#21:健康のすゝめ~DWIBS~
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昨年9月29日に『健康のすゝめ~Run & Walk~』を掲載しましたが、今回はその『健康のすゝめシリーズ第二弾』となります。
日本におけるがん検診の受診率はおおむね50%前後にとどまっていますが、当社では2021年以降、4年連続で60%超の受診率を維持しており、全国平均を上回る安定した高い受診率を達成しています。社員一人ひとりの健康意識の高さに加え、2022年から始めた「がん検診予約会」の効果が大きいと感じています。検診内容やコースの確認、がん検診申込サイトへの登録や健診機関への予約など、一連の流れに負担を感じる方も多い中、このがん検診予約会に参加するとワンストップで手続きが完了する点が特に好評です。
がん検診にはもう一つハードルがあります。それは胃カメラ検査の苦痛です。当社では定期健診と同時にがん検診を受診できるオプションがありますが、胃カメラは経口のみとなっています。がん検診予約会では経鼻で胃カメラ検査ができる健診機関が選択できるので、その点でもがん検診のハードルを下げています。
私も経口での胃カメラを経験しましたが、非常につらく、苦しいものでした。私はどちらかというと目が小さい方なので、検査中の私の顔があまりにも苦しげだったのか、看護師さんから「廣木さん、目を開けてください」と何度も声を掛けられました。「これでも開けているんだよー」と言いたかったのですが、胃カメラで口がふさがれているため伝えられませんでした。初回は経口で受けましたが、2回目以降は経鼻を選択し、かなり楽になりました。
大腸がんの検査はさらに大変だと聞きます。検査当日は下剤を飲んで腸を空にし、内視鏡検査は苦痛を伴うそうです。「いつか受けなければ」と思いつつ、なかなか踏み出せずにいました。そんな中、「大腸がんの発見にはCTスキャンやMRIが有効」という朗報を耳にしました。
そこで今回、DWIBS(ドゥイブス:Diffusion-weighted Whole-body Imaging with Background body signal Suppression)という検査を受けてみました。DWIBSはMRI技術を使った検査で、強い磁場の中で身体に電磁波を与え、体内の水分子の動きを画像化します。がん細胞などの水分子の動きが悪い箇所を検知し、がんの候補となる部位を見つける手法で、全身にがんの疑いがないかを調べるのに適しています。
放射線やX線を使わないため被ばくの心配がなく、食事制限や検査薬の注入もありません。服装のまま受けられる点も大きなメリットです。ただし金属類は外す必要があります。私はスーツ姿で行きましたが、ベルトや金属ファスナーのあるズボンだけ検査着に着替え、指輪も外して臨みました。
検査室にはキヤノン製MRI装置が待ち構えていました。検査中は大きな音がするとのことで耳栓を着用します。架台に横たわり、胸に受信コイルを乗せると検査スタートです。
提供 キヤノンメディカルシステムズ株式会社
架台と一緒にMRI装置の中に入っていきます。ここから30分間体を動かさずに寝ているだけで検査が終わりますが、閉所恐怖症の方には耐えられないかもしれません。検査中は「ブー」「フォアンフォアン」「グイングイン」といった磁場生成の音が一定時間ごとに響き、宇宙人に人体実験されているような気分になりますが、閉所と音を気にならなければ30分間寝ているだけで検査は終わります。
私は金曜日の午後に受診し、結果は月曜日の午前中に届きました。結果は異常なしでひと安心でした。
DWIBSは「体全体でがんが疑われる箇所」を探すのに適している一方で、細部の検査はできないため、異常が見つかった場合には内視鏡などの精密検査が必要です。また、胃がんの検査には対応していないため、胃カメラなしに胃がん検査を済ませたいという要望には応えられないようです。それでも事前準備の負担が少なく、苦痛もほとんどないため、気軽に受診できる点が魅力です。
また、乳がん検査において施設や検査方法によっては、服を着たまま受けられたり、痛みが軽減できたりするようです。マンモグラフィーの痛みや恥ずかしさが気になって検査をためらっていた方にとって、選択肢が増えるきっかけになれば幸いです。詳細は医療機関にご相談ください。
以上、MRIを使用したがん検診についてご紹介しました。MRIをはじめ、キヤノングループが手掛けているCTスキャナなどのメディカル機器は、診断や病気の発見に大きく貢献しています。当社でもこれらのメディカル機器のソフトウェア開発を行っており、今後の医療分野の重要性の高まりに合わせて、開発領域をさらに拡大していく計画です。
当社は健康経営の推進にも力を入れており、「歩活」イベントやがん検診予約会など、社員の健康をサポートする取り組みを続けています。さらに、社員だけでなく社会全体の健康に寄与する製品開発にも貢献できることは、大きな喜びです。
『皆様の健康を支えるキヤノンイメージングシステムズ』
これからもよろしくお願いいたします。
※次号は2月16日(月)リリース予定です