「AIを使えば、これまで人がやっていた仕事を効率化できる」
最近、そんな話を聞く機会がかなり増えました。
もちろん僕自身も、AIによって仕事の進め方が変わっていることを実感しています。
・競合サイトの分析
・自社サイトの分析
・市場調査
・Google Search Console
・Google Analyticsのデータ分析
・記事制作
SEOやWebマーケティングの仕事の中には、以前であれば人が何時間もかけて調べていた業務がたくさんあります。
それがAIによって、かなり効率化できるようになってきました。
ただ、僕は最近、
「AIで業務を効率化できました」で終わらせてはいけないんじゃないか
と思っています。
AIを使って新たな価値を生み、売上をあげるAIを使えるようになるべきなんじゃないかと。
工数が減ったのであれば、その分、お客様がマーケティングに取り組むハードルも下げられるはずです。
これまで「費用対効果が合わないからSEOはできない」と考えていた会社にも、SEOを届けられるかもしれない。
今回は、そんなAI時代のマーケティング支援について考えていることを書いてみます。
この記事では、大きく7つの話に分けます。
- マーケティング支援で僕が一番大切だと思っていること
- なぜSEO支援はどうしても高くなっていたのか
- AIによって何の工数が減り始めているのか
- 支援価格が下がると、どんな会社がSEOに取り組めるようになるのか
- 僕がAIと産業革命を重ねて考えている理由
- SEOを「資本のある会社だけのもの」にしたくない理由
- ピクシスがAI時代にやろうとしていること
特に、Webマーケティングに携わっている方や、「AIによって自分たちの仕事はどう変わるんだろう」と考えている方に読んでもらえたら嬉しいです。
1. マーケティング支援の価値は、「作業すること」ではないと思っている
僕たちは、お客様からお金をいただいてWebマーケティングの支援をしています。
そのとき僕が一番大切だと思っているのは、
「いただいた金額以上の売上や利益を、お客様に生み出せているか」
ということです。
もちろん、SEOには順位やアクセス数があります。
広告にはCPAやクリック率があります。
WebサイトにもCVRなど、いろいろな指標があります。
ただ、それらはあくまで途中の数字です。
最終的には、
「結局、お客様の事業が良くなったのか」
が一番大事だと思っています。
たとえば、分かりやすく極端な例ですが、マーケティング支援に1,000万円いただいて、3,000万円の売上をつくれたのであれば、ROASは300%です。
1,000万円に対して2,000万円なら200%です。
どのくらいのROASが必要なのかは、お客様の利益率や事業構造によって当然変わります。
ただ一つ言えるのは、
たくさんのお金をいただくのであれば、それだけ大きな成果を返さなければいけない
ということです。
これは、ピクシスで掲げている「Client Profit First」という考え方にもつながっています。
手段そのものではなく、お客様の売上や利益まで考える。
僕はマーケティング会社の価値は、そこにあると思っています。
2. SEOは、効果がありそうでも「価格」で選択肢から外れることがあった
一方で、SEO支援というサービスについて考えると、一つ大きな問題があります。
どうしても、それなりの金額がかかることです。
SEO会社に依頼すると、安くても月額30万円以上になったり、6カ月や1年といった期間で契約したりすることも珍しくありません。
別にSEO会社がものすごく儲けようとして、その価格になっているわけではないと思っています。
SEOには、それだけ人の工数がかかるからです。
・競合を調べる。
・検索市場を調べる。
・サイトを分析する。
・Google Search ConsoleやGoogle Analyticsを見る。
・コンテンツを企画する。
・記事を制作する。
・施策を実行して、結果を見て、また改善する。
これを人の手だけでやれば、当然それなりの時間が必要になります。
だから価格も上がります。
すると、SEOをやれば売上が伸びる可能性があったとしても、
「うちの商品単価では、月30万円を払うと費用対効果が合わない」
という会社が出てきます。
これまでは、ある意味仕方のないことだったと思います。
3. AIによって、SEOで「仕方ない」と思っていた工数が減り始めている
ところが、AIが登場して状況が少し変わってきました。
・競合分析
・自社サイトの分析
・市場調査
・Google Search ConsoleやGoogle Analyticsの分析。
・記事制作
こういった業務のかなりの部分を、AIによって効率化できるようになっています。
もちろん、全部AIに任せればSEOが成功する、という話ではありません。
何を調べるのか。
数字をどう解釈するのか。
どの施策を優先するのか。
その会社にとって、本当に売上につながるのは何なのか。
こうした判断は、むしろこれまで以上に重要になると思っています。
ただ、
「調べる」「まとめる」「作る」ために必要だった時間は、確実に短くなっている
そして工数が減るのであれば、僕はそのメリットをマーケティング会社だけで持っていてはいけないのではないでしょうか。
4. 5,000円の商品でも、15万円で30万円をつくれるならSEOは選択肢になる
たとえば、サバの押し寿司のような商品があったとします。
1個5,000円だとします。
SEO会社に月40万円を払わなければいけないとすると、SEO費用だけを回収するためにも、かなりの商品数を販売しなければなりません。
これでは、事業規模によってはなかなか費用対効果が合いません。
でも仮に、AIによって支援側の工数を減らし、15万円でSEO支援ができるようになったらどうでしょうか。
5,000円の商品なら、15万円は30個分です。
SEOによって60個多く売れて、30万円以上の売上が生まれる可能性があるのであれば、
「SEOをやってみる」という選択肢が現実的になります。
ここに、AIのかなり大きな可能性があると思っています。
AIで同じ仕事をして、マーケティング会社だけが利益率を上げる。
もちろん、そういう考え方もあります。
でも僕は、
AIで工数が減ったからこそ、これまでマーケティングに取り組めなかった会社にもサービスを届けられるんじゃないか
と考えています。
5. 紡績機によって既製服が広がったように、AIによってSEOも広がるかもしれない
僕はAIの登場を考えるとき、よく産業革命を思い浮かべます。
紡績機などの機械が登場したことで、それまで多くの人手や時間が必要だったものを効率的に生産できるようになりました。
結果として、安価で丈夫な既製服が多くの人に届くようになっていった。
AIにも、似たようなことが起きるんじゃないかと思っています。
これまで専門家が何時間もかけなければ提供できなかったサービスを、AIによってもっと効率よく提供できる。
そうなれば、
一部の大きな会社しか使えなかったマーケティング手法を、小さな会社も使えるようになるかもしれません。
僕はそれを「SEOの民主化」のようなものだと考えています。
少し大げさに聞こえるかもしれません(笑)。
ただ、AIの価値は単純な「業務効率化」だけではなく、
今までそのサービスを利用できなかった人が、利用できるようになること
にあるんじゃないかと思っています。
6. SEOは相対評価だからこそ、「お金がないからできない」で終わらせたくない
SEOには、もう一つ難しいところがあります。
検索順位は相対評価です。
ある会社がSEOに取り組んでいて、別の会社が何もしていなければ、その差は少しずつ広がっていきます。
SEOに投資できる会社が検索結果を取り、その売上を使ってさらにSEOへ投資する。
一方で、資本の少ない会社はSEOに取り組めず、ますます集客で不利になる。
そんな構造になってしまう可能性があります。
僕は、それは少し嫌だなと思っています。
会社が大きいか、小さいか。
マーケティングに何百万円使えるかどうか。
それだけで、挑戦できる手段まで決まってしまう世界にはしたくありません。
AIによってマーケティング支援のコストを下げられるのであれば、
その恩恵を使って、
これまでSEOに取り組めなかった会社が、SEOに挑戦できるようにしたい。
最近はそんなことを考えています。
7. AI時代だからこそ、ピクシスはSEOに真っ向から取り組みたい
AIが登場すると、
「SEOはなくなるんじゃないか」
「マーケティング会社の仕事もAIに奪われるんじゃないか」
という話も出てきます。
もちろん、僕にも未来のことは分かりません。
正直、分からないことだらけです。
ただ少なくとも今の僕は、
AIによってSEOの価値がなくなるというより、SEOを届けられる会社の範囲が広がるんじゃないか
と考えています。
だからピクシスでは、今このAI時代に、むしろSEOに真っ向から取り組んでいます。
AIを使って、同じ仕事を少ない人数でこなすことだけが目的ではありません。
AIによって生まれた余白を使って、これまで支援できなかった会社を支援する。
そして、お客様からいただいたお金以上の成果を返す。
まだ僕たち自身も、その形をつくっている途中です。
価格も、支援方法も、AIの使い方も、もっと良い方法があると思っています。
でも、
「AIで自分たちが楽になる」ではなく、「AIによってお客様に返せる価値を増やす」
という方向だけは、大切にしたいと思っています。
AIによって、自分の仕事を誰に届けられるようになるのか
これはSEOだけの話ではないと思っています。
デザインでも、エンジニアリングでも、広告でも、コンサルティングでも同じです。
AIによって仕事が速くなったとき、
「これまでと同じ価格で、利益率を上げよう」
と考えることもできます。
でも、
「この技術があることで、今までサービスを届けられなかった誰に届けられるだろう?」
と考えてみると、また違う事業が見えてくるかもしれません。
僕自身も、まだその答えを探している途中です。
ピクシスもまだ小さな会社ですし、完成された会社でもありません。
だからこそ今、
AIによってマーケティング会社そのもののあり方が変わっていくタイミングを、一緒に考えられる人がいたら面白いなと思っています。
SEOが好きな人。
AIを単なる効率化ツールではなく、サービスそのものを変えるものとして考えてみたい人。
そして何より、
自分の仕事によって、誰かの事業の売上や利益を増やすことに面白さを感じる人。
そんな方がいたら、一度お話しできたら嬉しいです。
今すぐ転職を考えていなくても、もちろん大丈夫です。
「AI時代のマーケティング会社って、これからどうなるんだろう」
くらいの話からでも構いません。
僕自身もまだ答えを持っているわけではありません。
だからこそ、一緒に考えながら、これまでマーケティングに取り組めなかった会社にも成果を届けられる会社をつくっていきたいと思っています。