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こんにちは!
オータム代表取締役の内山です。
オータムでは週に1回のペースで社内報を発信しています。
役員の会社に対する想いやビジネスについてのノウハウやマインドについて、会社の方針についてなど、内容は多岐にわたります。
今回はそんななかのひとつを公開します。
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お疲れ様です。
今回は目的を意識した業務遂行が成長につながるというお話しをします。
以前、手段と目的のお話をしましたが、業務においてもそれは同じです。
実際に実行する業務は目的遂行のための手段であり、業務にはかならず目的が存在します。
業務の目的とはなにかを考えるときによく例えとして用いられる有名なストーリーがあります。
◯3人のレンガ職人
世界中をまわっている旅人が、ある町外れの一本道を歩いていると、1人の男が道の脇で難しい顔をしてレンガを積んでいた。
旅人はその男のそばに立ち止まって、「ここでいったい何をしているのですか?」と尋ねた。
「何って、見ればわかるだろう。レンガ積みに決まっているだろ。
朝から晩まで、俺はここでレンガを積まなきゃいけないのさ。
あんた達にはわからないだろうけど、暑い日も寒い日も、
風の強い日も、日がな一日レンガ積みさ。
腰は痛くなるし、手はこのとおり」
男は自らのひび割れた汚れた両手を差し出して見せた。
「なんで、こんなことばかりしなければならないのか、まったくついてないね。
もっと気楽にやっている奴らがいっぱいいるというのに・・・」
旅人は、その男に慰めの言葉を残して、歩き続けた。
もう少し歩くと、一生懸命レンガを積んでいる別の男に出会った。
先ほどの男のように、辛そうには見えなかった。
旅人は尋ねた。
「ここでいったい何をしているのですか?」
「俺はね、ここで大きな壁を作っているんだよ。これが俺の仕事でね」
「大変ですね」
旅人はいたわりの言葉をかけた。
「なんてことはないよ。この仕事のおかげで俺は家族を養っていけるんだ。
ここでは、家族を養っていく仕事を見つけるのが大変なんだ。
俺なんて、ここでこうやって仕事があるから家族全員が食べていくことに困らない。
大変だなんていっていたら、バチがあたるよ」
旅人は、男に励ましの言葉を残して、あるき続けた。
また、もう少し歩くと、別の男が活き活きと楽しそうにレンガを積んでいるのに出くわした。
「ここでいったい何をしているのですか?」
旅人は興味深く尋ねた。
「ああ、俺たちのことかい?
俺たちは、歴史に残る偉大な大聖堂を造っているんだ!」
「大変ですね」
旅人はいたわりの言葉をかけた。
「とんでもない。ここで多くの人が祝福を受け、悲しみを払うんだぜ!
素晴らしいだろう!」
旅人は、その男にお礼の言葉を残して、また元気いっぱいに歩き続けた。
引用元
ここに登場する3人のレンガ職人は全員が同じレンガを積むという業務を遂行しています。
しかし、3人にはそれぞれに違う目的があり、その目的の有り様、またそれをどのようにとらえているかによって業務に対する取り組み方やモチベーションが違っています。
レンガを積むこと自体を目的ととらえている職人は単純な重労働に不満を漏らし、人々のための大聖堂を造ることを目的ととらえている職人は前向きな姿勢でイキイキと業務に取り組んでいます。
ちなみにこの話はイソップの寓話の中のひとつと色々なところで言われてますが、実際は福山市の中学校の校長先生が生徒指導のために創作されたお話なんだそうです笑
◯成長度合いにも大きな差が出る
上記では目的意識の有無によってモチベーションが変わるというお話ですが、もう少し深掘りすると目的意識を持っているかどうかで業務遂行レベルの向上度合い=成長度合いにも大きな差がでてきます。
実際に僕が教育をしてきた部下の実例としてこんなことがありました。
・内容
ある企業にWebプロモーションの提案をするため、対象企業の業界調査を依頼。調べてほしい項目をリスト化してフォーマットとして渡し、AくんとBくんの2人にそれぞれ別業界の調査作業に取り掛かってもらった。事前に目的として対象企業の業界内の立ち位置や製品特徴を、同業他社と比較して差別化のポイントを先方に示したり、プロモーションの戦略立案に活用したいことを伝えた。
・結果
Aくん:ほとんどの項目を埋めるだけでなく、一見してわからない部分はランディングページや比較サイト等を含めて徹底的に調べ、自身の見解も含めて情報を収集。各社のプロモーション戦略まで含めて提出。
Bくん:ホームページから得られる情報以上の内容は記載しておらず、「不明」の項目が多く、記載済みの内容も情報が薄く、提案作成のための参考資料としての役割を果たさなかった。
これは僕が正確に目的を理解させてあげられなかったせいでもありますが、二人に出した指示は全く同じであったにも関わらず、「目的を理解してよりよい成果をあげようと努力したAくん」と「与えられた指示を最低限こなすことに終始したBくん」の業務のレベルに大きな差が出た実例です。
これはひとつの事象ですが、ここで大切なのは目的を理解して作業を進めたことです。
目的を理解することの大きなメリットは手段の応用が効くようになるということです。
例えばAくんであれば目的に則した情報収集を考えた結果、不要な項目を洗い出したり、場合によっては非常によく情報がまとまったサイトを見つけたらそのURLを送るほうが効率がいいと考え、それを僕に提案できるかもしれません。
また目的から理解をすることで、全く違う作業を言い渡されたときにも、実は目的が同じことに気づき以前調べた資料を応用することができる場合もあります。
端的に表すと「1+1」を「2という計算結果を得る目的を果たすための式」と捉えるか、文字通り「1+1」と捉えるかということです。
2という結果を求めている目的を理解していれば、「1×2」や「10÷5」など手段の応用が効くようになりますが、「1+1」をひたすらに作業的にやってる人は2という結果は「1+1」から得なければいけないと考えるようになってしまいます。
逆に計算式が「1+1」である計算過程に目的が含まれている場合、それを理解していないと「結果が2だからどちらも同じ」と勝手に手段を変えて「4-2」という計算式に変えてしまうこともあります。
これはカリキュラムを進めるなかで正解のコードをコピーして提出してしまうのに似ていますね。
長くなりましたが、目的を理解することがいかに重要かということをお伝えしました。
正直、文章ではうまく伝えられないのでまた研修などで改めてお伝えできたらと思います。