2021年1月から大学入学共通テストが導入され、日本と海外の教育の違いや受験の違いなども話題になりましたね。
とはいえ「具体的に日本と海外の教育はどんなことが違うの?」と疑問を持っている方も多いのではないでしょうか?
そこで今日は、日本とアメリカの教育の違いについて、大学受験の仕組みを中心にお話しようと思います!
[記事のまとめ]
アメリカの教育は「主体性」を育て、日本の教育は「能力」を育てる。
「主体性を育てる教育」と「能力を育てる教育」は異なり、両方のバランスを取るのが良い。
違いは大学入試にあり!
日本とアメリカの教育で違いはいくつかあります。
その中でも私が一番の違いだと思っているのは「大学入試で求められるものの違い」です!
そして、その結果、アメリカでは主体的に学ぶ姿勢が身に付き、日本では学力が身に付くという違いが生まれます。
アメリカの入試で求められるものは
・共通テスト(SAT)
・学校の成績
・先生からの推薦文
・課外活動
・エッセイ
この5つです。
そして、レベルの高い大学を目指す場合「課外活動」とそれに基づく「エッセー」が1番大事な項目になります!
これ以外は足きりのためと言っても過言ではありません。
この「課外活動」と「エッセイ」でほぼほぼ合否が決まります!主体的に何をしてきたかが重視されます。
日本はというと、推薦入試を除き、多くの人が共通テストを受け、さらに2次試験を受けています。
ここで求められるものは「いろんな教科で与えられた問題を解く能力」
つまり、テストの点数が重視されます。
ここで1つ注目すべき点としては「日本もアメリカも大学受験をがんばる!」ということに差はないという点です!
トップレベルの大学合格を目指す学生は、どちらもがんばって受験しています。
ではなぜ、どちらも同じくがんばっているのに主体性に差が出るのでしょうか?
それは、アメリカではやりたいことを探して、選択肢を挙げて選ぶ、ということが大学受験に設計されているからです。
<アメリカ>
・大学受験のため1つの活動を選び熱中した結果、その活動自体のおもしろさに気付く
・そして、その活動をがんばろうという主体性が芽生える
・自分で探して選んで突き詰めていき、苦手な事はせず、得意なことを伸ばそうということで主体性が伸びる
アメリカでは、自分で好きなことを「選ぶ」ことによって主体性が芽生え、伸びています。
日本の場合はどうでしょうか?
<日本>
・与えられた問題を解き、良い点数をとることが重視される
・与えられたものに対して良くしようとするので、自分がすることを選ぶということがあまり出てこない
・与えられたことに対して、良いパフォーマンスをだそうとエネルギーが向いてしまうので主体的でない学びをすることが多い
このように、日本では得意不得意、好き嫌いを問わず与えられたことをこなしていくことが主となっていて、自分で選ぶという主体性を鍛える場があまりありません。
そのため、主体性に差が出るのです!
それぞれの教育のメリットとデメリットを比較!
今までの話だけを見ると、日本の教育にはデメリットしかないように見えますね。
それでは、日本の教育のメリットやアメリカの教育にデメリットはあるのでしょうか?
<アメリカ>
▼メリット
・主体性を培うことができる
・自分の生き方にオーナーシップを持てる
・生きる力(いろんなことにチャレンジする力や自分の好きなように生きる、個々の力をつける)が身に付く
▼デメリット
・好きなことを突き詰めた結果、個々の能力に大きな凸凹がある
・得意なことや主体性はあるけれど、知識や考え方が身に付いているわけではない
・一般的な学生の学力は低くなる。
<日本>
▼メリット
・基礎的な能力レベルが高い
・知識の量や思考力は日本の方が優れている
▼デメリット
・主体性が求められない
・小学生から自分で選択すること少ない
・主体的な生き方や主体的に自分の進路を選択していない
このように、それぞれメリット・デメリットがあります!
日本とアメリカの良いとこ取りをしよう!
かつて、「made in Japan」=高品質というところが日本の産業の強さになっていました。
そこに必要なのは「与えられたことをしっかりとする」ということであり、これこそが「made in Japan」のブランドを築き上げることができた要因です!
このことからも、昔は日本の教育と時代が合っていたということがわかります。
しかし、今はデジタル化したスピードと教育の変化のスピードが合っていません。デジタル化、自動化、AI化が進んだ社会で、「与えられたことをしっかりする」ことよりも「自分で考えて行動する」ことの方が求められるようになりました。
では、日本の教育環境下でどうしたらいいでしょうか?
まず、基礎学力が高いレベルで身に付く、という日本の教育はすばらしいです!
あくまでわたしの肌感ですが、日本では学校で言われたことをちゃんとやっているだけで、世界トップの理系と言われるMITの新入学生と同等の理系の学力があると感じています。(そもそも微分、積分を知らないMITの一年生も多くいます)
これはすごいことです。
だからこそ、主体性が芽生えないのはもったいない!
そこを改善するためには、子供たちが主体的に自分のすることやしたいことを選べる環境を整えたり、姿勢が身に付くようにサポートしたりすることを教育の場も保護者の方もしていくことが大切です!
今まで「能力」開発に全振りしてきた教育の一部を、「主体性」開発に持っていくことで、基礎学力も身に付き主体的にものごとを選ぶという日本とアメリカのそれぞれの良いとこ取りができます!
スコラボは、主体的に学ぶ姿勢を身につける場を提供しています。子どもたちが自分の興味にあった学びを楽しむ。その結果、「もっと知りたい」「他のクラスも取ってみたい」と、自分から学びたいことを求めるようになってほしいと思っています。
最近、保護者の方から次のようなメッセージをいただき、嬉しくなりました。
「以前やってた中学受験向けの算数が合わず、算数に苦手意識を持っていました。最近は学年が上がってわかる問題も増え、苦手意識は薄れてきたようですが、理系の難しそうな内容は敬遠するところがありました。
それが、スコラボの講座を受けて、純粋に「おもしろい」「もっと知りたい」と思えるようになったようで、親としてもとても喜んでいます。」
これからもスコラボは子供たちの主体性を伸ばすサポートを全力で行っていきます!