今回は、代表の前田に組織とプロダクトそれぞれの2021年度の振り返りと2022年度に向けての方針を取材してきました。
■2021年度はどんな年でしたか?
前田:組織としては、4名から15名程度に人数が増えました。今まで職人技で1人1人がやっていたものを組織で回すようになり、属人化が少し解消されてきたと思います。
また、プロダクトとしては、今まで大学で作っていたものをそのままライセンスを受けて売っていたような形から、自治体にヒアリングを重ね会社のものとして刷新した1年でした。
■組織が急拡大していますが、ポジションとしてはどこが増えましたか?
前田:エンジニアは画像処理リサーチャーとサーバーサイドを増員し、そのほか営業やマーケティング、カスタマーサクセス、コーポレートのポジションで採用を成功することができました。
どなたも優しくて想像力がある人が多い印象です。アーバンエックスは、テックベンチャーを名乗りつつも事業としては「街の方に寄り沿う」ということに取り組んでいます。なので「単純にデータ化すればOK」ではなく、「これをやったらこの人にこんな影響があるよね」と想像して動ける人が多いかなと思っています。
■組織の拡大に伴い変化させた部分はありますか?
前田:制度まわりの整備とミッション・ビジョン・バリューの改定を行いました。制度に関しては、PCの購入補助制度や育休の制度を整備し、育休の利用実績も出ました。
ミッション・ビジョン・バリューに関しては、やはり「豊かな世界を作りたい」というのが創業時からの根本にあります。なので、それぞれの従業員が充実感を持って仕事をしているだけではなく、「自分自身が豊かに生きている」と実感できる状態が大事だと思っており、それに資するようなものにしました。策定にあたり、全メンバーで議論を重ね、全員にとって納得感のあるものになったと感じています。
■2022年度の組織方針を教えてください。
前田:「職人から組織へ」というのを徹底する1年にしたいなと思ってます。これまではあくまでもプロトタイプを作って顧客にヒアリングを重ねるフェーズでしたので、凄技の職人がものすごいスピードで成果物を作っていく、というのがもっとも早道でした。しかし、それではスケールするプロダクトは作れません。
今まではチームというものが存在していませんでしたが、4月からは、開発チーム、営業/マーケ/カスタマーサクセスチーム、研究開発チーム、コーポレートチームという4つのチームを作りました。
現在は一人一役で属人化している部分が多いので、今後はチーム単位で開発をしたり、チーム単位でお客さんをサポートしたりできる体制にしていきたいと思ってます。人数規模としては2022年度末に30名程度までもっていきたいと思っています。
■プロダクトも刷新されたとのことでしたが、何に注力されましたか?
前田:お客さんへのヒアリングです。東大のものからイチ会社のものへ刷新する中で、お客さんに刺さっていないところを丁寧にヒアリング・修正を重ね、バリュープロポジションを明確にすることに力を注ぐことを全社で合意し注力しました。
■2022年度のプロダクト方針や目標を教えてください。
前田:今展開しているRoadManager、三井住友海上火災保険様と協業しているドラレコ・ロードマネージャーという行政向けの道路点検AIサービスを追加で50自治体に導入されることを目指しています。2022年度末には効果が定量的に示され、お客さんの道路管理に不可欠なツールとなっている状態を目標としています。
また、道路点検以外の事業も今年から種まきを始める段階でして、「ローディー」と「インフラモニタリング」という2本の新しいサービスを企画してます。
■ローディとインフラモニタリングとは、どのようなサービスでしょうか?
前田:ローディーは、道路管理のタスクを一元管理できるツールです。具体的には、ロードマネージャーで集めたデータを使用し建設会社に発注をしたり、建設会社の作業完了報告がローディー上であがってきたりと、資料やタスクを一元管理することで道路管理の効率化を目指すツールです。
インフラモニタリングは、ロードマネージャーを横展開したサービスです。今までは車載カメラで道路を撮影し道路点検に利用していましたが、車載カメラで道路以外のインフラ管理もできるのではないかと仮説を立てています。例えば、電線が絡まっていないかの点検など、電力会社や通信会社の方が目視で見回りをしている部分を自動化するプロダクトが作れないかと考えています。
■ここまで2022年度の組織方針やプロダクト方針についてお伺いしてきましたが、それを踏まえ、今後どのような方にジョインして頂きたいですか?
前田:組織を強化する面だと、業務に線引きをせずに落ちたボールを拾える人や、チームづくりの経験がある方に入って頂きたいと思います。
一方プロダクトの強化という面では、ただ開発をするだけではなく、「どうしたらお客さんに受け入れてもらえるか」まで考えられる人に来ていただきたいです。と言いますのも、非常にトラディショナルな業界に対してデジタルのソリューションを入れようとしているので、そもそもオペレーションプロセスとして存在してなかったものを導入しようとしています。そのため、ソフトウェアを作るだけではなく、「どのように受け入れてもらうか」の設計から楽しんで取り組める方だと嬉しいです。
■最後に、転職をお考えの方に一言お願いします!
前田:全国の道路には、ポットホールという穴が沢山あります。実はその穴が原因で起きる事故が年間1000件ぐらいあるのをご存知でしょうか?私たちは道路点検AIを活用し、その事故を削減するためにサービス展開しています。
直近では三井住友海上日動さんと共同でプロジェクトに取り組んだり、4億円の資金調達にも実施したりと、まさにこれから急拡大していくフェーズです。
都市の課題をテクノロジーで鮮やかに解いていくことに一緒に挑戦してくださる方は、是非ご応募お待ちしています。