What we do
私たちは、どこよりも映像を綺麗に、どこよりもデータサイズを小さくする映像圧縮技術を開発しました。
この独自の圧縮技術が生まれたきっかけは、Free-Dを立ち上げる何年も前まで遡ります。世界初となる360度のVR映像を生配信する仕事があり、とにかく映像データの重さに苦労しました。パソコンで受信してもその映像を動かすことができなかったんです。そこから『映像の画質を落とさずに圧縮できないか』という研究を始めていきました。
現在、通常4K映像を配信するには大容量・高速通信を可能とする回線が必須となります。4K映像を配信する場合に必要なデータ転送量は毎秒12ギガビットが必要とされており、これらを直接通信回線で伝送することは困難であるため、インターネットで映像コンテンツを配信するサービスは、映像を圧縮し毎秒に15〜25メガビットのデータ伝送量で配信しています。
「Free-D」の高解像度映像圧縮技術は、4K映像を3~7メガビット/秒のデータ伝送速度で伝送することができ、画質の劣化をほとんど感じさせないほど進化しております。
この解像度映像圧縮技術は、映像コンテンツの配信やライブ配信だけではなく、スマートシティや遠隔医療など様々な分野での新たなビジネス創出の可能性が広がり、さらには世界の山間部や郊外などの遠隔地での防災・減災支援にもつながる可能性を秘めています。
Why we do
現実世界とデジタル世界を豊かにする
現在の日本社会は、少子高齢化とそれに伴う労働人口の現象、地震や豪雨など自然災害や環境問題など、様々な問題を抱えています。
こうした問題を解決し、人々に今よりも快適で豊かな暮らしをもたらすソリューションとして考えられ、注目されていることが「現実世界」と「デジタル世界」の融合、街のデジタル化「スマートシティ」であり、多くの課題解決に向けた礎となります。このスマートシティを支え、普及させるべく、独自の映像圧縮技術、AI、そしてネットワークを連携させた新しいインターネットともいうべき、インフラを構築することを目指しています。
コロナウィルスの影響で自粛が求められる昨今、リモートワーク、遠隔教育、遠隔医療、リモートコミュニケーション等が必要とされています。わたしたちのインフラネットワークはこうした遠隔作業を手軽に、誰でも快適に活用することができ、働き方や健康、娯楽、安心・安全に必ずや役立つインフラになると確信しております。
私たちは、すべての人が豊かさを享受できるスマートな未来をつくるインフラネットワークを日本から世界に向けて展開していきます。
How we do
世界初! 4K映像を広域系無線通信システムWi-RANで配信成功!!
〜数10kmに渡る4k映像配信を実現する基礎技術を実証〜
株式会社Free-D(東京都渋谷区、代表取締役社長:横内直人、以下「Free-D」)は、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)用データ伝送・制御用広域系無線システムに、独自の高画質映像圧縮技術を用いて4K映像の画質をほぼ劣化させることなく配信する実験に成功いたしました。
◇共同開発の背景
昨今、各種センサー、メーター、モニタに代表される数千のIoTデバイスから創出された情報をビッグデータとして収集、配信、処理をし、価値創造するモノのインターネットIoT(Internet of Things)と呼ばれるシステムに対する研究開発が推進されています。IoTにおいて映像情報、特に4K映像のような高精細動画像が数10km程度の広域に伝送、配信できることにより、スマートシティ、遠隔医療等、様々な分野に新しい事業創造を行うことが可能になります。
◇IoT用広域系無線通信システムWi-RANについて
IoT用広域系無線通信システムは現在LPWA(Low Power Wireless Access)という名称で様々なシステムが商用化されていますが、伝送レートは数10 kbpsと非常に低速で、数kmと伝送エリアは広域であるものの4K映像を伝送することは不可能です。また、動画像を伝送できるシステムとして4G、5Gに代表される携帯電話系システムも商用展開されていますが、利用料金が必要であり、また、広域に伝送できる通信エリアがLPWAと同様に数km程度です。
これらの問題を解決するため、京都大学で開発された広域系無線通信システムがWi-RANです。このWi-RANは、IoT時代のビッグデータ構築の活用を想定して、各種センサー、メーター、モニタ等の数千のデバイスからのデータを収集・制御する次世代無線通信システムです。国際(IEEE)、国内(ARIB)標準化され、VHF帯周波数を用い、最大100 km、毎秒9メガビットのデータ伝送を無線で可能とし、多段中継を利用することで広域通信網を構築します。また設置も大規模な工事など必要なく、電源に無線機をつないでスイッチを入れるだけで、自動的に通信網が繋がっていくため、コストや時間をかけずに広域無線通信網を構築することが可能です。しかし、この毎秒9メガビットのデータ伝送では4K映像の伝送を行うことができず、環境のモニタリング等、社会インフラで用いる場合にはさらなる検討が必要でした。
◇4K映像の配信について
通常4K映像を配信するには大容量・高速通信を可能とする回線が必須となります。4K映像を配信する場合に必要なデータ転送量は毎秒12ギガビットが必要とされており、これらを直接通信回線で伝送することは困難であるため、インターネットで映像コンテンツを配信するサービスは、映像を圧縮し毎秒に15〜25メガビットのデータ伝送量で配信しています。しかし、この伝送速度でも、Wi-RANでの伝送はできません。
Free-Dは4K映像をほぼ画質を劣化させることなく、毎秒3〜5メガビットのデータ転送量で配信する高画質映像圧縮技術(特許出願済)を開発しました。この技術は動画内に存在する複数のオブジェクトそれぞれを動的、静的に分離し、I、P、B のフレームの抽出と生成を独自のロジックと分散処理により実行し、効率的に映像データを処理いたします。その結果として映像の画質にほぼ劣化がなく、且つ既存の圧縮技術より軽量化された圧縮データが生成されます。そして、この技術をWi−RANシステム上で運用させることにより、4K映像配信に成功いたしました。
◇実験成果の今後の展開について
今回の成果により、数10kmの広域エリアにおいても4K映像が伝送できる可能性が実証でき、今後ネットワーク回線がない地域(山奥、郊外等の僻地)への豪雨や台風、地震等の災害時における無線通信網の緊急配備と現地の状況を高画質映像による正確な把握による対応、現時点では高画質で収集、保存ができていない、街中等に設置されたネットワークカメラ映像の高画質化等、防災や減災に役立つことが期待されます。Free-Dと京都大学では、今後共同で屋外伝送実験等を行い、安心・安全に過ごせるスマートシティ実現へ貢献するため、映像圧縮とWi-RANの活用について研究と開発を進めていきます。