みなさんこんにちは、KINTOテクノロジーズ株式会社採用広報です。

今回は経営の根幹を支えてきた取締役副社長の景山さんに、これまでのキャリアやKINTOテクノロジーズの今後についてインタビューいたしました。
長尺な内容となりますので、2部構成で公開していきたいと思います。

今回はその第2部になります。
第1部をまだご覧頂いていない方は、是非以下をご覧ください。

景山 均
KINTOテクノロジーズ株式会社 取締役副社長。
楽天にて、楽天グループのデータセンター・ネットワーク・サーバーなどのインフラや、IDサービス・スーパーポイントサービス・メールサービス・マーケティング DWH・ネットスーパー・電子マネー・物流システムなどの開発を統括。その後、ニトリの IT、物流システムの責任者を経て、2019年6月にトヨタファイナンシャルサービスに入社。デジタルIT部隊の立ち上げをゼロから実施。2021年4月より現職。

ーー販売店のDXを担うKINTOテクノロジーズ

今年のKINTOの重要課題は「中古車ビジネスを理解する」ことと「販売店の売上を上げる」の2点です。

「販売店の売上を上げる」重要性については、これまでの経験からも強く納得しています。

以前の会社では、顧客向けのあるサービスの販売を当初、Webサイトのみの運営で右肩上がりに売り上げを伸ばしていました。

ところが、あるとき急に売れ行きがピタッと停滞したんです。そこでリアルの販売店さんに対して販売をしてもらう施策を強化したところ売り上げは戻り、さらに面白いことにWebサイトの売上も再び増加し始めました。

つまり、ある種のサービスにおいてはWebだけでは世の中の認知を得る限界があるのです。
KINTOも、現在はWebサイト中心に運営しており、情報収集能力の高いユーザーの方を中心にご契約いただいています。

そこからさらにKINTOを広めていくには、対面で人から直接説明をしてもらえる「リアルな店舗＝販売店」経由の強化も必要だと感じています。

販売店では営業スタッフの声を直接聞けるメリットがあります。 営業スタッフから要望を受けても、それに対応できる受け皿がないと困ってしまいます。

しかし、KINTOテクノロジーズという開発部隊がその要望をヒアリングをすれば、「来週までにサンプルを作りましょうか」といった素早い提案が可能です。

販売店さんのDX を、我々が直接担える。これがKINTOテクノロジーズが存在するバリューの1つになると感じています。

こうしたバリューは、グローバルでも規模で展開できたらいいなと思っています。

ーーリアルとデジタルの融合を叶えるKINTOテクノロジーズ

世の中には多種多様なサブスク、ECサービスがありますが、ネットの世界だけで完結してしまうパターンも多いでしょう。その場合、エンジニア視点では「リアルな手触り感」がなかなか感じられません。

一方、私たちの仕事はネットだけでは完結しません。「クルマ」という、わかりやすい物理的な商品の手触り感が強くあります。リアルとデジタルの融合ができるという点が最大の特色であり、開発者にとってのやりがいにもつながると思っています。

その上で、メーカーのD2Cサービスであることもポイントです。インターネット技術をつかったWebアプリケーション、スマートフォン、アプリなどのプロダクトを開発するWebサービス開発の専門部隊が KINTOテクノロジーズです。トヨタグループのモビリティサービスカンパニーの中でも、最先端のテクノロジーを使う領域で仕事ができる。

それは大きな魅力なのではと思っています。

もちろん、当社以外にも手触り感のあるリアルアセットで勝負している競合他社は多数存在します。その中でKINTOテクノロジーズの持つ優位性は、全くのゼロベースで開発組織が作られているところです。実際、大手企業のCIOの話を聞くと、既存組織にテクノロジー部隊を当て込むケースが多い印象です。

この場合、起こり得るデメリットは、既存の価値観から抜け出せずモダンな開発がしづらい、古い人事制度でエンジニアが評価されてしまう、技術発信や最新テクノロジーのキャッチアップの価値を周囲が理解できない、といったことです。レガシーな環境のままでは、ハイレイヤーな人材の採用も難しくなるでしょう。

この点KINTOテクノロジーズは、トヨタという大きなグループの一員ではありますが、ゼロから作り上げているからこそ、既存の概念にとらわれない組織運営が可能です。ここが、似たような他の大手のメーカーさんの既存のIT部門との大きな違いかもしれません。

ーー成し遂げたい世界観

将来的には、KINTOテクノロジーズをトヨタの「モビリティサービスカンパニー化に貢献する組織」にしたいと考えています。というのも、KINTOテクノロジーズがチャレンジをしているフィールドは、トヨタグループとしても手探り状態で進めているため、正解がありません。そういう状況においては、今の時点では想像もしていなかったような新しいサービスが今後必ず誕生すると思います。
最近リリースした「KINTO FACTORY」や「KINTO Unlimited」などは、1年前には形になっていなかったサービスです。

まだ詳しくはお伝えできない内容も含めて、クルマとWebサービスの連携は着実に始まっています。

そういったサービスの実現には我々KINTOテクノロジーズが貢献していけたらハッピーですし、それはトヨタグループにとってもハッピーなんじゃないかなと思います。トヨタグループのモビリティサービスカンパニー化に向けて、自分たちの技術力を高め続けなければならないと強く責任を感じます。

また、当社は現在トヨタ自動車のバリューチェーン戦略の一端を担っています。
それは今までのように新車を作って販売店で販売するという戦略にとどまらないものです。

具体的には、新車を売る、中古車を売る、輸出もする、回収・リサイクルもするということです。
さらにはこんなイメージも持っています。

• 中古車のパーツ・システムを最新のものに置き換えてアップデートやカスタマイズを図る。
• 海外の車のベースを販売し、搭載しているパーツだけを変えることができる。
• 車の形自体を好きに変えることができる。

今までの車という概念を超えて、クルマがスマートフォンのようにアップデートされて使われるものになっていく。そういった方向に舵を切ろうとしています。

市場で見ると、新車販売数は500万台、走っている車は1億台以上存在するんじゃないでしょうか。
この広いマーケットに対し、まずは足元の中古車サブスクリプションサービスを浸透させていかなければなりません。要は、車を「販売する」という従来の観点に加えて、新たに「サービス化する」という観点への転換が求められるのです。

例えば、一人乗りの電気自動車は高齢者の方が近場の買い物等に利用されたら、おそらく非常に便利です。e-Paletteというバス型自動運転車は、内装をカスタマイズすることで移動販売店や移動式病院など、さまざまな用途で活用できます。これらの自動車は普通に購入するというよりも、新しいサービスモデルという形で提供される可能性もあります。今までの車という概念が変わり、人々の暮らしを支える新たなモビリティサービスが浸透していく。そんな将来になっていくのではないでしょうか。

このような変わりゆく世界に対して、KINTOテクノロジーズは挑戦を続けていきたい、続けていかなければならないと強く思っています。

ーー最後のメッセージ

我々が大事にしたいのは、単純にシステムやプロダクトを作って評価をされることではありません。開発したシステムやプロダクトをお客様にきちんと利用してもらい、会社の利益を生み出して初めて評価してほしいと思っています。

また、KINTOテクノロジーズはTech部隊なので、技術をアップデートし続けなければ事業に貢献し続けることができません。常に技術オリエンテッドな組織でありたいですし、だからこそ技術を追求することに貪欲な人たちがリスペクトされる、そんな会社でありたいです。

この想いに共感いただける方は、是非ともKINTOテクノロジーズで一緒に働きたいと思っています！