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【お取引先インタビュー】#2「盲導犬とともに生きる」北海道盲導犬協会様

恵和ビジネスでは印刷物へのユニバーサルデザインフォント採用など、ハンデのある方々の生活の質が向上するような取り組みにも力を注いでいます。

その一助として、視覚障がいのある方のパートナーである盲導犬を育成されている盲導犬協会様と何か一緒にできることはないかという思いで始まったのが、盲導犬チャリティーカレンダーの制作です。飼育ボランティアさんから募集した素敵な写真を取り入れたデザインは、毎年ご好評をいただいております。チャリティーカレンダーの売上は10%を毎年同協会へ寄付させていただいております。10年に渡る継続的な支援について、先日感謝状をいただきました。


長年にわたりお付き合いのある盲導犬協会ってどのような活動をしているの?

当社が活動を支援している盲導犬協会様について、もっと広くたくさんの方々にも知っていただけたらと思い、直接活動内容についてお伺いしました。

盲導犬協会様では視覚障がい者の自立支援を目的として、大きく分けて①盲導犬の育成と無償貸与事業 ②自立した生活を送る為の様々な技術を学ぶ生活訓練事業の二つの活動を手掛けていらっしゃいます。

まず①の盲導犬の育成と無償貸与事業についてです。

昭和45年より約50年に渡り活動を行い、これまでに570頭の盲導犬を育成し、現在は約80頭が道内と本州の積雪地域の視覚障がい者のもとで活躍しています。積雪地域で活動するということから毛足の短いラブラドールレトリバーを盲導犬の犬種として採用し、歩行に必要な情報が不足する雪道でも安全に誘導できるように雪道訓練をしています。

盲導犬は一歳になるまでは飼育ボランティアのご家庭で預かってもらい大切に育てられます。その後適性を見極めて、80頭の候補の中から20%が盲導犬としてデビューすることになります。基本的には吠えない穏やかな性格な子を選定しているそうです。見極めテストでは色々なコースを歩いて、音に対する警戒心をはじめ、色々な側面をチェックしていきます。

そのようなテストを数回通過して、ようやく盲導犬になることができるのです。このテストは必ず複数名で行われ、多様な方に対応できるように、色々な性格の犬を選ぶようにしています。視覚障がい者の方と盲導犬の相性が最も重要な為、熟練した人の目で多角的に判断をして、人と犬のマッチングを考えていきます。

続いて②生活訓練事業についてです。

事故や病気などで視覚に障害があっても1人で生活をしていけるように訓練するプログラムを組み、実際に協会の施設にて寝泊りをしながらどのように生活を行えばいいのかサポートしていく活動をしています。

いざ自分が視覚に障害を負った時には、どうやってこれから生活していけばいいのか、誰しもが途方に暮れることと思います。そんな時に寄り添って支援してくれるのがこの活動です。

道内では、こちらの協会を含めて2か所、入所形式での視覚障がいの方への自立支援を行っている施設があります。しかしこういった情報が当事者へ届いているケースは少なく、多くの方が眼科の先生を通じて協会へ入所する流れになるそうです。こちらの施設では年間20名程度の方が訓練を受ける為に入所されます。

視覚障がいの方の生活には欠かせない盲導犬と、たとえ視覚に障害があっても自分らしく生活していく為の支援を、北海道盲導犬協会様はずっと続けられています。

生活での不安に対する相談はもちろん、人生相談を受けることもあるそうです。盲導犬を貸与した後にも指導員がフォローアップを定期的に行う為、その関係性は長く続いていきます。中には結婚式の招待を受けた職員の方もいるほどに、視覚障がいの方の人生に寄り添っています。

盲導犬は個体差があるものの、通常は2歳から12歳までの10年間を盲導犬として過ごします。その後は引退し、飼育ボランティア家庭や協会内の老犬ホームで穏やかな生活を送ります。老犬ホームでは協会専任の獣医が病気の治療を行うほか、24時間体制の見守り体制を整備し、引退後の盲導犬に対するケアが全国でも珍しいということで動物愛護団体から表彰を受けているそうです。

盲導犬の誕生から最後まで一生に責任を持って活動を行うことの大変さと使命感を感じました。

以前は当社の社内イベントにもご参加いただいたり、北海道盲導犬協会の活動を知ってもらう為の啓発活動も行われておりましたが、ここ3年ほどはコロナ禍ということもありその活動も制限されているということでした。そんな中で追撃ちをかけるように、ドッグフードの値上がりや病院費用の増加に見舞われています。何とか盲導犬は計画通りに育成はできているものの、施設の老朽化や設備拡充に関しては優先順位を考慮して運営をされているそうです。

支援の輪がもっと広がり、ハンデがある人もそうでない人もみんなが豊かに暮らせる社会になるように当社も引き続き微力ながら貢献できればと考えております。

盲導犬協会の阿部さん、福見さん、今回はお時間をいただきありがとうございました。

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