINTOテクノロジーズでどのような挑戦をしていきたいですか?
大森:まずは「KINTOテクノロジーズ MeetUp!」の第2回を、同じフォーマットで開催したいです。第1回のアンケートでいただいたフィードバックを基に改善して、第2回に反映したらどうなるのかを早く見てみたいですね。実は、第1回の実施後に2つイベントが動き始めていて、キックオフをしようとしているところです。
また、もし他部署からの希望があれば、モバイルアプリやクラウドインフラなどの別テーマで横展開できるかもしれません。他社とコラボして、当社がオーガナイズする形もいいですし。アイデアはあるので、今後もいろいろな形で開催していきたいです。
あと個人的に担当している業務が入社や離任に関する機器やアカウント周りの対応なのですが、そのオペレーションプロセスを最適化していきたいです。こうしたオペレーションは、人事をはじめとした関係各所と連動している業務ですので、全体最適を考えるとまだまだ改善の余地があると思っています。
植村:私は、今対応しているMDMの改善を継続し、PCキッティング業務のゼロタッチ化を推進していきたいです。PCだけでなく入退社時のアカウント管理の効率化も目指していきたいと思っています。
丸山:担当しているメールのセキュリティ強化を軸に、会社として事故を出さないような仕組みをセキュリティ面から整えていきたいです。例えば、クラウド上のファイルをマルウェアから守るとか、そういったところに今後チャレンジしていきたいですね。
イベント当日の様子はKINTOテクノロジーズの「TechBlog」をご参照ください。