変わり映えのない通勤路、仕事、家事のルーティーン
なんてことのない1日、なんでもない1日
特別でなくていいけれど、
早く過ぎ去ってほしい日にするか、
日記に綴りたくなる日にするかは自分で決められる
誰かのそんな日を紡ぎながら
自分の人生の1ページに綴りたくなるような
「なんでもない日」を紡ごう
人生に特別な日はいかほどあるだろうか。
それ以外の日々は平凡で、あっという間に過ぎ去り、記憶にもとどまらない。
そんな日々に嫌気がさして、2018年3月にわたしたちの会社は生まれた。
わたしは仕事が好きだ。忙しい日々も、充実さが自分を満たしてくれる気がするから。
そんな日々の中で、見飽きたコンビニ飯、こころを表したかのような荒れた部屋、少しずつ本当の自分の大切なものがわからなくなっていった。毎日が同じにぶい色をしていた。
そして、そんなわたしたちの会社が生まれたのだった。
毎週、わたしたちの原点の高田馬場のカフェで、「こんなものがあったらいいのに」「こんなことをやりたい」そんな会話が、いつのまにか会社になった。
当時の原体験から、ライフスタイルに関わる事業をやることだけは決めていた。社名は、じぶんたちのそばにいて、暮らしをつないでくれるものを作っていく、そんな想いを込めて”and”と名付けた。
そこからLittle Rooms(リトルルームス)という事業が生まれた。D2Cの会社、ECの会社、と言われることが増えた。
わたしたちはリトルム(Little Roomsの通称として、そう呼ばれている)の人になった。お気に入りの社名は、「普通すぎるね」と言われることもあり、あまり表では呼ばれなかった。
それから、目まぐるしい日々が過ぎて、会社は少しずつ大きくなり、私は30歳になった。共同創業者とはあっというまに10年の付き合いだ。
相変わらず今も仕事が好きだ。
だけど、当時と少しだけ変わったことがある。
雨の日は眠い目をこすり、お香を焚いて、雨音に耳を澄ませる。華金を横目に、限界まで頑張った日は缶ビールを片手にカップラーメンをすする。
なんでもない日だけれど、ちょっぴり今日のことは日記に綴りたくなる。寝る前に少しの嬉しかったことを思い出す。
すこしの小さな幸せを自分で作り出すことができるようになってから、人生の体温があがって歩き始めたことを実感する。
わたしは、じぶんで日々を紡いでいるのだと思った。
あれからEC事業だけではなく、サブスクリプション事業や、企業支援を行うソリューション事業など、会社としての幅も増えた。
何の会社?とよく聞かれる。
わたしたちはなんの会社なんだろうか?
みんなで顔をつきあわせて、うんうん唸った。
わかりやすくて、かっこよくて、わたしたちにフィットする名前がほしかったのだ。これかな、と思ったものが一つある。
“ライフエンゲージメントカンパニー”、そう呼んでみた。
ここにいる仲間の人生も、そしてわたしたちが届けるものを受け取ってくれる人たちの人生も、すこしの体温をあげて、記憶にとどめておきたい日々を増やしていく、そんな会社でありたいという想いを込めて。
これからは、「何の会社?」と聞かれたら、「なんでもない日を紡ぐ、ライフエンゲージメントカンパニーです。」と答えようと思う。