11月1日に開催された、公開ブレストイベント「Sigma-i Lab #2」。東北大学教授・シグマアイ代表の大関 真之と、東北大学客員准教授・シグマアイ共同代表の観山 正道が、コンセプト立案から実装までのプロセスを公開しています。今回の公開ブレストは2回目。イベントに参加いただいた皆さまとも、積極的に意見を交わしながら、新たなプロダクトの方向性を決めていきました。
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マスクをしていても、知っている人は判別できる
○大関:はい、どうも皆さん、こんばんはでございます。Sigma-i Labということで、前回も公開でお送りしておりましたけれども、第2回になりまして。
私ども、株式会社シグマアイの代表取締役を務めております、私が大関真之でございます。そして。
○観山:同じく代表を務めております、観山です。よろしくお願いします。
○大関:前回は、コミュニケーションに関する話題が出てきたんですけれども、それを振り返りながら、第2回に行こうかなと思っているんですけれども、ちなみに観山さん、そのマスクはどうされたんですか。
○観山:外にいるわけではないんですけれど、今日は大事な公開イベントだというのに、体調管理を怠りまして、吹き出物が出てきてお見苦しいので、マスクで参加させてください。
○大関:顔とか表情とかが出ているほうが読み取りやすいというか、感じやすいというか、そういう側面があるから、外せたら外したほうがいいのかなと思ったんですけど、そういう事情があったんですね。なるほどね。マスクは、1年半、2年ぐらい付けていますけれども、どうなんですか。慣れた?
○観山:鼻炎持ちだったので、この時期、ずっとマスクしているっていうのが当たり前だったんですけど、一番つらかったのは8月の暑い夏の時にマスクをしてないといけない。これは本当にしんどかったなと思うし、子どもたちも運動している時にマスクを付けさせないといけなくて、結構倒れちゃった子がいたという話があったと思うんだけど。
○大関:そこまで?
○観山:でも、すごいびっくりすることは、マスクがあっても、知っている人だったら分かるっていうの。これは、すごいなって思いますよね。
○大関:目、鼻くらいで大体の識別ができるっていうことね。
○観山:そう。目だけなのか、体型なのかは分からないけど、いや、すごいなと思って。でも、自分でも分かるんだよね、何々さんだって。でも、何年ぶりかで会った人とか、何回かしか会ったことがない人、あるいは、オンラインでしか会ったことがない人だったら、ちょっと分からないかなというのがあって、そのへんとかがすごい面白いなと思うんですけど。
○大関:名刺交換、この前、久々にしたけれども、初めて会う人っていうのは、どう記憶したらいいかっていうところが、ちょっと今までとは違うなっていう印象はありましたね。
○観山:そうだね、マスクスタートの人は、本当に難しいかもしれないですね。Zoomでオンラインでしゃべっている人と、マスク、どっちも合わさっていたら何となく分かるけど、見え方が全然違うし、この人、こんなに背が高かったのって、前回の話でもありましたけど、そんなところがありましたよね。
白いマスクに顔文字を投影できると面白い
○大関:なるほど、なるほど。
○観山:それこそ、光学迷彩じゃないけれど、画面を映したりできないのかな。
○大関:白い画面だと思えば、処理的にはしやすいですよね。
○観山:そうそう。
○大関:ここに顔はあるんでしょうね。
○観山:自分がしゃべっている時の顔を、何と投影しているとか。
○大関:それはそうだよね。やりやすいと思うんですけどね。
○観山:でも、発話とのずれがあるから、難しいか。海外の映画のアテレコみたいな感じになるのかな。口の動きと、しゃべっているような感じのやつで動く。逆に気持ち悪いかな。
○大関:ずれてしまって、思った以上に口が開いてしまっていて、とかだったら結構怖いものがありますわね。
○観山:ああ、そうだね。ちょっと嫌か。でも、最近だと、透明のゴーグルみたいな。そこまでしてマスクしたくないか、みたいなやつもありますよね。
○大関:そうだね。でも、マスクはアップデートしてほしいよね。傘と一緒で、平安時代から全然進化していないんじゃないか説みたいな。
○観山:分かる、分かる。
○大関:マスクはずっと。それこそスペイン風邪の時も、マスクはこれでしょう。
○観山:どれ?
○大関:白いというか、布みたいな。
○観山:これね。
○大関:そうそう、そうそう。そのまま変わらずに来ているんだと思うんですよ。そう考えると、もうちょっとIT化してもいいのかな。使い捨てながら使うもんだから、そんなに耐久性がいいというか、しっかりしたもんじゃないほうがいいというのはあったのかもしれないけど、せっかくなんだから、表情を表すとか、何を考えているかが分かるし。しかも白でしょ。プロジェクターで映したくなるよね。
○観山:エモティコン(注:顔文字のようなもの)ぐらいは出てもいいような気がしますよね。
○大関:うん、そうだよな。デザイン柄のマスクを付けている人がいたりするので、その気
持ちの表れなんだとは思うんですけどね。
○観山:でも、動かんじゃん。動いたほうがいいなと思う。
○大関:そうだね。そうだね。鉄仮面になっていますからね。
○観山:そうそう、そうそう、そうそう。
○大関:それは、風邪の菌だ、インフルエンザの菌だって、半導体のセンサを使って検出できるように、コロナのやつもセンサで検出できるように、デンソーさんだったかな、この前ニュースリリスがあったんですけれども、そういうのができるようになったんだったら、マスクで感知して、あ、ここ、危険とか出てもいいのかなって、ちょっと思ったんですけど。
そしたら、そんなところに入るなよって話だよね。
トレーサビリティには、アナログな解決策があってもいい
○観山:確かに。最近、トレーサビリティの話が出て。ごめん、全然コミュニケーションと違う文脈の話をやっているんだけど、トレーサビリティの話を聞くことが最近あって、SDGsとかの絡みで。
ペットボトルは回収して元に戻すやつがあるじゃないですか。あれ、飲料とかの場合は、そのペットボトルを何に使ったかは、戻ってくるまで分からないという話があるんだよね。だから、危険な液体とか、やばい汚いものとかを入れちゃう可能性があるじゃない? 戻ってきた時に、それを、また飲料に戻して使う。溶かして使ったら完全なのかもしれないけど、そうじゃなくて、そのままの形で何かしら使うとなると、どう通ってきて、どう使われてきたのか分かんないじゃん。
だから、やばいのを使ったら、色が付くとかがあったらいいよな、とちょっと思ったりしたんだよね。
○大関:混ざりものとして、あかんものが来たみたいな。
○観山:そうそう、そうそう。よく、タグを付けてトレーサビリティを高めましょうという話もあるんだけど、これは、どちらかと言うと、コンピューティングの感じの解決策なんだけど、ちょっとアナログな解決策があってもいいのかなと、一方では思って、アナログとデジタルを組み合わせますみたいなところで、何かやばいものを入れたり、どこどこへ行ったらピッと何かが付く。それを読み取るみたいなやつがあったら。
○大関:そうかそうか。
○観山:そうそう、そう。面白いなと思って。
○大関:なるほどなるほど。だから、そういう意味では、COCOAってどうなったんですか。
○観山:ココア?
○大関:あの、何だっけ。
○観山:いや、だから、1回も反応したことがないから分からないんだよね。
○大関:入れなかったんですか、スマートフォンに。
○観山:スマートフォンにずっと入っていますよ。入っています、入っています
○大関:だけど、反応していなかった?
○観山:うん。
○大関:それは、観山さんの生活がよろしかったというか、ちゃんとしてたってことじゃないですか。
○観山:いや、でも、例えば、あなたは今週何人の人と至近距離に来ましたと。それで1個もありませんでした、だったら分かるじゃないですか。
○大関:はいはい。
○観山:1万人とか、数千人いる中で0人だったら、ああ、ねってなるけど、何人と擦れ違ったかも分からない中で、0人とかって言われても、ほんまかいな、みたいな。
○大関:そもそもの検知がちゃんとできているのかなとかね。
○観山:ちゃんとやれば出る? そんなことはないの。
○大関:でも、だから、あのツールは、僕はすごい可能性を感じたわけ。コロナの陽性者が近くにいましたよっていうアラートじゃなくて、いろいろな人が、例えば、分かんないけど、近くでアイドルがいましたとか、アイドルがいましたっていうのは個人情報的にどうなんだっていう話もあるんだけど。
○観山:それはやばいですよ。オタク的にやばい。
○大関:近くに、少なくとも同じ所属している会社の友達とかがいましたよって言われたら、通り過ぎましたよって言われたら、何か変わったんじゃねえのかなとかね。そんなことは思っていました。
宅配の待ち時間のイライラを、ワクワクに変えたUber EATS
○観山:それこそ、出会い系のソフトとかだったら、そういうのがあるんじゃない? 何か。
○大関:自分の近くに。
○観山:もともと登録していた人が近くにあるとか、いるとか、そういうのはあるかもしれないけど。
○大関:出会いする、そうだね。近くにいたって思うと、うれしいものって何かあるかな。でも、会えなかったのか。いや、豆腐屋が来たらうれしいなと思うのかなとか、ちょっと思ったんだけど。それで言うと、Uber EATS、やったことあります?
○観山:頼んだことある。
○大関:あれ、すごくない?
○観山:すごいすごい、すごい。Uber taxiもそうじゃん。呼んで、どう来るか、誰が来るのかって、結構やきもきするんだけど、ここまで来ていますというのが見えるとかあれだし。
○大関:そう。
○観山:ちょっと早めに呼んで、支度しなきゃといった時に、うわ、もう来てんじゃん、みたいなのが分かるとか、あと2分で来ますとかが分かるって、これ、すごいなって思いますよね。
○大関:トレーサビリティの一環だと思うんですよ。あれ、すごいサンタクロースが来た感があって、僕、わくわくしたんですよね。もうちょっとで、ピザを頼んだらピザが来るとか、ハンバーグを頼んだらハンバーグが来るという意味では、時間の予測もすることができるし、期待感がちゃんと高まるし。
たぶん宅配のサービスって、早く来ないと、何だこの野郎ってなるんですよね。だから、あれは見せ方がすごいいいなと思って。何かイライラしないんですよね。わくわくさせる方向にやっているなって思って。それにはすごい感動したんですよね。
その一環で、この人が近くにいる、わくわくみたいなサービスって、ほかにもないのかな。頼んだものが来ているっていうのはうれしいですよね。例えば、仕事をするとか、仲間、チームを、コミュニケーションの文脈で初回はやっていましたから、その初回のコミュニケーションの話と連動させていくことを考えていくと、何かそういうのはないのかなと思って。
「ドラクエウォーク」のオフィスで上司の居場所がわかる版
○観山:ボスが来たら嫌だなとか。
○大関:絶対そうなんですよ。トイレに行こうと思ったらフロアに役員がいて、「例のあれ、どうなった」って言われたら、「例のあれって何でしたっけ」みたいな話からあまり盛り上がらない話題になるとかは嫌ですよ。
だから、それこそドラゴンクエストウオークみたいじゃないですか。歩いていたら、ドラキーが現れたみたいな。ドラキーだったらいいけれども、めっちゃ強いやつが出てきてさ、ゴーレムとかが出てきてさ、「うわ、やべえ、負ける」みたいになっちゃう状況じゃないですか。
倒すって話じゃないんですけどね、お話をちゃんとさせていただくっていう話なんだけど、でも、そういうふうに、町を歩いている、オフィスを歩いている時に、誰かがいるな、誰かが存在しているな、誰かと会うと自分は成長できるなと。
社長さんに会って、30秒プレゼンをするとかって絶好のチャンスだったりするじゃないですか。そういうエピソードとかあるでしょ。エレベータートークとか、そういうのを、あえて挑戦しに行こうと思わせるっていうのがあったら、それはちょっと面白くなるんじゃないかなと。
例えば、自分が何か大きなプロジェクトを立ち上げなきゃいけない時に、キーポイントとなる人が何人かいるわけじゃないですか。会社だったらすぐ直近の上司だろうし、その上の上司であったり、事業本部長とかがいて、その方々に、普通の路線でプレゼンしてとか、何かしらの指示を出して説得をしなきゃいけないっていうのは、通常のプロセスなんだけど、会う回数が少ない今の状況で、「お久しぶりです」。何だろうな、「お久しぶりです」っていうのもよく分かんないけどな。
「株式会社サイアンドさん、お久しぶりです」が「楽しいです」「ありがとうございます」、こんな感じで、ネットがあるからコミュニケートができるはずなのに、社長さんにメールしますか。部長さんにメールしますか。しないんですよね。遠慮があったり、関係性があって。だけど、直接ばあんと、いきなりマンモス現れたみたいな感じで、いきなり目の前に社長なのか分かんないけど、キーポイントとなる人が現れたら、どうします。
いや、もちろん逃げるという人もいていいんですよ。逃げるキャラクターの人もいるから、今、俺はレベルが足りねえからとか、今、俺は説得材料がないからという意味で逃げるっていうのはあっていいんだけど、だけど、企画書を今ちゃんと温めて持っていて、温まり切っていて、あと会議を経てプレゼンすればいいっていう手前の時からも、出すことができて、「あ、そういうことなのね。直接聞いたから分かったわ」とか、そういうのがあったらなと思って。
タンボくん、ありがとうございます。
そういうのがあったらいいなっていうのは、ちょっと思ったんですよ。
そのために、上司の位置とか、社員でもいいですよ、グループのメンバーの位置とかが分かっていて、会えるぞ、ここで、ここの右に行ったらっていうのがあったら、面白くない?って。
規模によっては、中小ぐらいの規模だったら、それによってスピード感がかなり増すとかもあるのかなと。逆に、大きい大企業でも、今までにない関係の構築とか、仕事のスピード感を出したりするってことはあるんじゃなかろうかと思いますね。サードドアをがんがん開けていくっていうね。
○観山:うん、確かにね。
○大関:大企業でそれをやったら怒られるのかな。
会社で上司や仲間との「バッタリ会う」を促進させるアプリ
○観山:いや、でもさ、昨日選挙があったじゃん?。
○大関:はいはい、はい。
○観山:それだってそうじゃん。普段から何か文句は言ったりするかもしれないけど、じゃ、おまえ、総理大臣に会えますよとか、総理大臣に何か言って投げ掛けてみようとか。総理大臣じゃなくてもいいや。地域の議員さんとかに、自分たちの課題とか言ってみようかと。その発想はなかったって、結構あるよね。
○大関:はいはい、はい。
○観山:たぶん。上司にはまだ言える。だけど、部長とか、何とか本部長とか、その発想はなかったっていうほうが、結構あるかもしれないね。躊躇以前の話。何となくやっちゃいけないもんだと思っていました、みたいなのが。やろうという発想がなかったって、結構あるかもしれない。
そこに、何かしらの風穴をつけるっていうのは、一つの手かなと。みんながみんな、いろいろ、しっちゃかめっちゃかやりだしたら、それはそれであれなのかな。指揮系統ってあるよね。
○大関:指揮系統を崩すっていう話じゃないんですよ。あくまで会社で、偶然を装って会うんだけど、ただ効率的に会える。「来い」っていうのともまた違うんですよね。呼びつけるとも違っていて、たまたまその人がそういう移動経路を取っていて、お昼ご飯こっちに行くんだねと。以前だって、それは狙いをつけていく人はいたわけじゃないですか。だけど、もっと流動的な意味で、せっかくオフィスにいた上で、やっぱり出社制限とかがありましたから、少ないですよね。そのレアイベントを誘発したら、どうなるかと。
そしたら、意外なキャラクターを知ることが、それこそオンラインでなんかよく分かんないけどコミュニケーションが途絶えているから、あんまり互いの理解が進まないよね。じゃあ直接会ったほうがいいよねって言うんだけど、直接会える環境、つまり出社してみたものの、べつに会いませんよねっていう状況に気付いちゃったら、どうしようって次、なるはずなんですよ。
○観山:うん。
○大関:だったら、積極的に会いに行けよって言われたら一番つらくていや。だって、どうやって会えばいいのよ、社長さんにとか。だけど、会社にはいるはず。会社にいらっしゃる時に、負担のない範囲で呼びつけるとか。わざわざ会議を開くのではなくて、会うことってできないのかなって思ったんですよ。
社長が来るまであと2分とか言われたら、怖いけどね。意図された偶然を演出するとか、ゲームってそうじゃないですか。
○観山:あえては嫌だよね。
○大関:うん。
○観山:わざわざ、あえては嫌なんだけど、たまたまついでにだったらいいだろうし、それを、行く側としては、実はあえてなんだけど、エンカウントされる側としては、たまたま。これ、何か、ストーカーに使われそうだな。
○大関:出会い系等々、そういう系に使うのは、別のロジックというか、別の考え方でやってほしいんだけど、会社の中とか組織の中でブレークスルーをするため、組織間の壁をぶち破るためっていうのは、これはべつにコロナ以前から必要だったはずで。
なぜ僕がこんな話をしているのかって言うと、コロナ、ビフォーアフターだろうが、ウィズだろうが、結局人と会える時でも会いますか、あんた、という話なんですよ。会わないんですよ、やっぱり、何かがないと。一番良くないのって、企画書とか、何かしら自分のアイデアできたものがあって、完成をしてから行きますって言って、行かないんですよ、人間って、やっぱりおっかなびっくりなので。
それを、たぶん、今までは上司の後押しとか、お膳立てがあってやっていたわけじゃないですか。それをもっと活性化させるっていうのは、ありかなとか思ったりね。
くまぱんださん、ありがとうございます。古くは目安箱の現在版。目安箱、こんなことを
要望としてあるんですけどってね、それも結局、昔ほど通信伝達手段がなかったから、紙って言うべきかなんて言うべきなんですけれども、伝達をするために用意したわけですよね。それで、お殿様なり、役人の方に届いて、こういう施策をしてみようかってなったはずですからね。今その目安箱をやったところで、メールでやったり、掲示板でやったりして、結局いっぱいデータは集まるけれども、どれから入ろうかってなかなか。逆に多すぎてできないですよね。
会社がダンジョンになれば、楽しくないですか
○大関:だってさ、Zoomで会議したって何も決まらなくない? そして、何つうか、その人の話したいことの本質って、何かやっぱり聞き取りにくくない? いや、発表はしているんだよ。発表は同じなんだよ。なのに、聞く集中度合いとかが、ツールのせいなのか、形式のせいなのか、分かんないんだけど、何か薄れちゃっているよねと思って。やっぱり対面なのかなっていうのは、逆張りで言っているんですよ。
○観山:人の目の強さっていうのは結構あるかもしれない。
○大関:うんうん。
○観山:それ以外は、本当は一緒だと思うんだけどね。本当は一緒だと思うんだけど、見られているのに見られていないって思っちゃう。
○大関:だから、Zoomの画面を。
○観山:切っちゃえばいい。
○大関:切るとか、写すとか。
○観山:キュッキュッとしたらいいので。
○大関:社長の画面を今、消したわけね。
○観山:そうそう、そうそう。
○大関:社長の眼力とか感じて、あ、やっぱりこの人すごいなって思ったり、そういうのも。
○観山:そうそう、そうそう。それはすごいあると思う。
○大関:情報とはまた違う質の感じ取り方でありますよね。作れないかな。エレベーターピッチばっかり。会社がドラゴンクエストになるとか言ったら、楽しくないですか。いや、ドラゴンクエストウオークって、散歩がドラゴンクエストになって、すごい楽しくて、回るようになったじゃないですか。ダンジョン感が出ると思うんですよね。会社をドラゴンクエスト化したら。
嫌だなあ、上司に会うのかって、引き返しながら、かわしながら行く人もいれば、逆に攻めていく人もいるんだろうなみたいなね、そんな感じのことを突然思ったりしたんですけど、それだったら実装できるのかなとか思ってね。
○観山:うん。そうだね。少なくともiPhoneを持っていたらできそうですよね。
○大関:そうそう。せっかくトレーサビリティ。センシングができる、ログが取れるのに、お仕事の進捗状況を。
お仕事の進捗状況を、何ですか、ほかのスケジュールツールとかで監視するじゃないけど、一応インプットできるじゃないですか。そうすると、仕事の進捗状況の高まりとともに、今のタイミングで会うべき人とか、会ったらいいよ、この人、みたいなのが提案される。もしくは、ある意味このボスを倒せと。このボスを倒せば、おまえさんのプロジェクトは、例えば前に進むよとか、あなたのレベルが上がりますよという提案付き。
○観山:なるほど。
○大関:そう考えているんですよ。そんなのどうかなと思って。そしたら、いきなり、あんまり目立たなかった何々君が突然すごいポイントゲッターになるかもしれないよ。
こういうルールなんだ、こういうゲームなんだっていうふうに理解をすると。お仕事の仕方って分からないじゃないですか、はっきり言うと。だけど、それのゲーム性によって、動かされて、突然、仕事のやり方がある意味分かる。ゲーム性との連動ですよね。仕事の仕方をトレーニングするためのゲーム性の導入になるんだけど。
やっぱり仕事っていうのは、いろいろな人と関わって、プロジェクトをまとめていってっていうのが重要なわけじゃないですか。役職のおかげで、スキルセットのおかげで、実は会社ってリアルゲームステータスができていると思うんですよ。そうすると、この人とこの人とこの人と会うとプロジェクトが成立しやすいっていうのとか、何となく分かるはずなんですよね。
そしたら、そういうルールの下、ゲームを作れる気がして。そしたら、新入社員の人が今、コロナの状況で、会社の中で物の作り方とかは分かる研修動画はあるんだけど、いざ、人として、人と人が関わり合う仕事をしましょうって言われた時に、誰がキーキャラですかっていう、聴取から入らなきゃいけないじゃないですか。
でも、出社制限されているせいで、あの人とあの人に聞けば一発なんだだけどね、いねえや、今っていうのが続いちゃって、1カ月、2カ月過ぎちゃって、仕事としてうまく回らないというか、始まらないっていう状況ができちゃったりするんじゃねえのかなと思ったりするんですけどね。
○観山:意外と、キーマンは役職とはちょっとずれているかもしれないね。
○大関:裏にいるおじいさんとか、謎の老人が。
○観山:分かりました。あまり言うと角が立つかもしれないけれど、自分はバラモスだと思っていたらスライムでした、みたいな。
○大関:そっちですか。ああ、ある話ですね。
○観山:あるんだろうなって思って。
○大関:はぐれメタルな人もいるかもしれないしね。
○観山:そうそう、そう。
○大関:いつも逃げるなと。
社員とエンカウントしたら、Zoomを起動できる仕様はどうか
○観山:でも、人間はゲームじゃないからな。コミュニケーションって難しいな。そういう意味では。
○大関:あかんですか。
○観山:誰から見てもそうっていうのがさ、一つのことだと思えるかってことなんです。人は人によって見方がどんどん変わっていくじゃない? だからさ、そんなに分かりやすい視点でぱっと分かるかなっていうところが、ちょっと分からなくなっちゃったんだよね。
○大関:普遍って。
○観山:人ってカラフルじゃん。人ってすごいカラフルじゃん。
○大関:そんな一律でできるもんでもないでしょうっていう話ね。
○観山:じゃないよねという。ただ、言っていることは分かって、まずポイントとしては、会えるかもしれないっていうことに対する。あ、ごめんなさい。
何か人と関わって新しい、前に進めるっていうことに対して、hesitateするとか、恐れを持つとか、そういうことをゲーミフィケーションで変えましょうっていうアイデア。根本のアイデアが一つ。
もう一つは、そういうふうに、例えばキャラクターナイズすると、とっつきやすくなるとか、あるいは、その前提として、この人とこの人を知ると前に進むよみたいな、先輩からのノウハウ継承みたいなものが、あくまでゲームの中でできるみたいな、というのは面白い発想だなと思っていて。
ゲームって言っちゃうと、どうしても、あいつがバラモスで、あいつがスライムでと考えちゃうから、ちょっとごめん、抵抗感を持っちゃうのかもしれないんだけど、でも、要はそういうことだよねっていう。
○大関:だから、もしかしたら、そういうことかもしれないな。Zoomが何で、いいようでちょっともどかしいかって言うと、何かを会議しないと、ミーティングをセッティングしないじゃないですか。それは、頑張れば何だってできるんだけど、でも、今だよっていうものがあった時に、じゃあZoomやりますかって、なかなかしないですよね。
今のゲーミフィケーション、誰かと誰かが近づいてきて、あ、会いたいと。立ち話でもみたいな感じで会いたいと。シグナルが飛ぶなり、スマートフォンのマップ上で見えたとしますよね。会いに行きますよね。そしたら、誰かしゃべっている時に、キーマンだったりが、この話さ、あいつとこんなことを言ったんだけどさって言った時に、ぽちっと押したらZoomミーティングになるとか。
オンラインで、今日はリモートワークしている人がいて、普通にオフラインで、ドラクエのごとく歩いていて、何々さんと会っちゃいましたで終わっちゃいましたっていうのはあれだけど、要するに、電話するってことと同じなんだけど、でも、空間を共有した仲間じゃないと、話をともにした体験が必要で、その意味で映像があって、同じ目線でしゃべって、みたいなものが欲しいじゃないですか。
その時に、ワンタッチするわけ。ワンタッチして、誰々さんって言って、一緒にその3人で会話ができるとか、その場に混ざれるようなオンラインの通話ツールってあったら、どう変わるか。技術としてできるのは間違いないんだけど、今までのオンラインの対話ツールとどう違うのかっていう実験がしたいなって。するのかな。面倒くさくてしないかもしれないね。
地図じゃない色々な空間が存在していて、エンカウントする
○観山:受け手が常にレディじゃないといけないという難しさがあるね。
○大関:そうだね。何なんだろうね。これなんだよね。確かにそうなんだ。電話も、うぜえなって今だったら思うじゃないですか。
○観山:思う思う、思う思う。
○大関:受け手がレディじゃないからね。
○観山:メールが人類にもたらしたのは、同時性の排除じゃないですか
○大関:はいはい。
○観山:テキスティング、テキストチャットっていうのは。
○大関:この前の初回も、そういう話だったよね。
○観山:そうそう、そうそう。あれは、もうすごいことだと思っていて、そこに回帰するんだとしたら、その前提となる必然性が欲しいよね。
○大関:そうだね。
○観山:だから、ほら、それこそ、家にいようが何だろうが、バーチャル空間でエンカウントが、どっちも分かる。これは会わないといけないよねっていうのがお互いに分かった時に来るんだったら分かるけど、仕事をしていて、例えばチャットやって、Slackを使っていたり、何かの仕事を操作しているってやつが、何かの意味で近くなった時に、同期した時に、パンと通信が始まるとか、それはちょっと面白いかもしれないなと思って、似たような話では。
○大関:オンラインでワーク、リモートワークをしている人も、オフラインでいる人も、同じマップ上で動いているっていう。
○観山:そうそう。
○大関:そんな感じですよね。
○観山:そう。それは、地図じゃなくていいような気がするんだよ。文脈とか、今、営業を回っていますとか、すごい作業を頑張っているとか、企画、締め切りに追われている空間。いろいろな空間があるわけ。その中でのステータスの近さみたいなやつがあって、たぶん、誰かの助けが欲しいモードの時と、そうじゃない暇な時とかっていうのがあって、そうすると、二人が近くなるわけよ。何か手伝いましょうか?みたいな感じで。そういう意味のエンカウントだったらすごい面白いなと思う。
組織のヒエラルキーは、情報のフィルタリング機能と増幅機能を果たしている
○大関:確かに、実際に作ってみたじゃないですか、バーチャルオフィス。
○観山:はいはい、はいはい。
○大関:あれは、だけど、面倒くさいんだよね。
○観山:あれ、使ったことは、皆さんありますか。Gatherオンラインみたいなやつがあって。Gather.Townか。というのがあって、動かしたら会えるんだけど、それはまず最初、2、3日はすごい楽しいんですけど、動かすのが、まずかったるくなってきて、べつにSlackのnハドルでいいじゃんっていう。
お、くまぱんださんから、コメントくれましたね。
○大関:プレゼンされる側の視点も重要ですね。サシで一般社員のプレゼンに答えられるのかどうか。取り巻きの部会や同等の経営層からの方向だけを受けているトップにとっては、オンラインでのサシの対応は苦手かもしれない。一般社員からのアプローチに快く対応する人と、できない人に分かれそう。
いや、そうなんだよね。そうなんだっていうのと、それも持っていてほしいって思ったりもするんですよ。どっちがいいんだろうね。
○観山:でもね、だからさ、これって結局、最近の僕らのDXに対するイメージっていうのと一緒だと思うんだけど、それぞれの立場とか人によって、必要とすべき情報の種類と量って違うよねって話があって、なんであのヒエラルキー構造の情報伝達スケルトンにしているかというと、厳選されて社長っていうのは社長のレイヤーでものを考えるべきだっていうのがあってさ、経営層の課題。個別具体というのは、お客さんの対応とかはべつに知らんでもいいやみたいな。
だから、そのレイヤーの言葉、提言だったら受け取ってもらえるなって思うけど、上司が嫌なんですみたいなやつを、目安箱的に直訴したところで、は?ってなる。そこらへんのギャップを越えられるんだったら、何かいいよね。直訴するにしても。
あるいは、レイヤーを飛び越える時に、そのレイヤー、そのレイヤーの論点に要約できるとか、集約できるみたいなことがあったらいいよね。
○大関:うんうん、うんうん。
○観山:全部伝わる必要ないじゃん。細かいやつは。もしかしたら、それを伝えることによって、あえて物事を進めるっていうことがあるかもしれないけど、それが常態化すると会社は成り立たなくなっちゃうっていうところもある。
○大関:うまく行き来ができないと、いわゆる現場の声が届かないみたいな。
○観山:そうそう、そうそう。それもあるけど、それって結局、それぞれのレイヤーで刺さるメッセージっていうのが、やっぱり分からんよねっていうところとかが問題なのかなと思って。
○大関:そっかそっか、そっか。
○観山:これは縦でもそうだし、横でもそうだよねっていう。
○大関:発表していても、どんな聴衆に向けて語るかって、選びますもんね。
○観山:そう。当たり前じゃん。当たり前に品質を変えますよね。
○大関:なるほど。そっか。その壁というのが。
○観山:同じことを言っても、たぶん駄目なんですけど。
○大関:そうか。その翻訳・伝達の方法っていうのも必要か。いきなりバラモス、ゾーマに会ってはやばいですか。
○観山:そうそう、そうそう。だから、普段それをやっているのは誰かというと、マネジメントをしている人っていうことになっているよね。その変換エンジンの強さによって、物事が進んだり、進まなかったりするわけだね。
○大関:くそう、ここに部長がいれば、とか、課長がいれば、みたいな話になるわけだよね。
○観山:そう。しかも、課長、うまく説明してくれよみたいな、何ていうかあるわけですよ。課長からするとさ、おまえらさ、頼むわ、全然伝わらんわ、みたいなやつとかもあるわけじゃん。お互いさまだよね。それは、極めて属人的なんだけれど、それぞれの人にとって必要な情報っていうかたちにまず落とし込まないと、ものは伝わらん。DXっていうのはそういうことだよねっていう気がしています。
○大関:その翻訳ツールを作ってでも、一般社員が社長に届けるべきかっていうのもあるんだよね。どうしたものか。それで、階層構造を崩すことがいいことなのかっていうのも、よく分かんないですよね。
○観山:いや、やっぱり、これは人類ずっと試してきたことですからね、ヒエラルキーしっかりして、上意下達だけで、そういうふうにしておいたほうがいいこともあるし。
○大関:ある種のフィルタリング機能と増幅機能が、それぞれのレイヤーであるからっていうことだもんね。
○観山:あるから。そうそう。これは組織論でずっとやられてたことと思いますけど。
○大関:なるほど。
PCのカメラとキータッチのセンサーで、忙しさや緊張度を測る
○観山:でも、テクノロジーが今あるからねっていう話。何か違うことができてもおかしくないじゃない?っていうのが、2020年代に何かできませんかっていうことだと思うし。
○大関:そうだね。じゃあ、あれかい。逆に、上司部下がはっきりしているっちゅうか、レイヤーが分かれていった組織は、Slackとかは、どうやって使っているんだろうね。
○観山:Slackは。
○大関:使わないのかな。
○観山:やっぱり、上下しかやらないんじゃないですか。1個ぐらいしかやらないんじゃない?
○大関:お、チャットに来ましたけれども、プライベートで誰かと雑談したいけど、無理に誘うほどでもない時に、友達の状態が分かるステータス表示が欲しいことはあります。スケジュールを共有することではない。それはそうだな。LINEなどにラフなステータス表示が欲しい。TeamsやSlackには、連絡可能なステータスはあるけれども、もう少しカスタマイズ性のある、つぶやき性のあるものがあるといいとか。
うん。そんなあなたに「New Normal Scheduler」って。いや、まさに気になったんですよ。どんな今、状況にあるかっていうのは、伝えたほうがいいよねっていうのはおっしゃるようにあって、でも、難しいんだよね。それがさ、わざわざ書くこと?って、今度はなるんですよね。アクティブかノンアクティブかぐらいだったら、テキストの量だとか何だとかで自動検知できていて、もう少しだけ粒度を細かくセンシングして、この人、今、リラックスモードですよとか、企画を考えていますよ、研究していますよとか、ある意味、そのそうなのよ。加速度センサで、iPhoneとかって、運転中かとか、歩いてるかとか分かるわけじゃないですか。
○観山:あ、うんうん。
○大関:それと同じように、テキストの量だとか、会議の、Zoomの後ですよとか、前ですよとかで、今は突発的に声を掛けても大丈夫ですよ、駄目ですよっていうことぐらいは、自動で出してもいいとは思いますね。
Slackはチャンネルを分けて使っています。対全員ではない。
やっぱり、そういう意味での階層化が進んでいるんですね。まあそうだわな。そうだよな。それは、組織論としてしようがないよね。組織として、それは健全な形を維持するっていう意味では、そうだね。なるほど、なるほど。
○観山:今、言っていたセンシングのやつって、目線取ってとか、キーのタッチのやつからって、いろいろな企業さんが今、センシングの、働く上でのメンタルヘルスとか、そういうのを補足するっていうのがあったりするじゃないですか、サービス利用し始めましたとか、そういう動きがいっぱいあるんだけどさ。
確かに、シチュエーションにひもづけてやるっていうのは、どのぐらいやられているんだろうね。ばたばたしている時とか、スケジュールとひもづけて、今どうなのと。本当のところ余裕がないのか、あるのかとかさ。
○大関:少なくとも、人間って緊張するしないとかって、同じはずなんですよ。慣れていようが。俺でさえ、俺でさえっていうのもあれですけど、毎週生配信をしようが、やっぱり会議の前とか、配信の前とか、事業の前とかは緊張してるわけですよ。だからほかの情報を入れたくないっていうのは、ある意味人類に決まっていることじゃないですか。そういうのは、人間のストレス耐性とか、多少の大小はあれども、あるかないかで言ったら、もうきっとあるんですよ、ないですよっていうのは明確なはずなんですよね。
それは、みんな結構アグリーできる共通の認識だと思うんですよ。だから、ステータス、状況に応じて、会議入れても大丈夫、会っても大丈夫っていうのは、自動的に表示することは可能だと思うんですよ。
話し掛け方やタイミングも提案してくれるアプリ
○大関:ほかにも、会議の日程とかを自動的に、空白のこれとこれとこれが候補になりますよと提案するアプリも出てきたりしているけど、そこまで踏み込んでやらないと、勝手に、ここに会議入れるんじゃねえよって思うじゃないですか。僕は、この時間、実はたまたま6時間連続で空いているからコーディングしたいとか、僕らの場合は研究したいとかあるじゃないですか。そういう時間は維持しといてよねっていう暗黙の何かあるじゃない?
予定調整が何とかツールでできるから、やればいいじゃないですかとか言われるんだけど、いや違うねんと。こういう予定の入れ方は、僕はしたくないねんっていうのはあるじゃないですか。そこまで踏み込んで、今の活動状況と、人に会うため、新しいアイデアができた時に見せて議論するため、どんなタイミングで話しかけたらいいですか、会議をしたらいいですかっていうのは、提案なり自動で作られるっていうのは、できそうですね。
それは、あくまでIF文ですからね。
○観山:それはね、それはね。
○大関:そのIF文濃淡が付けられた予定のフィールドに対して、どこに会議をしますか、どこでミートしますか、会いますかとか、それは、それこそグーグルカレンダーは最近やっているけど、出社しますか、出社しないで在宅ですかっていうのもあるわけだから、出社、出社、重なっています。濃淡的にここは会議をしても怒られないねって、この人にとって、この人からはと。そういう提案をするっていうところまで踏み込んで、最適化した提案ツールは作れそうですね。
○観山:うん。
○大関:そんなもんですかね。そんな感じかね。それでコミュニケーションしてよと。
○観山:じゃ、二人でやっているんですよ。普段からさ、今、忙しい?とか。
○大関:何に気を使って予定を決めてやっているかとかね。
○観山:そういうアイコンとかを、何か付けておくわけよ。
○大関:そうそう。
○観山:で、暇を作りたいなみたいなというとか、そういうのをメッセージとして入れとくわけ。蓄積していって、お互いがうまくいってないと思ったら、プロジェクトが進み悪いなと思ったら、じゃ、そこで意識合わせをするために提案をしてくれるんだけど、空き時間はとみると、今までの傾向から、この時間帯はいいとか、悪いとかっていうのを把握した上で、ちょうどいいところの共通項を取って、ここで話しておいたほうがいいんじゃないの?みたいなっていうのとか。
○大関:カレンダーデータだって、それこそあるわけだから、何時から何時の間がワーキングタイムなんだねっていうのも、学習できちゃうわけですよね。そう考えると、できますよね。ハッスルモードの時は、何時まで頑張るとか。ありだな。
PCに付けたカメラから、画像解析で心拍数を計測して、多忙度を表示する。スマートウオッチを会社が支給する。スマートウオッチは、会社が支給してメリットがあるんだったらするっていうのは、選択肢になりますよね
○観山:最近、アプローチが本当にすごいもんね。
○大関:観山さん、付けて、それの恩恵を預かっていますけれども、心拍数計測してみて、どうです? 認識して変わるというか、認識して良いこととか、発見ってあります?
○観山:あのね、アイドルとおしゃべりをしている時に、すっごい心拍数が上がっている時があって、まだまだ若いなって思いました。
○大関:超分かりやすいね。
○観山:感情を読まれとるぞ、こいつって思う時があるよね、たまに。心拍とか、そういうやつで。
○大関:そういった研究も含めて、交えていくといいかもしれないですね。
スマホ搭載型で、本人の感情を分析できるセンサーを育てていけないか
○観山:そうそう、しかも、今までのセンシングの技術は、あくまでも、多くの人で検査した時の統計的な結果から得られていることって多いじゃん。でも、自分で自己評価して、教育していったらさ、僕だけのためのセンサというのができるわけだよね。それのほうが、これからは、はやるんじゃないかなと思っているんだけど。
○大関:そうだね。
○観山:たまごっちを育てる感覚で、いろいろ教えてあげるわけよ。そしたら、本当にやばい心拍数の上がり方と、そうじゃない、ちょっとドキドキしているのねみたいなこととか、今日、いいことありましたみたいなこととか、それが分かるっていうのができるかもしれない。
それが、今は一人のための、自分のための自分理解だと思うんだけど、それをさりげなく他人に対して公開すると、あ、ちょっとこいつ、本当にやばそうなんだな、助けようかなとか、こいつ、めっちゃ怒ってるやん、しばらく置いておこうみたいな、とかなら、周りが判断できると、いいかもしれないね。
どこまで出すかっていうのは、いろいろあるけど。
○大関:これはいい感じで量子アニーリングしつつ、データを取得するセンシングありつつ、人々のカスタマイズで学習させる要素がありつつで、いいバランスの新しいものができそうですね。
○観山:そうだね。ただ、アプローチはスマホ、iPhoneですか。
○大関:うん。
○観山:そうか。だから、iPhoneとかスマホベースで何かできるところと、自分の判断みたいなところから、他人に何を開示するかとか、そういうところの話で、ちょっと絞ってみても面白いかもしれないね。
○大関:うんうん、なるほど。今、頭の中にキューブを描きつつ、どんなでデータを使いつつって考え始めましたけど。
○観山:あとはレンジでチンですか。
○大関:そんな感じで、だいたい議論して、本当にいいね、それ欲しいねってなってきたら、だんだん本気で考え始めるっていうのがいつもなんですけれども、そうだよね。いや、結局、そこまで踏み込んでいないんだよね。
さらに踏み込んだ後、悲しいのは、全部のデータで平均的に作られたものなんですよね。さらに僕だけのセンサ、僕だけの習慣とかが自然に学習されるなりしていってほしいよね。
○観山:そうそう、そうそう。
○大関:なるほど、いけそうな気がしてきたよ。そうか。
マイクで拾った声から、「この発言にはトゲがある」と教えてくれる
○観山:しかも、今のテキストコミュニケーションとか、Zoomのコミュニケーションで、非常に問題になるのは、言い方でとげが出てきちゃうとか、そんなに怒っているわけじゃないのに、すんごいショックを受けるとかさ。
○大関:どうしてもね。
○観山:そう。何か機嫌悪いですねって言ってくれたら自制心が働くとかさ、ちょっと言い過ぎじゃない?みたいなさ。
○大関:うんうん、うんうん。
○観山:自分の反応から、何かあったりすると、本当は、もっと人に優しい自分を演出できるんじゃないかっていう気がするんですよ。
○大関:確かに、そうだね。直接お会いするチャンスが減ってしまった状況では、修復することも難しくなったり、1回の言葉でドンガラガッシャンってしちゃうっていう傾向はあったでしょうね。なるほど。いや、演出なんですよね。そりゃそうなんですよ。
○観山:そうそう、演出だから、結局は。
○大関:他人とのね、何にも考えずにそのまま素で言ったら、それは機嫌が悪いのは良くないですしね。なるほどね。ぶっきらぼうになっちゃうしね。
○観山:そう、ぶっきらぼうになる。僕なんか、超分かりやすいから、寝ていないと、はあ? 知らない、みたいな。
○大関:それは気を付けよう。それは気を付けよう。
○観山:それは気を付けるんだけれど、例えば、それにアップルウオッチが教えてくれたらいいなっていうのは、ちょっと思うわけ。
○大関:それは面白いね。
○観山:うん。とかね、拾ったマイクで、発話の仕方がちょっとトゲがあるぞとかっていうのが分かるとかね。
○大関:それぐらいできてほしいよね。
○観山:それぐらいできてほしい。というか、できるって分かっているから、たぶん。
○大関:それはどうなんだろうな。悪い言葉だけじゃないもんね。誇張とか。
○観山:そう。ちょっと考えてみたいのは、そうやってよしよしされたコミュニケーションって、どうなるんだろうねっていう。コンピュータによって、いろいろとサジェストされて成立するコミュニケーションって、生のままの人間同士のコミュニケーションより、いいものか、悪いものかっていうのは、ちょっとまだ疑問符だよっていうのは思いますけどね。
○大関:たぶん、二人は悪いものだと思っていますね。何でかって言ったら、うるせえ、ばかやろうってどうしても言っちゃう人だから。
○観山:言っちゃうと思いますね。
コンピュータで優しい世界をつくる、社会実験
○大関:何でそれはいいんだろうっていうのも、何となくは分かるんだけども、分析的に知りたい部分はありますよね。そうしないと、そういうのをよく出せない人もいるわけだから、実は、ここは怒ったほうがいいんだよっていうのも、逆に技術でカバーするとかね。べつに、怒らない人を怒らせる必要って本当はないとか、えぐるような発言は、できれば本当はしなくてもいいかもしれないしとか、そういうのはありますけど、何となく人間だけのコミュニケーションだったら、たまにズバって言うことって、ありはありな気がするっていうのはありますよね。
それがコンピュータで、生々に生優しくされてくれたら変わるのかな。
○観山:それは見てみたい。だから一回も味わったことがないから。
○大関:そうなんだよ。本当に優しい世界ってやつよね。
○観山:そうそう、優しい世界をコンピュータでやってみました、どうなりますかっていうのは、ちょっと実験として。
○大関:そうだね。壮大な社会実験だね。あのまあ社会学なりコミュニティ論とか、そういうので研究されているところもあったりするかもしれないですからね、調べながら分かることもあるかもしれないですね。
すげえ盛り上がっちゃって、結局、5分前までになっちゃったんですけど。
○観山:そうそう。
○大関:相変わらずコメントをたくさんいただきまして、ありがとうございます。途中では、ゲームでいうパーティーみたいでいいですねって言ってね、どこに誰々さんがいますよって言って、バラモス倒しますよみたいな話のところだったと思うんですけれどもね。
すげえ話が、いろいろと飛んだり跳ねたりしましたけれども、となると次回は、作り始めますよ。
○観山:今日出てきた。
○大関:これかなみ?たいなものが出てきましたね。
○観山:うん。だから、ある種のセンシングと、予定とかって、フィジカルなものとロジカルなもの結び付けて、何かしらの行動変容を促す、サジェストをするっていうところでバリエーションをちょっと作ってみて、少しおもちゃみたいなのができたら、もう少し煮詰めることができるかなっていうところは、いけましたね。
○大関:その煮詰めた先には、観山さんが大好きなコンピュータと人間が融合したね。
○観山:融合して。
○大関:アシステッドどころか。
○観山:そうそう。それを昨日、お風呂に入りながら考えたんですけど、もうシン・人間ってやつじゃないですか。シンて片仮名ね。最近、新しいものを考える時にはシンと付ければいいっていう。シン・エヴァしかり。
○大関:じゃあ、シン・シグマアイでいきますか。
○観山:そう、シン・シグマアイで。
○大関:また来ましたよ。人口が多くて人権はあまり重視しない某国で、膨大なデータから学習したロジックで、空港とかの重要施設で、画像の振る舞い認識で不審者判断やっていますよねと。昔、大関先生が講演していたカンニング発見ロジックと同じでしょうか。あまりうれしくないですが、島単位ぐらいで、社員の顔を写して、表情や振る舞いで、多忙さや、仕事の集中度が今の技術でできそう。
うん、そうだよね。何かしんどそうとかね。何かさ、そうなのよ。しんどそうだなとか、つらそうだなって分かるわりには、分かりそうなわりには、実は、それを対応したソリューションって聞かないんですよね。そんなコンピュータから言われたくないって思っているのかしら。何なんでしょうね。
○観山:でも、顔色悪い人に「顔色悪いね、大丈夫?」って言ってきた? 人生で。
○大関:ああ、俺が?
○観山:うん。
○大関:わりと言うよ、俺。
○観山:そうやって分かりやすい人が言ってたけど。
○大関:それはね、もちろんね、分からない人は分からないっていうのはあるけど。
○観山:そう。そこまで結構、相手のことを見てこられた人生かと言うと、そうでもないので、例えばそういうところとか、本当にいい意味で、コンピュータ、センシングとかを使えたらいいかもね、本当に。
○大関:そう。だから今だと、ディスプレーの使用時間とか、そんな感じでしょう? お仕事し過ぎですねみたいな感じじゃないですか。
○観山:でも、ずっとつけっぱだからな、僕は。
○大関:いや、そうなんですよ。普通の仕事使いのディスプレーとかはつけっぱでね、そのまま仕事を終えちゃうとかもあったりするじゃないですか。この前、先週までやっていた量子コンピューティングEXPOで、久しぶりに使ったディスプレーを、会場に置いて、モニタリング用に使っていたんですよ。
そしたら、お仕事し過ぎじゃないですかって言われて。
○観山:そう。
○大関:展示やっちゅうねん、とか思って。
ユーザーのアクションをセンシングした上で助言ができたら、人とコンピュータの関係性は変わる
○観山:そうそう、そうそう。
○大関:そんなシンプルなものじゃねえんだよって話なんですけど。だから、その意味で、ユーザーがいるのかっていうと、ユーザーがいない状況のセンシングなんですよね。ユーザーが何かしらのアクションをしていることのセンシングをしているから、お仕事し過ぎですねとか、体調どうですかとか、今、例えば会議しても大丈夫ですかって語りかけてくれるようになったら、人とコンピュータの関わり方とか、姿勢が変わるような気がしますよね。
まだ、Windowsの昔のエクセルにあったイルカ君みたいな感じで、取って付けたように出てくるじゃないよってなっちゃうじゃないですか。
○観山:おまえ、どうせ、台本あるやろって感じになるよね。
○大関:そうそう。意外性もそうだし、適切なタイミングなのかとか、その適切っていうのはほかの人の適切と同じようにしていないかとか。俺はこういう時が気分いいんだから邪魔してくれるな、というのはいつかは分かってほしいじゃないですか。
○観山:そうですね。
○大関:それが、少ない数でできることが、人工知能なり機械学習の技術の精度の問題であって、技術としてはできるはずなんだから、ちゃんとそういうのを使いつつ、目的のものを作るべきなのかなと思ったりはしますね。
感情を隠す人は、(大丈夫?って聞いても大丈夫ですって言う人)が心病むので、そういう人を減らしたらいいなと思いますね。本当そうだよね。
○観山:本当そうだよね。だって、本当にやばい人ってさ、やばいって言えない時が多いもんね。
○大関:そう。やばいと言わせない環境が良くないっていう話も、もちろんあるんだけど、でも、やっぱり人は頑張っちゃうので。
○観山:そう。
○大関:それを先にケアできたりとかしないとまずいですよね。それは、技術だけじゃなく、人間だけじゃなく、技術もしかり、一緒に支援できないと、できるはずだからこそね、したいなっていうのは、考えているんですね。
いいですね。なるほど、なるほど。こういうことか。
暇な人を自動で探して、前回ので止まるんじゃない、そこで。暇な人を自動で探して、すみません、時間を延長させていただきます。あ、運営ありがとうございます。
お時間ある方、夕飯とかお風呂がある方は、もちろん適宜解散していただいても全然いいんですけれども、ここであれですよ、気を緩めると、大関真之が配信しているんで危ないと思うんですよね。
なるほどね。暇な人を自動で探して、前回の会議への援護射撃機能を付ける。
○観山:そうそう。
○大関:そういうことですよね。暇な人なり、暇な人っていう表現はあれですけど、少なくとも、対応ができて、会議にプロパーな部署だったり、プロジェクトに関わっている人で、今だったら大丈夫だね、実は何さんが今会議でわたわたしていますとかね。そうしたら中継画面が見られるとかしたら救えますよね。
そうなんだよね。会議の中継って、やってほしいなってすごい思います。中継っていうか、すぐ映す。Zoomでつなげるほどじゃないんですよ。とにかく会議を見るっていう。僕、そういうふうに参加していることが多いからっていうのもあるんですけれどね。
○観山:ある意味、この会っていうのは、一つのそういう意味ではインスタレーションなっていて、僕と大関がしゃべっているんだけど、そこに対して援護射撃をコメントでいただいて、あ、そのネタあるよね、とかっていうのを片方が拾ってぶつける。それで、ちょっとそれ違うんじゃない?みたいなやつだと、また別の人がコメントをくれる。
自然発生的に生まれている援護射撃みたいな感じだと思っていて、これが普通にできたら面白いかもね。
○大関:そうそう、そうそう。
○観山:10人集まる会議で、10人も何らかのかたちで情報とか共有しておかないといけないんだから、あえてしゃべる人を二人にしちゃうとか。ほかの人にはチャットでどっちかの代理戦争にするとかね。そうしたらちょっと面白いかもしれないなっていうのはある。この間の第1回を受けて思ったことなんですけれど。
○大関:第1回も含め第2回もこんな感じで、コメントをたくさんいただいて、かなりいろいろな論点で、いろいろな観点で、こんなの作れるんじゃないか、あんなの作れるんじゃないか、作ってみたいな、作ってほしいなみたいなのがあふれてきたから、一つのものができそうですよ。なるほどなるほど。そうか、作っちゃうか。作っちゃうかというか、OK、ちょっと面白くなってきたぞ。
○観山:そろそろ絞るポイントが分かってきた感じがするね。
○大関:そうそう。そういうことです。にゃるほど。OK、分かりました。
じゃあ、時間も来て、8時になっちゃいましたので、8時2分になっちゃいましたので、そろそろ閉めるわけですけれども、今回も、7時から8時まで、公開ブレストNo.2ということで、11月1日にやりましたけれども、次回が、いつだっけ。12月予定でございまして、PoCの実演と、公開フィードバックって書いてありますね。それで、実際、感触として面白いのかとか、この部分を伸ばしていったらいいんじゃないかっていうのが、次回、議論することができたらいいかなと思います!