「民泊M&Aって、なぜ今こんなに伸びているのか?」
インバウンド需要の回復、規制の整備、そしてプレイヤーの変化。
いま民泊市場では、大きな転換が起きています。
今回は、株式会社Tabiji Partners代表の菊地成俊氏に、民泊M&A市場の“今”と、現場で起きているリアルについて聞きました。
「大学時代に創業。3期目のいまも現場に立っています」
—— まずは自己紹介をお願いします。
菊地:株式会社Tabiji Partnersの代表をしています。大学時代に営業代理店で働いた後、大学3年のときに高校野球部の同期と一緒に創業しました。現在3期目になります。
—— 現在の主な業務は?
菊地:代表として全体を見つつ、特に資金調達と採用に多くの時間を使っています。加えて、営業や宿泊施設の立ち上げなどの実務にも関わっています。
「決まった1日はない。状況によって仕事が変わる」
—— 1日の流れを教えてください。
菊地:正直、典型的な1日はあまりないですね。その時々でやることが大きく変わります。
例えば——
- 資金調達の時期は、融資関連の書類作成が中心になります
- 施設立ち上げのタイミングでは、物件契約や内装業者との打ち合わせが増えます
—— かなり変動が大きいですね。
菊地:そうですね。ルーティンというより、「発生した課題に対応する仕事」が多いです。
「インバウンド回復と規制整備。この2つが市場を押し上げている」
—— なぜ今、民泊M&A市場が伸びているのでしょうか?
菊地:一番大きいのはインバウンドの回復です。国も政策として観光客誘致を進めていて、宿泊需要がかなり伸びています。
ただ、都心部ではホテルの供給が追いついていない。そこで民泊が、その不足を補う役割を担っています。
—— つまり、「需要は増えているのに供給が追いついていない」という状況なんですね。それが民泊市場全体を押し上げていると。
菊地:加えて、法律が整備されて市場が安定してきたのも大きいですね。しっかり利益を出せる事業者が増えてきています。
「“作る”から“買う”へ。市場構造が変わった」
—— ここ数年で変化はありましたか?
菊地:大きく変わりましたね。
以前は、自分で物件を探して、借りて、内装して…という形が一般的でした。
でも今は、「すでに収益が出ている物件を買う」という選択肢が主流になりつつあります。
—— それはなぜなんでしょうか?
菊地:新規で始めるハードルが上がっているからです。物件も取りづらくなっているので、多少高くても既存の事業を買った方が早い、という判断ですね。
「個人から大手企業へ。プレイヤーが一気に変わっている」
—— プレイヤーにも変化はありますか?
菊地:かなり変わっています。
創業当初は個人の方が多かったんですが、今は上場企業の子会社様や、年商数百億円規模の企業様が参入してきています。
—— 一気にスケールが上がってますね。
菊地:そうですね。資金力のある企業が入ってきているので、市場としてかなり“熱い”状態になっています。
「売る理由もリアル。次の投資のための出口戦略」
—— 売り手はどんな背景で動いているんですか?
菊地:もともと不動産投資家の方が多いです。
コロナ禍で民泊を始めて、しっかり収益が出るようになった。
その上で、それを売却して現金化し、次の不動産投資に回す、という流れですね。
「宿泊単価50万円の案件も。市場のポテンシャルは大きい」
—— 印象的な案件はありますか?
菊地:都心の中心地で、宿泊単価が最大50万円ほどの物件ですね。
—— かなり高単価ですね…。
菊地:そうですね。こういう案件があると、この市場の可能性を改めて感じます。
「4ヶ月で初成約。若手でもすぐに現場に出る」
—— 新しく入る人はどんな仕事から始めますか?
菊地:最初は案件の概要書作成からスタートします。
損益や事業モデルを理解するための重要なプロセスですね。
その後、1ヶ月ほどで現場に出て、営業や案件担当を任せていきます。
—— かなり早いですね。
菊地:早い人だと3〜4ヶ月で最初の成約までいきます。
そこを経験すると、一気に全体像が見えるようになります。
「月1〜2件の成約。やった分だけ収入に直結する」
—— 目標はどのくらいですか?
菊地:月1〜2件の成約が基本です。
インセンティブもあるので、成果がそのまま収入に反映されます。
「案件が常にある環境が、成長を加速させる」
—— 他社との違いは?
菊地:案件が継続的にあることですね。
紹介で売り案件が入ってくるので、常に複数案件を回せる環境があります。
1人あたり平均10件くらいは同時に担当しています。
「素直さとスピード。この2つで成長が決まる」
—— どんな人が成長していますか?
菊地:素直で、スピード感がある人ですね。
指摘をすぐ受け入れて、次に活かせる人は圧倒的に伸びます。
「対等に向き合える人。これが一番大事」
—— 向いている人は?
菊地:顧客と対等に話せる人ですね。
相手の規模や立場で態度を変えないことがすごく大事です。
あとは、シンプルに人と話すのが好きで、明るい人。
「会社の成長と一緒に、自分も伸びていく」
—— 最後にメッセージをお願いします。
菊地:まだ3期目の会社ですが、その分裁量は大きいですし、会社の成長と一緒に自分も成長できます。
これから売上も数十億、数百億と伸ばしていくフェーズなので、その過程を一緒に楽しめる人にはすごく面白い環境だと思います。