ANAグループの1社で、航空セールス事業と旅行事業を運営するANAセールス様。同グループの「安心と信頼の品質」に磨きをかけ、現在、最新テクノロジーと旅の融合など新しい価値ある旅づくりにチャレンジされています。 今回、同社において、2019年よりプラチナマップを活用したハワイ観光マップ「A-NAvi」の取り組みを推進している旅行事業本部の皆様に取り組みに至った背景やこれまでの効果、今後の展望についてお話を伺いました。

－ デジタルマップソリューションの導入背景について、教えていただけますか？

旅行中（タビナカ）のお客様の利便性向上のための施策を検討した際、デジタルマップソリューションと旅行コンテンツの組み合わせが最適だと考え、導入することになりました。

旅行中に必ず利用する紙のマップは持って出歩かねばならず、またリアルタイムで伝えることができません。はじめてその場所を訪れる方にも、安心してスムーズに観光を満喫していただくため、特に今いる場所から近くの観光情報をわかりやすく伝えたいと考えており、そのためには現在地連動で表示するデジタルマップが必要でした。

また、はじめての観光地でよくある、移動手段がわからないという課題も同時に解決したいと考えました。実際、現地に赴いたときに感じたのですが、外国で「バスが来ない」、「今どこにいるのか分からない」、「次の停車地がわからない」などの不安を解消できればと思ったんです。

－ なぜ、プラチナマップをお選び頂けたのでしょうか？

プラチナマップの「高度なサービス」に魅了されたことです。
デジタルのオリジナルマップをこれほど簡単にカスタマイズできるサービスはなく、またエンドユーザーに非常に近い視点で作られていると感じました。

まず、今いる場所から近い観光地やグルメスポットがどこか、リアルタイムのバスはどこかの表示等、必要な機能をすべて簡単に搭載することができました。
また、マップ基盤やデータのAPI連携も様々選択できる点も優れていました。 その他の追加開発の柔軟性も非常に高く、アプリ化の他、検討していた「旅のしおり」やキャンペーン用の「ミニゲーム」等の施策も、アジャイル開発でスムーズに進めることができました。

総じて、これらを活用した開発・運用がコスト・工数ともに要件を満たしていて、非常にスピーディな開発が叶ったのもプラチナマップを選んだ大きな理由です。 また、これは導入後に感じたことですが、運用開始後のデータベースや管理画面も非常にわかりやすく、安心して運用できる体制がとれていることもメリットだと感じています。

－ 今回のマップに関する施策はどのようなものだったのでしょうか？

大きく3点あります。

１つめは、ANAグループで、ハワイを盛り上げようというキャンペーンがあり、それを実現するために追加開発したミニゲーム機能があります。ハワイには地名やストリート、人名などには 「ana」を含むものが様々あり、それらの写真を撮りデジタルマップ上にアップロードし懸賞に応募する「ANAを探せ」を構築しました。

２つめは、私たちの旅行商品を利用してハワイに行かれるお客様への、利便性向上の提供です。私たちのハワイ商品で利用できるオアフ島内の様々な巡回バスのリアルタイムの運行情報を、デジタルマップ上に表示しました。
バスは路線ごとに色で区別してルートを表示し、近くのバス停に「次いつバスが来るか」「どこへ行くか」がすぐ分かるようにできました。ハワイに慣れていない方でも、何がどこにあるのか、トロリーバスはどういうものか、すぐにわかりやすいマップができたと思います。

3つめは、ハワイの旅行者に対する「A-NAvi」アプリの利用価値を高める機能です。デジタルマップ上で観光のサポートをする、レストランやショップ、観光スポットなどをマップ上に画像ピンで表示し、GPS機能や現在地からのルート案内することができるプラチナマップの機能を活用しました。

さらに、追加開発でそれらのスポットを組み合わせ、行程表を作成し共有できる「旅のしおり」サービスも構築しました。オリジナルスポットの登録や共同編集など細かな機能もそろえ、現地での利便性向上を目指しました。

－ プラチナマップ導入後、どのような効果が出ていますか？

ハワイでのアプリ利用者は順調に増加し、また利用いただいた方々には「大変助かった」などのお言葉も多数いただいています。
加えて、利用いただいている方々の使用状況データからも、滞在中アプリの利用がお客様に好評を得ていることも確認できており、私たちのサービス全般の価値向上に寄与していると確信しています。

－ 社内からの評価・評判はいかがでしょうか？

社内での評判は大変良く、サービス面だけではなく、ローンチまでの費用・期間についても同様の評価を得ました。また、今後のアプリのサービス拡張に期待を寄せており、それらに応えられるように取り組もうと考えています。

－ 今後取り組んでいきたいと考えていることはございますか？

現在はハワイのみでサービスを展開となっていますが、国内・海外様々な都市での展開を考えています。展開地域により異なる課題も、プラチナマップであれば柔軟に対応できると思います。

－ これまでの取り組みを振り返って感じていることをお教えください。

SaaSの利用、また追加開発の部分はアジャイルのような新たな開発手法に取り組みましたが、イメージを伝えるとすぐに画面ができ、大変スムーズな開発でした。すべてがうまく回り、今回の取り組みは大成功と思っています。

また、ソリューションだけではなく、スタッフの方々の支えも大きかったです。 お話し始めさせていただいてから築いてきた『信頼』は大きく、こちらの事情をくみ取り、円滑なコミュニケーションや最適な提案をいただいたことに大変感謝をしています。加えて、確かな「技術力」、私たちの知見が不足している領域をカバーしてくれるパートナーとして、多方面にわたりサポートをいただきました。

これからも、どんどんサービスを展開していくに当たり、同様のサポートを頂戴することを期待しています。