金子 智輝(Software Engineer)大学卒業後、2019年に新卒でシステム系企業に入社し、バックオフィスを経験後、インフラエンジニアとしてシステム監視・翻訳エスカレーション業務に従事する。業務を通じてIT技術への関心を深め、2020年より独学でプログラミング学習を開始。 2021年よりフリーランスのWebアプリケーションエンジニアとして活動し、マーケティング支援ツールや業務管理ツール、大手マッチングアプリの保守・改修など、主にフロントエンド開発で経験を積む。2023年末にカナダ・バンクーバーへ移住。2024年9月よりクロステック・マネジメントにジョインし、教育×テクノロジー領域のプロダクト開発に取り組んでいる。
バックオフィスからエンジニアへ。「作る側」を選んだキャリアの転機
──これまでのキャリアを振り返りつつ、エンジニアへと転向した背景を教えてください。
大学卒業後、新卒でいわゆるSES企業に入社しました。最初は秘書室のようなバックオフィス系の部署に配属され、社長のスケジュール調整や社内イベントの運営、求人広告のライティングなどを約1年ほど担当していました。その後、ITエンジニア部門へ異動し、インフラエンジニアとして、サーバーやシステムの監視業務をメインに約2年ほど携わりました。
こうした業務と並行して、2020年頃から独学でプログラミングの学習を始めました。社内で開発者がコードを書き、プロダクトを形にしていく姿を見て、純粋に「かっこいい」と思ったのがきっかけです。HTMLやCSS、JavaScriptを中心に学び、友人のサービスのWebサイト制作を手伝ったり、自分でデモサイトを作ったりと、「インプット→実践→フィードバック」を繰り返していました。インフラエンジニアとして、システムを支える側としての理解が深まる一方、次第に「もっと直接、ものづくりに関わりたい」という思いが強くなっていきました。そうした思いから、2021年9月に退職し、同年10月よりフリーランスのWebアプリケーションエンジニアとして独立。以降は、プロダクト開発案件に参画しながら、フロントエンドエンジニアとしてのキャリアを本格的に歩んでいます。
──フリーランスという働き方を選んだ理由を教えてください。
一番の理由は、できるだけ早い段階から実務を通じて技術と向き合いたかったからです。正社員という働き方では、未経験の場合、実務に深く関われるようになるまでに一定の時間がかかるケースもあると感じていました。一方で、フリーランス案件は関わる範囲が限定されている分、経験が浅くてもチャンスをもらえる可能性がある。マーケティング支援ツールや営業管理ツール、大手マッチングアプリの保守・改修など、主にフロントエンド開発を中心に経験を積んできました。「とにかく実務で手を動かす」ことを最優先にしていた時期ですね。
グローバルな環境に身を置きながら、日本の教育に向き合うという挑戦
── その中で、なぜクロステック・マネジメントを選んだのでしょうか?
カナダに来た理由は、北米マーケットとしての魅力に加え、エンジニアとしての成長を後押ししてくれる技術環境があると感じたからです。
エンジニアとしてキャリアを続ける中で、一度は北米の環境を肌で感じてみたいとずっと思っていました。プログラミングは基本的に英語で書かれていますし、北米は多くのグローバルIT企業やスタートアップが集まり、技術トレンドが生まれやすい地域だからです。不安や見えない部分も多かったですが、それ以上に「とりあえず飛び込んでみよう」という思いが勝り、カナダに行く決断をしました。そうした背景から、仕事を探す際は「リモート前提で働けること」「開発業務にしっかり関われること」を軸に企業を探していました。
クロステック・マネジメントを知ったのは、Wantedlyの求人がきっかけです。サムネイルや文章から「人と人の距離が近そうなチームだな」という印象を持ち、また、明確に技術者を募集していると書かれていた点から、エンジニアとしてしっかり成長できる環境がありそうだと感じてエントリーしました。
実際選考に入ってみると、面接官だった木原さんと松本さんのお人柄がとても良く、さらに意向が上がりました。木原さんの明るさと話しやすさで緊張が一気に解けましたし、松本さんは技術そのものよりも、僕の思考の仕方やこれまでのキャリアの選択を丁寧に見てくれている感覚がありました。
教育という正解のない大きなドメインに対して、技術で本気で向き合おうとしている姿勢に強く惹かれ、海外に拠点を置きながらでも、同じ方向を向いて挑戦できるチームだと感じ、「ここならエンジニアとして面白い挑戦ができそうだ」と思えたことが、最終的な決め手でした。
「教育の前提」から問い直し、プロダクトとして実装する仕事![]()
──現在はどのような業務を担当されていますか?
時期によって担当は変わりますが、現在はカリキュラム管理のワークフローを最適化するためのMVPやPoCの開発に関わっています。
実装だけでなく「闊達自在な教育とは何か」「学生にとって本当に良い学びとは何か」という上流の要求定義から任されており、文部科学省の法令などを調査しつつ、大学教育を提供する上で本当に必要な要件は何なのかを洗い出すところからチャレンジしています。
面白いのは、「これまで当たり前だと思っていた前提」を一度すべて疑うところから始めている点です。決まった正解がない中で、一番良い形を探していくのは正直大変です。でも、数年後に形になったときは、相当面白いものになると思っています。
──実現していきたい教育の姿はありますか?
どのフェーズで教育を受けるかにもよると思うのですが、例えば高校を卒業した直後に、「自分が本当にやりたいこと」がはっきり分かっている人は、実はそんなに多くないと思っています。それにもかかわらず、「とりあえず経済学部」「とりあえず文学部」という形で、その後の4年間を決めてしまうのは、個人にとっても社会にとってもロスが大きいのではないかと感じています。
それよりも、自分が何に興味があって、何に向いているのかを見つけやすい環境や機会が、教育として、あるいは教育という枠に限らない形で用意されていることが重要だと思っています。その体験や機会を通じて、「自分はこの学びを選びたい」と納得したうえで、受ける教育を決められるような仕組みや土壌があったらいいな、と。
今の教育は、時間的にも制度的にも、どうしても型にはまった部分が多いと感じています。だからこそ、学生が「これをやる」と覚悟を持って決めたことに対して、責任を持ってコミットできる環境をつくりたい。そのコミットメントの姿勢や、学びの質そのものをしっかり担保できる教育を提供できたら、と思っています。
1000万人規模を見据えた未完成の面白さ
──クロステック・マネジメントで働く中で、どのような点にやりがいを感じますか?
一番大きいのは、学ぶ姿勢を本気で尊重してくれる組織であることです。エンジニアは常に新しい知識を吸収し続ける必要がある仕事ですが、クロステックでは「学び続けること」が評価される以前に、前提として受け入れられている感覚があります。分からないことを学ぼうとする姿勢や、新しい領域に挑戦しようとする行動を、誰も否定しない。むしろ歓迎してくれる。その空気感は、エンジニアとして非常にありがたいですし、業務委託という立場を考えると珍しいのではないかと思っています。
もう一つは、一緒に働く人たちのレベルの高さです。エンジニアに限らず、さまざまな職種や業界で深い経験を積んできた方が多く、日々の会話そのものが学びになります。雰囲気はとてもフラットで、ワイワイと話しながらも、自然と視座の高い議論が生まれる。話しているだけで刺激を受けられる環境だと感じています。
あとは海外から参加しているメンバーも少なくないですが、元々がフルリモート環境なので、そういった点がほぼハンディにならない点ですね。もちろん時差的に難しいエリアもあるとは思いますが、世界中どこからでもチャレンジできる環境だと思っています。
──エンジニアとして、どんな成長ができる環境だと感じていますか?
担当領域に強く線を引かれない点は、大きな特徴だと思います。開発視点ではありますが、フロントエンド・バックエンド・インフラといった枠を越えて、課題解決に向き合える環境があります。必ずしも自分の得意分野だけをやるのではなく、必要であれば未経験に近い領域にもコミットさせてもらえる。その経験を通じて、チームと一緒に成長できている実感があります。
また、教育という領域で、これから1000万人規模のプラットフォームを目指していくというフェーズにいるのも、大きな魅力です。まだ完成されたものはなく、これから作るもの、解決すべき課題が本当にたくさんある。その中で当事者として関わり、「これは自分がやった」と言える成果を積み重ねていけるのは、エンジニアとしてのキャリアにおいて非常に価値のある経験だと思っています。