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【1ヶ月で372%】フルリモートの会社がSlackコミュニケーションを爆増させた方法

こんにちは!

hypex RPO担当の桑原です!

本日は弊社代表河合の「フルリモートのコミュニケーション」についての記事をご紹介したいと思います。


こんにちは。採用広報事業をやっているhypex代表の河合幸太です。

hypexでは現在、基本的にフルリモートの働き方を採用しています。

コロナ禍を機にリモートワーク化が進みましたが、当然メリットもデメリットもありますよね。特にコミュニケーションの面で難しさを感じている会社も多いのではないでしょうか。

hypexでも以前はフルリモートならではの課題を感じていました。そのため今年8月から、試験的に「Slackスタンプチャレンジ」という施策をスタート。結果的に、社内コミュニケーションを大幅に活性化できました!(と、僕は感じています)

そこで、今月のテーマは「リモート組織のコミュニケーション活性化」。実施したチャレンジの内容を紹介しつつ、リモート組織の課題やこれから目指す姿についても考えてみたいと思います。

目次

  1. リモートワークには“見えない厚い壁”がある
  2. 大きな手応えを感じた「Slackスタンプチャレンジ」
  3. 個人の働き方とキャリアを尊重し、成果も出せる組織へ

リモートワークには“見えない厚い壁”がある

hypexも創業後しばらくは出社中心でしたが、現在は全員フルリモートの働き方になっています。入社したての時期や、直接話した方がいいメンバーには出社してもらうこともありますが、基本的には完全リモートです。

今の体制に徐々にシフトした背景には、主に3つの要因があります。

  • Missionである、組織のダイバーシティのための自社チャレンジ
  • 人材採用面での課題
  • 急速に浸透するコミュニケーションツールへの期待

hypexは「組織を多様に、チームをしなやかに」というMissionを掲げています。強い組織のダイバーシティに取り組んでいく会社として、リモートワークの可能性へのチャレンジは必然でした。

また現実的な課題として、hypexは大きな会社でもないため、優秀な人材をどうやって集めていくかという採用的な課題がありました。そこで、リモートワークを導入すれば採用対象者が一気に広がる(地方の優秀な人材と働ける)ため、大きなブレイクスルーになると考えたのが一つです。

最後に、上記ができるようになったのは、ここ数年でGoogle MeetやSlackのようなツールが急速に発達し、それを使いこなせる人が大半になったから。これらを活用すればリモートワークもうまくいくのでは、という環境への期待もありました。

リモートワークには、パッと考えただけでも複数のメリットが挙げられます。

  • 場所の制約がほとんどなくなる
  • 移動時間の効率化
  • 快適なパーソナルスペース
  • 集中力の向上
  • 交通費の削減
  • オフィス関連経費の削減

一方で、当然デメリットもあります。例えば以下のような人は、どうしてもネガティブに評価されがちです。

  • 能力は高いけど、マメなやり取りが苦手な人
  • ムードメーカー的存在だけど、ズボラな人
  • 責任感が強いけど、メールやチャットの返信が遅い人

リモートワークではお互いの姿が見えないため、会社⇄従業員、従業員⇄従業員の信頼関係をもとにした性善説を前提に成り立っています。コミュニケーションが必要な場面など、連携が取れないと仕事が遅れますし、2~3時間返信がないと「あれ、サボってる?」と信頼感の問題にまで発展します。

ビジネススキルや人柄が秀でていても、リモートでは丁寧なコミュニケーションができなければ評価されにくいのが現状です。

また、メンバーの些細な変化に気づきにくいのもデメリットです。

以前「すみません、実は午前中から熱があって……午後休んでもいいですか」と言われたことがありましたが、午前中のMTGでは気づけませんでした。対面なら顔色や服装、寝癖などを見て「不調かな?」と感じ取れることでも、オンラインでは受け取れる情報が限られてしまいます。

Meetにしても、業務的な話題(アジェンダ)がなければ接続しません。そのため「その服いいですね」「今日こんなことがあって」という軽い雑談のチャンスが減り、雰囲気の一体感が生まれにくいことも大きな課題です。

大きな手応えを感じた「Slackスタンプチャレンジ」

リモートワークの課題感を抱える中で、試験的に運用してみたのが「Slackスタンプチャレンジ」です。

hypexでは普段からSlackでコミュニケーションを取っています。が、テキストでのやり取りは温度感が伝わりづらいですよね。「。」や「!」も直接的で冷めているようにも感じますし、他のメンバーが見ているのか、何を感じているのかもわかりにくいものです。

hypexでもどうしても「業務用連絡ツール」となっている印象があり、もう少しコミュニケーションツールとして活用できないかな……と考えていました。

そんな中で、Slackの「アナリティクス機能」を発見。そこで個人が送ったメッセージ数や押したスタンプ数を確認できると知りました(詳細:Slackヘルプセンター)。

はじめはこれらの数字をKPIにしようと思いました。ただ、発言って意外とハードルが高い。自分宛てのメッセージには返信しますが、必要がなければ投稿しないので持っている業務量で変わります。#雑談 チャンネルなどもありますが、インターン生や社歴の浅いメンバーはなおさら発言しにくいでしょう。

というわけで、全員に光が当たる方法がないかなと考え直し、より気軽にアクションできるスタンプ(絵文字)に着目しました。スタンプなら押すだけだし、何個でもつけられるし、他の人の会話にも反応できる。それに、押された方も嬉しいですよね。自分の発言にリアクションがあればまた発言しやすくなる、という効果にも期待しました。

「Slackスタンプチャレンジ」のルールはごくシンプル。スタンプを押した数で競い合う、というわかりやすい内容です。

  • 期間中、Slackのスタンプをどれだけたくさん押せるか?
  • 自分以外のやり取りにもスタンプを押してOK!
  • 上位2名には「スタバギフトカード進呈」のご褒美あり!

(Slackスタンプチャレンジ開催の告知投稿)

第1回目は、今年8月の後半に実施しました。まずは期間を2週間に設定し、Valueでもある「小さく、早く、チャレンジングに」で実験してみた形です。

その結果……

前期間と比べて、大幅にスタンプコミュニケーション量が増加しました!

しかも、メンバー全員です!!

社内にはあまり競争文化がないのですが、リワード(ご褒美)を小さくして品のない雰囲気を防ぎ、本人の能力と関係ない部分で競ったことがポジティブな企画につながったと感じています。

そこで、第2回目は少し期間を伸ばして実施(9月の1か月間)。上位2名に加え、絶対値目標として「スタンプ1,000個以上の人全員へスタバカード進呈」というリワードも追加しました。これは、Winner or LoserからWinner or Big Winnerにし、競争より「協力」に重きを置きたかったからです。

するとさらに記録は伸び、優勝者はなんと月間2,800個という数字を叩き出しました(すごい!)。1,000個以上のメンバーも計4人出ています。

全体で見ても、実施前と比較して「372%増加」と鬼のような成長率を記録したのです。

誰かのスタンプに上から押すだけでも加算されるので、社内では「追いスタ」という言葉も流行りました。そういう自発的な盛り上がりが非常によかったなと思います。

このように、チャレンジの結果は大成功!

実際には、こんな感じでたくさんスタンプが押されました。

僕はつい小難しい言葉を使いがちなので、普段は「高いレベルを求められている」と感じてしまうメンバーもいるかもしれません。でも、スタンプチャレンジは気軽に楽しめる内容だからこそ、全員が前向きに参加できたのではと感じます。

hypexのValueには「腹を割って話す」というものがありますが、今回のチャレンジを通じてコミュニケーション量が増え、そうした土壌づくりにもつながったと捉えています。結局、実務においてもメンバーの関係性が重要なんですよね。

現在進行中の第3回目は、約2か月間に期間を伸ばし、チーム制に変更して実施しています。個人よりも「みんなで頑張ろう」と、お互いへの意識が高まると思ったからです。

とはいえ、面白い試みでも人は慣れて飽きるもの。ある程度定着したら、また他の施策を検討しようと思っています。

(余談ですが、スタバギフトカードは想像以上に喜んでもらえました。「うわ、こんなに喜ばれるんだ?」という価値と価格のギャップも、僕にとっては新鮮な発見でした)

なお、新しいアイデアの実施時に重要な点は、主に3つあると考えています。

  • 発案者自身が頑張る
  • エンタメ感を演出する
  • 加点評価で設計する

まずは“言い出しっぺ”が率先して取り組むこと。また、面倒くさいと思われては「余計な仕事感」につながるだけなので、楽しいエンタメ感を出す必要があります。

そして、消極的な人が責められるようではポジティブな雰囲気が生まれません。例えばスタンプチャレンジなら「こんなに押せるんだ、すごい!」「楽しんだもの勝ち!」というように、前向きになるほど加点評価される仕組みがよいと思います。

個人の働き方とキャリアを尊重し、成果も出せる組織へ

hypexでは、フルリモートならではのコミュニケーション方法を他にも取り入れています。具体的には、定例で以下のような機会を設けています。

  • MMM(Monday Morning Meeting):月曜朝、事業について共有
  • GM(Great Morning):毎朝、今日の予定と顔合わせ
  • FSM(Friday Sunset Meeting):金曜夕方、みんなの気持ちを伝える
  • THM(Town Hall Meeting):月1回、月次会として会社の方針をすり合わせる
  • オンライン打ち上げ:月1回、毎回料理あり

特徴的なのは「FSM(Friday Sunset Meeting)」で、ここでは事業進捗の話を一切しません。代わりに、今週ハッピーだったこと(仕事とプライベートの両方)や、今思うこと、今週の写真「Weekly Pic」を共有してもらいます。1時間のうち最初の10分~15分でそれぞれ書き込み、お互いの今を伝え合う機会にしています。

また、オンライン打ち上げも月1回開催していて、全員の自宅に毎回料理を送っています。それを食べながらお酒も飲みつつ、2時間ほどやっています。運営が大変ですね(笑)

※いつも利用させていただいているnonpiさん、ハコシェフさんのサイトより実際に注文したメニュー画像をお借りしました。
画像出典:左)ハコシェフ、右)nonpi foodbox

リモートでも積極的なコミュニケーションを心がけているのは、メンバーに少しでも楽しく働いてもらいたいから。そして、仕事をするにしても人と人とのつながりが大事だと考えているから。もちろん負担になっては本末転倒なので、みんなの声にしっかり耳を傾けつつ、試行錯誤しながら改善していくつもりです。

最後に、僕が目指しているこれからの組織づくりについて。

現在hypexはフルリモート体制ですが、これに固執しているわけではありません。僕が目指すのは「働き方の尊重」。一人ひとりに合った働き方ができるよう、フルリモートも出社も選択できる状態にしていく予定です。

そして「キャリアの尊重」。個々が持つ価値を最大化できる組織でありたい、そんな想いも強く抱いています。

ただし会社である以上、甘えた雰囲気は許されません。組織運営において「パフォーマンスの要求」は不可欠ですし、しっかり成果を求める姿勢がお互いの成長にとって重要です。

これら3つの要素がしっかり結びついている、強い組織を築いていきたいと思います。

とはいえ、僕もまだまだ未熟な一人。組織づくりに興味・関心のある方、ぜひ色々お話しできると嬉しいです。

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