アッテルの1人目のエンジニアとしてプロダクトを0から創ってきた武富。
「人を楽しませるための手段としてプログラミングがある」と考え、個人開発のアプリでヒットを飛ばし、常に新しいサービスを開発してきました。
そこに行きつくまでの過程と、サービス志向の目線でのアッテルの開発について聞きました。
ーこれまでのご経歴を教えてください。
最初のキャリアはゲーム会社のプログラマでした。大学在学中に、休学してプログラミングの専門学校に通い、創ったゲームをゲーム会社に送ったら採用が決まったので、そのまま入社したという経緯です。
そこでコンシューマー向けのゲーム開発を5年くらい経験したのですが、一番大きかったのは「プログラムだけ頑張っても、会社の利益にならないと誰も幸せにならない」という考えを叩き込まれたことです。目的はあくまでゲームを完成させて人を楽しませることであり、そのための手段としてプログラミングがあるということを考えるようになりました。プログラマとして頑張ったら利益が上がるかなと思っていましたが、そうではなかったんです。グラフィックやサウンド、企画まで考えるようになりましたが、一通りやりきった結果、この経営陣の下では人を楽しませたいという自分の希望はかなわないと悟って転職をしました。
ーゲームの世界から、当時黎明期だったITの世界に転職されたんですね。
はい。転職先はITエンジニアの派遣会社で、インターネット上で動くプログラムというのはここで初めて経験しました。入社3日後には経験者としてクライアントに派遣されるという状況だったので、その3日で言語やフレームワークを覚えていきましたね。ECサイトのフレームワークの開発を1年半くらいやって、次の現場ではガラケーのコンテンツを配信するサービスの開発に携わりました。
当時はキャリアごとのサービスを立ち上げるのに1か月ずつかかっていたところを配信用のフレームワークをつくって3キャリア分2週間で立ち上げられるようにするなどです。ゲーム業界で鍛えられていた土壌もあって、入社して2年目には事業開発部の部長になりました。
ただ、もともと起業したいという思いはあったので、一定の経験が積めたところで退職しました。タイミングよく友人からモバイルコンテンツの会社の立ち上げを頼まれて1年くらいやったり、週1回CTOとして稼働したりしていました。
当時はちょうどiPhoneが日本に上陸した時期で、iPhone用のアプリも創るようになりました。その内の一つとしてiPhoneの位置情報を使って鬼ごっこができる「鬼ごっこレーダー」というアプリを創ったんですが、これが注目を浴びて、そこからいろいろな仕事に繋がりました。映画のプロモーションアプリを創ることになって、そこからまた新しい案件につながりましたし、電子チケットの会社のCTOを経験することにもなりました。
ーエンターテイメントがお好きなんですね。
そうですね。ゲーム会社のころから変わらず、人を楽しませるものが好きだったので、そういうプロモーションアプリの案件はよくやっていました。同時に、新しいものを創りたいという思いもあったので、自分でも1、2か月に1サービスくらいは立ち上げていました。直近で創って一番ヒットしたサービスは、2年くらい運用して、改修するバグなどもなくなったので手放しました。運用・保守になると興味がなくなってしまって、やっぱり新しいものを創ることが好きなんですよね。
そんなふうに去年までは自分のサービスもやっていたんですが、今年アッテルの開発に専念するために畳みました。現在は土日で趣味の開発をしつつ、週5でアッテルの開発に携わっています。
ーアッテルに最初のエンジニアとして参画された理由はなんでしたか?
アッテルとは出会って3年半になりますかね。こういう経歴なので、「起業したい」という人と20~30人くらい会ってきたんですが、塚本さんとは1回会ってすぐに「これならうまくいくな」と思いました。0→1がとにかく好きなこともあり、1人目のエンジニアとして参画しました。
今はメンバーも増えて、プロダクトの第一段階は完成が見えてきました。本来なら完成が見えてくると興味を失ってしまうんですが、アッテルはまだまだtoC向けサービスへの展開も準備していますし、その先にもまだいろいろ発展性があるので、楽しくやっています。
塚本さんが自由にやらせてくれていますし、優先すべき価値観や判断の優先順位が似ているので、スピーディーに、ストレスなく開発ができているのも大きいですね。
また、ワークスタイルも基本的には結果さえ出せば各自の自由ですね。私の場合は喫茶店で作業する生活を10年以上続けていたので参画するにあたってもそこは必須条件だったのですが、最初からフルリモートを許可して頂いています。
ーアッテルでエンジニアとして働くことで得られるものは何だと思いますか?
私自身についてでいうと、機械学習はアッテルで初めて経験したので、ノウハウを学べたのはよかったです。ただ、私は技術そのものというより、それによって社会がどう変わるか、ライフスタイルやビジネススタイルがどう変わるかということに興味があるんです。技術は手段として見ているので、それによってもたらされる結果が楽しそうなら技術に興味を持つという順番です。例えばブロックチェーン技術も、技術そのものよりもそれによってもたらされるかもしれない、中央集権じゃない社会の仕組みには非常に興味があります。アッテルは社会を変えていけるサービスになると思うので、そういった可能性のあるプロダクトの開発ができるというのが得られるものですね。
また、塚本さんの近くで働くことによって、経営者の判断というのを間近で学べることも自分にとってとてもプラスになることです。
ーアッテルのエンジニア組織にはどんな人が合うと思いますか?
まだまだ成長段階のチームなので、自発的に動ける人がいいですね。目指しているビジョンに共感できて、そこに向かって自走して頑張れるような人が合うと思います。
個人的には、技術面よりもマインドセットを重視しています。サービスの特性上、特に機械学習に興味がある人には勉強になると思いますが、やはりまず「システムを作る」前に「サービスを創る」ことを楽しんでくれる人が来てくれるといいと思いますね。
良いサービスを創りたいという情熱があれば権限と責任を与えられる環境だと思うので、やりたいことがある人はチャレンジしてもらえると嬉しいです。