社長コラム#14:SAY YES
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1991年に放映されたトレンディドラマ「101回目のプロポーズ」の続編が制作されることが、9月に発表されました。タイトルは「102回目のプロポーズ」です。高視聴率を得た作品は続編が制作されることが多いですが、まさかこのドラマもそうなるとは思いもしませんでした。
今回の物語は、浅野温子さん演じる矢吹薫と、武田鉄矢さん演じる星野哲郎が結婚して生まれた娘、星野光(唐田えりかさん)のストーリーです。前作で武田鉄矢さんが何度も振られながらも一途に思い続ける姿に、応援したくなった方も多いのではないでしょうか。武田鉄矢さんが走っているトラックの前に飛び出るが、トラックが急ブレーキをかけて目の前で止まる。「僕は死にません」という名セリフともに感動を与えた作品。続編がそれを超えることができるのか。今から楽しみです。
さて、今月のコラムタイトルは“SAY YES”です。ご存じの方も多いと思いますが、「101回目のプロポーズ」の主題歌のタイトルが “SAY YES”。私も大好きな曲で、よく聴き、よく歌いました。このタイトルを選んだ理由は、最近「僕はできません」という言葉を耳にすることが増えたからです。もちろん、社長が「YESと言え」と強制するのは誤解を招きかねませんが、「少し工夫すればできるのに」と感じる場面が多いのです。
SAY YES!
このコラムの第一回目のタイトルは“Options”でした。(社長コラム#01:Options)目標達成のための「GROWモデル」を紹介し、その中の「O:Options(目標達成のための手段の選択肢)」が複数あると、目標達成に近づくという話をしました。「僕はできません」という前に、もう少しこのOptionsを増やしてみることが大切です。
では、どうやって選択肢を増やすか?
そのヒントが4W1Hです。今回は、より実践的なイメージを持っていただくために、具体例を挙げてみます。
■Who:誰がいたらできる?
- 他の部門の人に応援に来てもらう
- 外部の専門家にアドバイスをもらう
■When:いつまでならできる?
- 期限を区切りながらやってみる
- できる日時を設定し逆算して再計画する
■Where:どこでやればできる?
- 外部施設やオンラインで対応する
- Face to Faceでコラボレーションできる場所で行う
■What:何を使えばできる?
- ツールを活用する
- 新しいサービスを試してみる
■How:どんな方法ならできる?
- 従来のやり方を見直し、別のアプローチを検討する
- 他の人とブレインストーミングをしてやり方を見出す
Optionsを考える時に自分の使える内側のリソースだけで考えてしまいがちですが、外側のリソースを使ってできないかも考えてみるとよいです。そのためには上司をうまくつかうことです。上位の人は権限や使えるリソースの範囲はより広いので、目標を達成するための選択肢を引き出すことができます。
ところで、ふつうは5W1Hと言いますが’W’が1つ足りませんね。この足りない"W=Why"の使い方は気を付けなければなりません。"Why"は"Because"とセットとなっているからです。「なぜできないの?」と聞くと、できない理由の説明に終始してしまい逆にゴールから遠ざかってしまいます。代わりに「何があればできるの?」と問いかけることで、前向きな議論が生まれます。
ジム・キャリーが主演した映画に「YES MAN」というタイトルのものがありました。「YES MAN」と聞くと、偉い人の言いなりになっている人を揶揄するときに使う言葉でよいイメージはありません。しかし、この映画はそれとは違って前向きに生きる力をもらえるようなコメディです。”NO”と言っていた主人公が、ある啓発セミナーをきっかけに"YES"しか言えなくなります。最初は不幸なことが続きますが、"YES"を言い続けることでスキルが身につき、仲間が増え、信頼を得て、最終的には素敵な恋人まで手に入れるというコメディです。極端な設定ですが、学べることも多い内容でした。
もちろん全てに対して"YES"と言う必要はありません。しかし、4W1Hで選択肢を広げながら、少しずつ”YES”を増やしてみませんか?その一歩が、目標達成への大きな前進になります。
※次号は12月22日(月)リリース予定です。