物流業界では、人手不足や物流施設の大型化、自動化設備の普及など、大きな変化が進んでいる。その変化の中心にあるのが、物流センターの運営を支えるWMS(Warehouse Management System)だ。
しかし、フレームワークスが見据えているのは、単なるWMSベンダーという立場ではない。
「お客様が本当に困っていることを解決したい。」
その想いから生まれた新たな挑戦とは何か。WMS市場の変化、次世代ソリューションへの取り組み、そしてフレームワークスならではの企業文化について話を聞いた。
拡大するWMS市場。しかしWMSだけでは差別化できない時代へ
―――まず、WMSとはどのようなシステムなのでしょうか。
WMSは物流センターを管理するシステムです。
私たちはよく、「作業者を歩かせない、探させない、考えさせない、書かせないためのシステム」と表現しています。物流現場における無駄な作業を減らし、「作業効率の向上」「コスト削減」「在庫精度の向上」を実現する重要な基盤です。
物流センターは社会インフラの一つです。その安定稼働を支えるITシステムとして、WMSは欠かせない存在になっています。
―――物流業界では投資が活発化していますが、WMS市場も成長しているのでしょうか。
はい。市場全体としては年率5%程度で成長していると言われています。
近年は複数の物流拠点を統合し、大型物流センターへ集約するケースが増えています。大型化によって在庫管理や運営効率は向上しますが、一方でBCPの観点から分散配置を選択する企業もあり、それぞれの戦略に応じた物流ネットワークが構築されています。
ただ共通しているのは、人手不足への対応です。
労働人口の減少を背景に、自動倉庫や搬送設備、ロボットの導入は必須になりつつあります。その結果、従来のシステムでは対応しきれず、新たなWMSへの刷新を検討する企業が増えているのです。
フレームワークスが挑む「難易度の高い物流改革」
―――フレームワークスの強みはどこにありますか。
当社は特定業界に特化するのではなく、業種・業態を問わず大規模物流センター向けの案件を数多く手掛けています。
物流センターが大規模になるほど個別要件が増え、標準パッケージだけでは対応できません。お客様ごとの業務に合わせて設計し、システムとして実現する力が求められます。
つまり私たちは、難易度の高い物流改革プロジェクトに取り組み続けている会社だと言えます。
お客様の課題は、より複雑に、より高度になっている
―――相談される企業の多くは、すでにWMSを導入しているのでしょうか。
そうですね。特に大規模センターでは何らかのWMSが導入されています。ただ、最近は課題の質が変わってきました。
10年前であれば、自動化設備やロボットを導入する企業は業界の先進企業に限られていました。しかし今では、多くの企業が省人化・自動化を検討しています。
その際に難しいのは、「経験したことのない未来」を設計しなければならないことです。
どの工程に設備を導入するべきか。
期待する生産性は得られるのか。
新たなボトルネックは生まれないか。
設備停止時の対応はどうするのか。
こうした問いに答えながら、物流センター全体を設計しなければなりません。
以前は、人が運用でカバーできる余地がありました。しかし自動設備が増えるほど、異常時の影響は大きくなります。
今求められているのは、正常時だけでなく異常時まで見据えた設計力です。WMSだけではなく、設備や運用まで含めた総合的な提案力が重要になっています。
「物流DX」の前に立ちはだかる“データの壁”
―――最先端の物流企業はどのような課題を抱えているのでしょうか。
数年前から、お客様から「答えを導いてくれるシステムが欲しい」という声をいただくようになりました。
現場責任者は日々、さまざまなデータを分析しながら判断を行っています。しかし実際には、WMSだけでなく基幹システムなど複数のデータをExcelやAccessで集約し、手作業で分析しているケースが少なくありません。
「WMSにデータが蓄積されているのだから、もっと活用できないのか」そうした声が出てきたのです。
しかし調べてみると、そもそも分析に必要なデータが十分に残っていないケースが多かった。従来のWMSはデータを更新・上書きしていく設計が一般的で、分析に必要な詳細データが蓄積されていませんでした。
AIの活用が注目されていますが、その前提となるのは質の高いデータです。どれだけ優れた分析システムを導入しても、元になるデータの質が低ければ正しい分析はできません。
私たちはまず、その土台を作る必要があると考えました。
次世代WMSへの挑戦――「PeakPerformPro(以下P3)」
―――その課題を解決するために開発されたのがP3なのですね。
そうです。P3は、WMSが持つ構造化データだけではなく、画像、テキスト、音声などの非構造化データも活用しながら現場の判断を支援する仕組みです。
物流現場のセンター長は、日々の運営の中で数字だけを見ているわけではありません。
過去に起きたトラブル。
特定の商品や顧客特有の傾向。
繁忙期に発生しやすい問題。
そうした経験や知見を総合的に判断しながら意思決定しています。つまり現場では、数値データだけでなく膨大な非構造化データを活用しているのです。
私たちは、その判断をシステムで支援したいと考えています。P3は単独製品ではなく、将来的にはWMSと一体となった次世代ソリューションになると考えています。
自動車が運転支援機能によって進化してきたように、WMSも現場を支援する存在へ進化していく。それが私たちの描く未来です。
未知の領域に挑戦する理由
―――なぜそこまで新しい挑戦を続けるのでしょうか。
理由はシンプルです。お客様が困っているからです。
私たちは長年物流業界に携わり、多くの課題を解決してきました。しかし、まだ解決できていない課題もあります。
新しい技術を活用しながら現場をもっと楽にしたい。
現場で働く人の価値をもっと高めたい。
それが私たちの使命だと思っています。
とある映画のセリフで、「センター長になった一年目はやりがいを感じた、二年目は順調、三年目は眠れなくなった」っていうのがあります。物流センター長は非常に責任の重い仕事です。だからこそ、その負担を少しでも減らしたいのです。
顧客満足こそが、社員にとっての報酬
―――フレームワークスにはどのような企業文化がありますか。
社員と話していると、お客様の課題解決に貢献できることを本当に楽しんでいると感じます。自分が担当した機能改善やプロジェクトについて、皆とても嬉しそうに話します。
実際、お客様から感謝の言葉をいただく機会も多いです。
「フレームワークスさんのおかげでセンターが無事立ち上がった」
「担当者の方に本当に助けられた」
そんな言葉をいただくたびに、私たちの仕事の価値を実感します。
顧客満足こそが社員にとっての真の報酬であり、モチベーションの源泉になっていると思います。
成長したい人に、大きなチャンスがある
―――どのような人に仲間になってほしいですか。
挑戦したい人。
成長したい人。
自ら考え、行動できる人です。
当社は年齢や性別、国籍、学歴に関係なく、実力次第で活躍の場を広げられる会社です。
物流業界は一見すると大きな変化がないように見えます。しかし実際には、自動化やAIなど新しい技術が着実に浸透し続けています。変化が続く業界だからこそ、新しいことに挑戦できる余地がたくさんあります。
大手企業の重要な物流インフラを支え、難易度の高いプロジェクトに挑戦できる。
お客様と共に成長し、社会インフラに貢献したい方には、大きなやりがいを感じられる環境だと思います。
お客様への貢献と社員の幸せを両立する会社へ
―――最後に、会社として大切にしている思いを教えてください。
2026年、私たちは経営理念を刷新しました。そこには二つの柱があります。
一つは、お客様への価値提供です。
「物流という社会インフラを、ITの力で進化させ、現場を止めない安定運用と継続的な改善を通じて、お客様と共に新たな価値を創り続ける。」
もう一つは、社員の幸せです。
「社員一人ひとりの成長と挑戦を支え、働く喜びと豊かさを実感できる企業を目指す。」
お客様への貢献と社員の幸せ。この二つの軸を大切にしながら、これからもより良い会社を目指していきたいと考えています。