株式会社Quemix 代表取締役CEO 松下 雄一郎(マツシタ ユウイチロウ)
まずは簡単な自己紹介からお願いします。
東京大学で博士号を取得後、ドイツのマックス・プランク研究所研究員、東京大学助を経て、現在は東京工業大学で特任准教、量子科学技術研究開発機構(QST)のプロジェクトチーフ、そして株式会社Quemixの代表として日々、量子コンピュータの研究・開発およびそのビジネス化を行っています。
ずっとアカデミック分野で働かれている理由はなんでしょうか?
量子コンピュータは、古典コンピュータ(現代我々が使用している)に比べ、その処理能力が圧倒的に高速であるとされており、期待される応用範囲も多岐に渡っています。しかし、量子コンピュータの分野は、まだ研究要素が広大で、一企業だけでカバーするのは難しいのが現状です。量子コンピュータの優れた性能を実際に、いかにして引き出し実装化するか、という課題はまだまだ未開拓な領域です。 そこで我々はアカデミアと一緒に研究開発を進めることにより、新しいアイデアや発想力を取り込み、高度な研究開発体制を確立したい、と考えているからです。
大切にしている軸や日々の原動力はなんでしょうか?
大切なのは「人」です。気の合う、好奇心に満ち溢れた良きメンバー、研究者、エンジニアと一緒に働くこと、それが軸であり、原動力でもあります。
特に今の仕事を一緒にやっているメンバーとの出会いはとても貴重で、彼らと一緒に事業を大きくしていきたいと思えるからこそ、日々の仕事が楽しくなるんです。 メンバーのおかげで毎年、毎年最高の成果を挙げられています。
そんな良きメンバーが集うQuemixの紹介をお願いします。
Quemixは現在、量子コンピュータのアルゴリズムやソフトウエアの開発を行っています。量子コンピュータを使うと、いまの何千倍、何万倍も速いスピードで計算が可能になります。現在量子コンピュータが期待されている分野は新材料開発や、最適化問題です。そこで、弊社では量子技術を使ったシミュレーション手法の開発、ソフトウェア開発を行っています
会社の特徴、強みを教えて下さい。
何といっても、メンバーです。
先鋭の研究者が集結した会社なので、量子コンピュータの性能をフルに引き出すような手法、アルゴリズム開発を0からやっていること、量子コンピュータの強みを理解して0から作り上げられるという点、他にもクラウド、スーパーコンピュータにも精通したメンバーが集まっているので、スーパーコンピュータや、クラウドコンピュータの使い分けができ、社内だけで専門家が揃っていることが強みであり特徴です。
5年、10年後の会社のビジョンを教えてください。
まだ量子コンピュータは実用化の状態ではないのが現状です。
ですが、これから5年後、10年後には量子コンピュータが本格的に使われていく時代になっていきます。 その時に量子コンピュータの性能をフルに引き出したシミュレーションソフトをいち早く提供できる状態にしたいと考えています。
会社として大切にしている価値観はありますでしょうか?
とにかくみんな仲良くあることです。
ストレスフリーで仕事をしてもらいたい。アイデアを重要視しているのでどんどん発言して、気軽にディスカッションできる環境を維持する事をすごく大切にしています。 特に定期的な会議はなく、アイデアが浮かんだらいつでもその瞬間に仲間とディスカッションして、面白いアイデアであればどんどん採用して製品化していきたいと考えています。
今後どんな方と一緒に働きたいですか?
とにかく、好奇心が強く、面白いこと、新しい事をしたい!という方ですね。 そして、メンバーと協力しながら、仕事を楽しめる人と一緒に働けたら嬉しいです。
最後に記事を読んでくれた人に一言お願いします。
Quemixは楽しみながら新しいサービスを作っていく会社です。楽しく仕事をするということは重要です。楽しみながら、新しい世界を作っていきたい。という方が興味を持ってくれたら嬉しいです。
最後までご覧頂きありがとうございました。 株式会社Quemix
【PRODUCT】
◇量子・AIを分析に役立てるサービス◇ 量子コンピュータ・擬似量子コンピュータを用いたソフトウエア開発・課題解決技術の提案をしています。 ◇材料計算ソフト(Quloud) 提供◇ Quloudとは、ゴードンベル・ピークパフォーマンス賞を受賞した原子シミュレーションコード/RSDFT材料計算コードを元に開発されたソフトです。 弊社では、RSDFTコードを大きく進化させた計算コードと環境を提供しています。 ◇材料計算支援◇ 産業界・学術界において、材料シミュレーションに長く携わった研究者が多数在籍しており、無機材料・有機材料開発における材料シミュレーションの実施支援やコンサルタントを提供しています。