2023年3月30日に開催されたbitFlyer Holdingsの株主総会において新経営体制が発足し、創業者である加納裕三が株式会社bitFlyer Holdings、株式会社bitFlyerならびに株式会社bitFlyer Blockchainの代表取締役に就任しました。
取締役Chief Financial Officer (CFO)に就任した佐々木亮太、取締役Chief Compliance Officer (CCO)に就任した川村紹子と共に、bitFlyerグループの事業を拡大していくべく、新たなスタートを切ることとなりました。
今回、加納は約4年半ぶりにbitFlyerグループの指揮をとることになり、この新体制のもと、これから暗号資産ならびにブロックチェーン技術を応用した新たな市場を創出し、アジアNo.1のweb3カンパニーを目指して、bitFlyerグループとしての挑戦に踏み出してまいります。
その新経営陣に、改めて会社の今後や、採用に懸ける想いについてのインタビューを実施いたしました。
質問1.新体制の中で、最も力を入れていきたいところはどこでしょうか。
加納:
まずは、アジアNo.1のweb3カンパニーを作りたいと思っています。
私が小宮山と共にbitFlyerを創業した2014年から2018年までの第一期加納体制の頃は、実際にグローバルでNo.1になっていました。2017年頃にグローバルのマーケットシェアで20~25%を取っていたというのはすごいことです。当時は本当に盛り上がっていましたし、世界最強だなと感じていました。その後、顧客保護を重視し、日本が世界に先駆けて導入した規制の影響もあり、やや弱体化してしまいましたが、今となってはその規制のおかげで日本は世界の暗号資産業界を再びリードする可能性が出てきました。あの頃のような盛り上がりをまた見せて、例えばイベントに行っても、“イベントの中心はbitFlyerだよね”と皆様に認知されるような会社にしたいです。IPOもやりたいと思っていますので、まずは、昔のような会社の勢いを取り戻したいと思っています。
また、UI/UXも全面的に刷新して、お客様にご満足・ご納得いただけるサービスを再構築したいと考えています。bitFlyerのプロダクトはNo.1だとお客様に言っていただけるような、お客様視点に立ったカルチャーのプロフェッショナル集団の会社にしたいと思います。
佐々木:
私は取締役CFOとして、IPOを目指し、最大の熱量をもってこれに取り組み、会社を上場までもっていきたいと考えています。
世界的に、この暗号資産業界において上場している会社は米国のCoinbase社一社のみという現状で、そのほかCoincheck社もSPAC上場を米国でされるかもしれないと伺っておりますが、我々は東京証券取引所に上場する最初の暗号資産交換業者となることを目指しておりますので、そのミッションに対して強い想いを持ち、責任をもって取り組んで参りたいと思います。
上場企業になるということは、世界中の投資家の方々から当社に投資したいと思っていただけるような、魅力のある会社にしていく必要があるということです。ビジネスもそうですし、この会社は成長していくのだと投資家の皆様に納得していただけるような会社でありたいと思います。上場はゴールではなく通過点であり、更なる発展をしていくための礎ですので、上場した後も成長を続けられるような会社にしていきたいです。
川村:
私は守りの部署であるコンプライアンスやリスク管理という部署を担当しておりますので、守りをしっかり固めるという意味で、法令遵守やコンプライアンス態勢を強化することをミッションとし、取締役CCOとして就任しました。
4月から始動した新体制において、法令・規制の遵守を1丁目1番地として目標に掲げ全社を挙げて取り組んでおり、引き続きコンプライアンス態勢を重視して参ります。特に当社の場合は金融当局との良好な関係の維持や、当局対応に係る部分のコンプライアンス態勢の強化を引き続き重要課題として取り組んで参りたいと思います。
質問2.アジア No.1 web3カンパニーを目指すにあたって、現社員やこれからbitFlyerに入社してくださる方に期待する点はどのようなことでしょうか。
加納:
No.1というからには、相当な努力を伴うと思っています。
金メダルを取りたいというのに練習しないとか、ゴルフコンペで勝ちたいと思っているのに練習しない、というのが成立しないように、きちんと努力出来ることが前提になります。また、非常に大事な点として「プロフェッショナルとして仕事をすること」が求められます。
当社は、ただなんとなく出社して、なんとなくそれぞれに意見を述べて、雰囲気で何かをする会社ではありません。
各個人がプロフェッショナルとして、目的を持って、アジアNo.1のweb3カンパニーにする、そのために自分に何ができるか逆算することで自分の日々の業務が決まる。それによって各人が責任を持って業務を遂行し、チームとして成果を出していく。そんな会社のカルチャーを今、作ろうとしています。
ただ、目的があることが大事です。社員にも、社長にも目的があり、会議にも、日々の作業にも一つ一つ目的がある。それに対して最高のパフォーマンスをそれぞれが出すこと。
そういった目的を考えて、それに対して最高の仕事をするということを常に考えたうえで、日々の業務にあたって頂くことが大事だと考えています。
佐々木:
これから、世界でも珍しい暗号資産業界の上場企業になっていくにあたって、既存社員の皆様も、これから入社してくださる皆様にも、非常に難しいミッションに向かって全力で日々の業務に取り組んでいただく必要があります。そうした日々の業務の積み重ねが総体となって上場に繋がっていくのだ、という気持ちで業務に臨んでいただきたいと思います。一つ一つの目の前の仕事に対して誇りと責任を持ち、それらがゆくゆくは大きなことに繋がるという形で頑張ってくださることを期待しています。
川村:
今後新しいプロダクト等の開発を始めていきますが、、やはり新しいことへのチャレンジが多くなると思っています。日本に本社があってグローバルに展開している暗号資産交換業者は当社が唯一であり当社の特徴だと思いますし、その意味ではチャレンジングな環境でもあり、色々な方と色々な困難を乗り越えていけるような方が必要になってくるかと思います。ぜひそういった困難を一緒に乗り越えたり、グローバル展開に一緒にご尽力いただけるような方に入ってきていただき、お力添えをいただきたいと思っております。
■取締役CCO川村への質問
女性取締役として就任されましたが、これから会社のダイバーシティ施策についてどのようなお考えをお持ちですか?
やはりこういったベンチャー企業で女性管理職というのはまだまだ少ないかと思っておりますので、自分も良きロールモデルになりたいという気持ちがあります。
わたくし自身、子育てをしながら取締役としてなんとか両立しようと頑張っているところです。そういった女性という意味でのダイバーシティもありますし、社内には様々な国籍の方々がいらっしゃり、当社は日本本社のグローバルカンパニーということで色々な方の総力を結集している会社だと思います。バックグラウンドも様々ですが、働き方に関しても色々な働き方をしたいという方がいらっしゃいますし、そういう色々な意味でのダイバーシティを推進し、働きやすい環境を整えていきたいと思っています。
プロフェッショナルとしてきちんと結果を出していれば、ある程度のフレキシビリティがあって良いのではと思います。
■取締役CFO 佐々木への質問
これまでビジネスパートナー側としてbitFlyerと関わってこられたとのことですが、今回bitFlyerの経営陣に加わってみて、どのような感想をお持ちですか?
私はもともと、投資銀行の立場からbitFlyer社のフィナンシャルアドバイザーであり、資本最適化プロジェクトの責任者として当社に関わっておりました。
そうして関わってきた間に、実に様々な方々がbitFlyerの買い手となるような交渉を進めてまいりましたが、最終的にそれらのいずれも成就に至りませんでした。
そうした経緯を見てきて感じたのは、結局bitFlyerという会社はやはり加納さんが作った会社であり、投資家から見ても加納さんがいてこそのbitFlyerなのだ、ということですね。この会社のビジネスを発展させることができるのも加納さんであるし、それをきちんと投資家に向かって発信していけるのも加納さんなのだと感じました。これまでそういうことがないまま進んでいたから、当社の株式の取得成就まで動いて下さる方がなかなかいなかったのだと考えています。当社の代表取締役に戻り、加納さんが投資家に対してアピールできるような魅力的な会社になって初めて、当社の株式価値の最大化が実現されていくと思っています。
外部から見る立場にいたことがある取締役は私だけなので、これからもそうした第三者的な視点も忘れずに、今やっていることが間違っていないかということを客観的に意識しながらやっていきたいと思います。
これまでのキャリアや経験が、今回の役職でのリーダーシップにどのように影響を与えると思いますか?
他の取締役や執行役員の方々とは異なった目線でbitFlyerを見てきた経験というのは、きっと会社をリードしていく中で貢献できると思っておりますし、そういう貢献をしていくことが自分の責務ではないかと考えております。
■代表取締役CEO加納への質問
採用にあたって、どのような人材を求めていますか?その理由は?
やはりプロフェッショナル。「自分はプロフェッショナルだ」と言えるような人たちですね。
サラリーマンでなんとなくお給料をもらって、なんとなく過ぎていくような人生は面白くないと思います。成功するか失敗するかわからないけど 全力で努力をする。それでもし失敗してしまったら仕方がないです。失敗したからといってすぐクビにするという話でもなくて、正当なプロセスを経て正当な努力をした結果失敗したというのであれば、それは許容範囲です。プロとして胸を張って、自分はこの分野においては誰にも負けません、よってこういう成果を出すために努力をしている、そして結果が出た、なのでボーナスが欲しいとか、あるいは努力をしたけど結果は出せなかった、そのときは仕方がない、と、こういう会社にしたいです。
5.最後にひとこと
当社に入社したいと考える候補者に対して、どのようなメッセージを伝えたいですか?
佐々木:
当社はこれからさらに成長していってIPOを目指していくということで、これは本当に大変なプロジェクトです。私はこれまで様々な企業の上場案件に携わって参りましたが、どの上場案件も簡単なものは一つもない中で、当社のような暗号資産交換業のIPOというのは特に困難なものになると思っています。そうした将来待ち受けている困難に対してへこたれず、どうしたらその目の前の困難を乗り越えられるか一生懸命に考え、チーム一丸となって上場に向かって邁進できる方々、強いチームを作っていきたいと思ってくださるような方々にJOINして頂きたいと思っています。
川村:
新しいことにチャレンジしたい、という方にぜひ来て頂きたいと思っています。
もちろん守りも大切なのですが、粛々とルーティーンだけをこなすというより、新しいプロダクト等に興味をもって取り組んでくださるような方に来ていただきたいですね。
加納さんのコメントにもありましたように、世界最高のクリプトカンパニー、アジアNo.1のweb3カンパニーを目指していきたいと我々思っておりますので、その理念に共感する方に来ていただきたいですし、刺激的な環境の中で自分の力も伸ばしていきたいというような方にぜひ参画いただければと思います。
加納:
人生って、人それぞれ生き方があると思います。
ゆっくり過ごしたい方、家族との時間を大切にしたい方等、いらっしゃると思いますし、私はそれを尊重しており、そういう方に無理やり働かせるつもりはありません。そのようなやり方をしてもうまくいかないと思っています。
他方、アジアNo.1のweb3カンパニーを目指すんだ、プロダクトにこだわりまくってこうするんだ、という方々もいると私は思っています。そういう情熱を持って働いて、自分の作品が世に出て評価される、こういう繰り返しが好きな方もいるのだと思います。私自身もそうです。
そうした目的を持ってチームが一丸となり、その中で汗をかいて、喜怒哀楽があって、苦しみもあり、楽しみもあり、その先にあるゴールを勝ち取るからこそ楽しい会社になると思います。そして、組織が大きくなっていく中でのそうした成功体験を、人生の一定期間において、それが5年なのか10年なのかわかりませんが、その期間を一緒に過ごせる仲間とともに自分自身も成長して、という躍動を楽しめる方、そういった体験を望んでいる方にご入社頂きたいと思います。
加納さんから追加で候補者の方に伝えたいことはありますか?
当社は上場することを公言していますので、上場を目指して頑張っていきたいと思いますし、新加納体制で、世界最高のプロダクトを一緒に作り、世界最高のweb3カンパニー、クリプトカンパニーにしていくのを一緒に手伝ってくださる方、ぜひご応募をお待ちしております。
以上、bitFlyer新経営陣からのメッセージでした。
一緒に当社を盛り上げてくださる方からのご応募を心よりお待ちしております!