「他にない鰻」を育てることを目指し、昭和40年から鰻の養殖事業を展開する杉浦養魚株式会社。
天竜川の伏流水が豊かな磐田という地で、今までの養鰻業界では行ってこなかった新しい取り組みに挑戦してきました。
奥が深いとつくづく実感する養鰻。まだまだ伸び代がある!と、貪欲に試行錯誤を重ねることが、本当の美味しさや喜びを生み出すと信じています。
▍概要
うなぎ生産高:年間50トン
養殖池数:16面(拡大予定)
ブランド:幸せ鰻 / 遠州杉浦鰻
顧客: 漁協さん / 各地の問屋さん / 丼屋さん / 一般の方 など
▍杉浦養魚の取り組み
❐農業の世界から得た知見を養鰻に
養鰻の世界は研究が進んでいないのが正直な所です。鰻の価格は、大きさ以外には生きていれば価格があまり変わらず、共通の相場も地域で決まっているからです。
一方で、農業の世界は独自性が高く研究も進んでいます。薬に頼らない方法など、様々な情報やデータが資料として蓄積されてるのです。このような気づきは、美味しさにとことんこだわる、とあるスーパーの社長(恩師)から得たものです。
このような背景から、異なる業界から学ぶことがあると考え、農業から様々なインスピレーションを受けてきました。
例えば、畜産農家で活用される「クロノーブ」を養鰻にも利用。クロノーブは、動物の腸管内に土壌由来の良い微生物叢を丸ごと補い、腸内環境を自然に近づける米ぬか発酵混合飼料です。結果的に嫌な臭みが抜け、上質な味を持った鰻を育てることに貢献しています。
❐こだわりの餌作り
養鰻の世界では特殊な飼料・給餌方法を考案し、採用しています。
白身魚のホワイトミールを主体にした配合飼料に森からの恵みであるネッカリッチとバイオ酵素を独自でブレンド。「ネッカリッチ」は臭みが抜け、脂乗りが良くなり、さらに松や笹など植物の葉から抽出された「バイオ酵素」を飼料として与えることで鰻の腸内環境を改善し、うなぎの食欲を正常に保ちます。
❐池の手入れは自らの手で
大規模なもの以外は池の整備を手作業で行なっています。池の状況を細かく把握でき、何か問題が起きた際にも対処しやすいからです。
さらに、土作りが重要な野菜農家から得た知見を、養鰻環境の整備にも活用。例えば「バイオ酵素」を鰻の飼料として添加することで池の中を循環し、悪性の菌が繁殖しにくくしています。
▍これからも続く、新たな挑戦
新たな取り組みとして、鰻養殖の最先端技術である大豆イソフラボンを活用して、メスうなぎの飼育に取り組んでいます。今までの養鰻はほとんどがオスでしたが、メスの鰻を育てることで品質を均一に向上できるというメリットがあります。
一部の鰻が美味しいという状況を無くし、すべての鰻を美味しく育てるという気持ちで取り組んでいます。
これからも、伝統と最新技術を活かして品質の高く鰻を育てることで、本当に美味しいと笑顔になってくれる方を増やしていきます!
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