◯RPAとは?
ーー代表、よろしくお願いします。RPAをまだ知らない人も多いと思っています。なので今回は、代表にRPAとは何かについてお聞きしたいと思います。まず、RPAとは具体的に何ですか?
代表与田:ちなみに田中さんはRPAって何だと思いますか?
ーーそうですね。私は事前にネットなどを使って調べたですが、自動化を手伝ってくれるロボットのソフトウェアと記載してありました。ただ、それが具体的に何なのかって聞かれると悩んでしまいます。
代表与田:難しいですよね。RPAとは何かの前に、まずロボットとは何かからお話します。ロボットの語源って意外と知られていないんですが、何かの演劇で出てきたことに由来しているんです。人がやっている仕事を代わりにやってくれる人形のようなものという意味があります。
そこでまず物理的なロボットが出てきました。例で言うと工場で動いてるロボットやペッパーくんなどがそうです。
ロボットの中でも実体がないものをソフトウェアロボットといいます。手作業等はできませんがパソコンの中でやっている業務を人の代わりにやってくれるロボットです。そもそもRPAとはソフトウェアロボットを使って自動化をしようと言う概念のことを言うんです。
ーーありがとうございます。ではRPAでできる事は具体的に何があるんでしょうか?
代表与田:まずはどんな仕組みで動いてるかについて説明します。人は普段パソコンを使って色々な操作をすると思います。それこそメールを送ったりExcelで計算をしたり。
ロボットは、人が普段操作する画面を同じように操作しています。なので、人の動きをそのまま真似することが出来ます。RPAで出来ることは原理上、人が触って動かせるものなら何でも可能なんです。そこがシステムとの違いですね。ただ、出来ないこともあって、メール返信等などの臨機応変に対応が必要な業務は難しいです。
ーーどのような職種でも、メール返信などの業務に時間をかけてしまう人が多いと聞きます。
代表与田:そうですね。先ほどお話ししたRPAと加えて機械学習を行うことで、メール返信等などの今は出来ない業務にもゆくゆくは対応できるようになると言われています。例えば言語の処理とか。今で言うと、写真で文章読み取って、それをデジタル化する機能などは既にありますね。
ーーRPAとAIでは何が違うのでしょうか?
代表与田:よくごちゃごちゃになってしまう人がいるのですが、そもそも比べるものではないんですよね。RPAは技術ではなく概念だからです。迷路で例えてみると、RPAがここを右にここを左に曲がるとという動作を実際に行うことだとすると、AIはゴールに近い方向を曲がっていってという指示だけで判断して動いてくれます。大きな違いでいうと、指示が曖昧なものを処理出来るか出来ないかだと思います。イメージ的にはAIが脳でRPAが手足です。
ーーなるほど。次にRPAの長所と短所がについて教えて下さい。
代表与田:まず長所で言うと、人が操作する画面を自動化するので基本的になんでも自動化できる点です。また、RPAはそこまでコードを書かずに簡単に自動化出来るので、自動化までのスピードが速いという点もあります。なのでエンジニアの手間も省けますし、エンジニアでなくても少しRPAを学べば実際に使うことができます。
逆に短所ですが、安定性に欠けている点です。例えば、あるページを自動化したとして、そのページがリニューアルされたことによりページ自体に大幅な変更があるとエラーが起きたりします。普通のシステムは成功率が約99.9%位で0.1%のミスも許されませんが、RPAに関しては99%の成功率であれば上出来です。RPAの1%のミスは許容されるんです。なので金融系などの絶対にミスをしてはいけない業務には向きません。
◯RPAのこれから
ーー現在のRPAの浸透率はどれぐらいですか?またそれについてどう思われますか。
代表与田:大企業はもう結構取り入れているところが多いと思います。大企業でRPAを全く取り入れていないという会社は聞かないので、RPAの第一フェーズは既に終了していると思っています。ただ、そこからツールはどんどん進化していくので、AIなどとの連携が出来ると思っています。それによって対応できる自動化の業務の幅も広がります。
別の観点からいうと中小企業への広がりですね。RPAは結構良い値段がするので、大企業でないとあまり効果が出ません。ですが、最近では価格の安いツールも出てきて中小企業でも取り入れやすくなっているように感じます。
ーーでは最後の質問です。RPAはどうしても難しいイメージがあるのですが、誰でも実装は可能ですか?
代表与田:もし開発も行うならば、ある程度知識や技術がないと難しいと思います。ですが、それを出来たと仮定して(または企業に外注して)、その後に実装ボタンを押す事は誰でも可能です。
ーー代表、ありがとうございました!