【インタビューvol.4】「男性からジェンダーを学んだ」ことがきっかけ。高校生の時から事業の立ち上げを行う大学生がジェンダー問題に向き合う理由~インターン坂本さん
こんにちは。一般社団法人パートナーシップ協会です。
今回はインターン生として活躍する坂本亮さんにお話を伺いました!高校生の時、人にも自然にもやさしい服づくりを目指すプロジェクト「やさしいせいふく」を立ち上げた坂本さん。多様性に向けた表現活動や経済産業省に向けたサスティナビリティに関する提言を行うなど、高校生の時から社会活動に向けて前向きな活動をしてきました。先日の当協会のセミナー「ジェンダーと広告」でも活躍いただいた坂本亮さんに今の想いやこれからやりたいことについてお伺いしました。
自己紹介
一般社団法人パートナーシップ協会でインターンをしております坂本亮です。国際基督教大学教養学部に所属し、まだ専攻は決まっていませんが、人間の認知に影響を与えるあらゆるものをメディアとして規定したときに、それらがどのように人々の認知を変え得るか、社会のなかでどう機能しているのかに関心があります。
趣味は写真を撮ること、ドキュメンタリーやTwitterを見ることです。他人の言葉、語りに興味があり、人に密着したドキュメンタリーやフォロワーの少ないアカウントの誰に見せるでもない呟きを読むのが好きです。
ジェンダー問題に興味が湧いたきっかけ
中学2年のときに当時、所属していたディベート部の活動として参加したセミナーでフェミニズムについてのレクチャーを受けました。それまでは何となくフェミニズムと言えば女性の権利を訴えているという漠然としたイメージしかありませんでしたが、イメージが変わりました。フェミニズムの歴史的起源や、時代ごとの背景、主張などについて知ることにより、フェミニズムをよりクリアに正確に受け止められるようになりました。
また、レクチャーをしてくれたのが、男性の大学院生でした。男性が女性について語ってもいいんだという驚きもありつつ、男性もジェンダー問題に関係していると実感し、本格的にジェンダーについての関心を高めていきました。
自分の身の回りでも、女性を身近に感じる家庭環境で育ってきました。母親は就職氷河期にあたり、結婚を機になんとか入った会社を辞め、以来20年近く子育てに専念してきました。また姉が2人おり、知り合いの女性から性被害について打ち明けられることがあったり、知り合いに性的マイノリティがいたりと、自分がこれまで気づくことのできていなかった感覚、感情を経験してきた人々がたくさんいるのではないかということを考えるようになりました。
そうした問題意識をもつなかで、ジェンダー平等を理念に掲げ、主にto Bに向けての事業で抑圧の構造転換を図ろうとする当協会を見つけ、ぜひ参画したいと思いました。男性メンバーを受け入れてもらえるのか不安だったのですが、むしろ男性に関わって欲しいというジェンダー平等の実現において本質的なメッセージをもらい、自分の特性、強みを活かしていきたいと考えています。
これからやりたいこと
<今までの活動>
これまで「やさしいせいふく」というアパレル業界の労働、環境問題の是正を目指す学生団体「やさしいせいふく」を立ち上げ活動してきたり、映像制作に関わったりなど様々な活動を行ってきました。しかしto Bに向けた事業として社会課題解決に挑んだことはほとんどありませんでした。自分たちが提供したいと思っているものをいかに届けるか、創意工夫が必要だと思うので、勉強をしながら理念の実現に向け動いていきたいと思います。
映像制作:Validation 悩みを抱えている人の「周囲の人々のあり方」に焦点をあてたプロジェクト。
<これからの社会へ向けて>
圧倒的に遅れている日本のジェンダー平等への動きを少しでも加速していけるよう尽力していきたいと思います。セクハラ、性暴力、性別役割分業、出産育児、キャリアなどあらゆる面で問題が蓄積しています。それらはひとつひとつが独立した問題ではなく、根っこで繋がった意識の問題があると思います。それらを解きほぐし、望ましい認知を広めることでひとつずつ誰もが住みやすい世の中を実現していきたいと考えています。
まとめ〜「男性だから発言がしにくい」を変える
これまでジェンダーに関する問題は、自分自身が男性であるということもあり、なかなか積極的な発言ができず、ひとりでもやもやとしたり、問題意識を抱え込んでいたりしました。
協会に属したことで同志をもった仲間とともに大きなパワーに変えていけることを楽しみにしています。また中学生のとき男性がジェンダーについて発信しているのを見てジェンダーについて考えるきっかけとなったように、私自身も周りの男性に影響を与えられるように活動していきたいと思います。
経済産業省での提言 (繊維産業のサステナビリティを確保するよう制度面からの後押しを提言)
編集後記
ジェンダー問題とは誰もが当事者でありながら、メディアの演出や表現ひとつで男性が声を上げにくい、参画しにくい印象を与えてしまうかもしれません。中学校時代のディベートのエピソードには、ハッとさせられました。
多方面で活躍する坂本さん。これからの活動に期待しつつ、未来を創る若者への応援、よろしくお願い致します!
今後共、一般社団法人パートナーシップ協会をよろしくお願い致します。
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