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ーー自己紹介をお願いします。
新卒で証券会社に入社し、リテール営業を1年強経験。その後、インテリジェンスに入社しました。当時立ち上げフェーズだったdodaのセールスとして実績を積み、マネージャーを務めました。その後はインテリジェンスの中で広告・紹介・派遣といった主要な人材サービスを一通りを経験。2014年に行われた社内のビジネスコンテストで今のミイダスを提案したことがきっかけで、事業を立ち上げました。今はミイダスの代表として事業運営をおこなっています。
自らの転職の経験から感じた非効率。“面倒臭くない”転職サービスを
ーー金融業界から人材業界への転身ですが、希望した理由は?
実は当時は、別の業界を志望してましたが、全部落ちてしまったんです。
そんな時、相談していたエージェントから誘われて入社したのがきっかけです。特に人材業界に興味があったわけではなく、軽い気持ちで飛び込びました。
ーー人材業界に興味がなかったとは意外です。サービスを立ち上げるまでに至った経緯はありますか?
私が15年前に人材業界にジョインした時に、転職する側・採用する側の双方に、無駄なこと、非効率なこと、間違ってること、など多くの課題があると感じてました。正直、自分自身も何度も転職したいなと思ったことがあるんです。でも転職するって、本当に“面倒臭い”んですよね。
だったら自分自身にとって面倒臭くない効率のいい転職サービスを作ってしまえばいいと思い、ミイダスがスタートしたんです。
ーーどのあたりが面倒臭いと感じていたのですか?
一番は、応募してもなかなか合格しないことですよね。例えば、エージェントから紹介された求人100個に目を通して、受けたい企業10個に絞り、実際に面接できるとなると2個や3個というのが当たり前です。
はじめから面接を確約された求人だけが届く業界初のサービスを作りたいというのが当初の大きなコンセプトでした。
アセスメントリクルーティングという新しい領域。業界初の機能を無料提供する大胆な戦略
ーー当時からのコンセプトは、変わっていますか?
面接確約という部分は変わっていません。それに加えて今は、求職者へは自分が活躍できる最大限の可能性を、企業へは自社でどんな人材が活躍するのかを評価できる仕組みを提供するというのがコンセプトです。
私たちはこれを「アセスメントリクルーティング」と呼んでいます。
社員に適性テストを受験してもらうと、その企業で成果が出る人や評価が高い人の特徴が見えてくるんです。そのデータを採用に生かすことによって、入社後のミスマッチが減らすことができる。この機能を搭載しているリクルーティングツールは業界初でした。
ーーなぜ、適性テストを採用媒体にいかそうと思われたのですか?
入社後のミスマッチがなぜ起きるのかというと、その原因は面接だと考えています。実は面接と入社後の評価の相関は0.2しかないんですよ。相関が0.2というのは、ほとんど関係がない。つまり面接してもあまり意味がないということです。
僕らの提唱するアセスメントリクルーティングは、適性診断を社員に受けてもらい、その中でハイパフォーマーやローパフォーマーの特徴をきちんと掴んだ上で、根拠に基づいて人を採用していくというものです。
そうすればテストと入社後の相関は、面接に比べて2倍〜3倍に上がると言われています。
適性テスト自体は割と昔から行われている技法なのですが、費用が高いんですよね。100万単位で費用がかかるところもあるのですが、ミイダスは受験から特徴の把握まですべて無料でできるんです。
エンジニア組織からのスタート。エンジニア主体でサービスをつくっていく
ーーミイダスの組織はどのようにつくられましたか?
ミイダスは、創業がエンジニア組織から始まりました。実は営業組織ができたのも、創業から数年後でした。
今後も開発チームにはミイダスの未来を一緒に考えながら、その未来を形にしてもらいたいと思っています。
ミイダスの特性上、大量の情報をいかにシンプルにわかりやすくユーザーに使ってもらえるかを設計することが大事なので、エンジニアが活躍しやすいのもあるかもしれません。
無駄なものを削るという思考が大切で、それが一番得意な職種が、合理的で無駄を嫌うエンジニアだったんじゃないでしょうか。
エンジニア組織から始まり、徐々に営業やマーケティングのメンバーが増え分社化もしましたが、プロダ
クトの企画チームでもエンジニアが活躍しているというのが現状です。
変化のない転職市場に革新を。マッチングサービスからフィッティングサービスへ
ーー転職市場の現状について教えていただけますか?
個人的には、転職市場は変化がかなり乏しい市場だと考えています。
昔は張り紙やポスティングなどで人を募集していて、媒体は紙からネットへと変わりました。しかし、これらは転職媒体市場の内的進化というよりは世の中の技術革新という外的進化の影響だけでしかない。内的進化はほぼ皆無ではないでしょうか?私自身がジョインした15年前と比べてもほぼ進化していないと思っています。
そこで私たちミイダスは、この変化のない転職市場に大きな革新的な変化を起こそうと考えているんです。
今までは採用できるかできないかというマッチングサービスだったものを、ミイダスは入社した後も活躍するかどうかのフィッティングサービスへと変化させていっているのです。
他社の参入は?ミイダスだけが、アセスメントリクルーティングを提供できている理由
ーー競合他社やベンチマークしている企業はありますか?
他の転職媒体とはまったく別物なので、競合他社という認識はありません。適性テストについても他社は有料でやっていますし、そのアセスメントを使って人材を探すことはどこもやっていないです。
ーー他社が今から参入する可能性はありますか?
アセスメントを自社で開発する能力が必要なので、ハードルはかなり高いと思っています。また、もし既存の転職サービスがミイダスと同じコンセプトにピボットする場合は、大きなデータ構造の変更が必要になり、現在保有する顧客資産(データ)をすべて無くすぐらいの覚悟がないとできないと思います。
加えて私たちは法人の開拓にも強みを持っていて、毎月1万社ほど新規開拓しているんです。もう数年経てば独占的なシェアを取れるはずなので、他社は諦めている可能性も高いと思っています。
ーー今後の目標は?
売り上げでいうと、2021年以降の3年間で4倍以上に伸ばそうと思っています。
ミッションは、information(情報)ではなくcan(可能性)の価値を提供し、人と組織の好循環をつくることです。それはHRの領域に限ったことではありません。
インターネット、スマホの時代に「ただの情報」の価値はどんどん減っていくと感じてます。「ただの情報」以外の何か新しい価値を提供しないと、人も組織も社会も進化しない。切り口は他にもあると思いますが、その一つがcan(可能性)を提供することだと私は考えています。
例えば、個人の場合は「この仕事は、君ならできる」ということに気づく。企業の場合は「これを使えば、生産性が向上できる」ことに気づく。ここで重要なのは、ノウハウやマニュアルなど、普遍性が高いが使いこなせない情報ではなく、パーソナライズされた情報であることだと考えているんです。
パーソナライズ×informationはあるけど、パーソナライズ×canはまだない。ミイダスはそこを狙っているんです。
人や組織の「できる(can)」という自信ができれば、「やってみよう(try)」が生まれる。あらゆる人と組織のtryが増えれば、そのtryから生まれる価値で社会もどんどん良くなるという好循環ができると信じているんです。
その好循環のきっかけをつくる事業を、つくり続けたいとうのがミイダスのミッションです。
ーー最後に、ミイダスで働くことを検討しているエンジニアさんにメッセージをお願いします。
ミイダスは、”どうあるべきか”は一切興味がなく、”何をするか”にしか興味がありません。ミイダスというプラットフォームを使って、新しい機能や新しい価値を作りたいという人がいれば全権お任せすることもあります。
どんな価値を提供し、世の中をどう変えていくか、どう貢献していくかを考えたい方。テクノロジーを使って、世の中を変えていきたい!と思っている方はぜひ、一度お話ししましょう。