「HOTEL Flarito 伊豆大島」立ち上げ期に島へ渡ったふたりが語る、“場づくり”の本質と未来
はじめに
東京から高速ジェット船でわずか約1時間45分。伊豆大島で、2026年春に新たなホテルが開業を迎えようとしています。
その名も「HOTEL Flarito(フラリト)伊豆大島」。
このストーリーでは、開業準備に伴い島へ渡った立ち上げメンバー、リン・イメイさんと今泉典子さんのふたりの声をもとに、
- なぜ彼女たちは島で働くことを選んだのか
- 島でどんなホテルをつくろうとしているのか
- 地域とどのように関わっていこうとしているのか
島に渡る決意:それぞれのバックグラウンド
リン・イメイ
台湾出身。前職は沖縄のゲストハウスでマネージャーを務めていた彼女。
「出会いがたくさんある仕事で楽しかったけれど、もっと深く土地に関わることがしたくなった」と語ります。
「“泊まる場所”をつくるだけでなく、その土地の魅力を伝え、地域と旅人をつなぐホテルになると感じました。」
愛犬2匹とともに伊豆大島に移住し、現在は島の空気を感じながら、滞在者の体験設計を中心に取り組んでいます。
今泉典子
東京・下町出身。商社勤務を経て、不動産業界に転職。「建築と街づくり、そして人との関わり」に強い関心を持ち、HOTEL Flaritoの立ち上げに参加。
「旅も建築も人も好き。だからこそ、伊豆大島という“自然と都市のあいだ”にある土地で、“ほっとできる場”をつくりたかった。」
彼女が担うのは、宿泊・清掃オペレーションの構築や、地元業者との調整など。現場での実務全般を支えています。
どんなホテルにしたいのか
- リンさん:「頑張っている人が少し立ち止まって、自分をリセットできる場所」
- 今泉さん:「気軽に訪れて、“島が迎えてくれるような場所”。まるで第二の故郷のように」
HOTEL Flaritoが目指すのは、豪華さや便利さよりも、「記憶に残る時間とつながり」が生まれる場所。
自然、文化、人のあたたかさ──それらを滞在者にそっと届ける場を、少しずつ丁寧に形にしています。
チーム文化と準備の日々
おふたりに共通しているのは、「チームの空気のよさが、ホテルの雰囲気そのものになる」という考え。
今泉さん:「否定せず、まずは受け止める。そんな空気がチームにあります。運営体制、備品、清掃動線……すべてゼロから決める日々ですが、やりがいは大きいです。」
リンさん:「自由に意見を出せるし、“こうしたらどうだろう?”と一緒に考えられる関係がある。落ち着けるホテルを目指したいですね。」
島の業者さんとの調整や住民との接点づくり、そして日々変わる気候や物流スケジュールなど、離島ならではの制約と向き合いながら、開業に向けて一歩ずつ進んでいます。
「島と関わる」とはどういうことか
島外から来た立ち上げメンバーにとって、「地域との関係性」はホテルの価値そのものに直結しています。
今泉さん:「島の人、島に来る人、私たち。みんなが“仲間”のような関係でいられることが理想です。」
リンさん:「地域の居酒屋の大将に声をかけてもらったとき、“Flaritoって期待されてるんだ”と感じて嬉しかったですね。」
「島に変化をもたらす」ではなく、「島の中に自分たちが馴染み、寄り添う」。
その考え方が、Flaritoのあり方を形づくっています。
観光地ではなく、“訪れる暮らし”の起点に
今泉さん:「若い人の来島も意外と多くて、うまく発信できればもっと可能性が広がると思いました。」
リンさん:「観光地として発展するより、“暮らしと旅がつながる場所”になったほうが、長く愛されると思う。」
HOTEL Flaritoは、“滞在の体験価値”を提供するだけでなく、島にとっても意味ある存在でありたいと考えています。
宿泊者にとっては“帰ってこれる場所”、地域にとっては“次の関係が始まる拠点”に。
最後に:この場を一緒につくってくれる方へ
Flarito伊豆大島は、まだ完成していない、現在進行形のプロジェクトです。
一緒に立ち上げを進める仲間を、今も募集しています。
- 離島での暮らし・仕事に関心がある
- 地域と旅、宿泊の接点に可能性を感じている
- “場づくり”に、熱量をもって関わってみたい
そんな方がいれば、ぜひ一度、お話ししましょう。
あなたの“働く意味”が、Flaritoの未来になるかもしれません。