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10歳差でも対等に働く ー「フラットな組織」を体現するPlug and Play Kyotoメンバーの二人に話を聞いてみた

Plug and Play Japanのアクセラレータープログラムを運営するProgram Managerと、大手企業のイノベーション支援を担当するPartner Success Manager。

New MaterialsチームのHayata(Program Manager、写真左)とYuta(Partner Sucess Manager、写真右)は、仕事だけでなくプライベートでも仲が良いことで社内では有名です。「どんな人がPlug and Play Japanに合っているか」「どこに働きがいを感じているか」について話を聞きました。


ーーPlug and Play Japanに入った経緯を教えてください。

Yuta:もともと、「新しい事業を創ることに貢献したい」という軸を持って仕事を探していたんです。経歴としては、製造業等を主な担当とするコンサルティングを2社で計7年やっていました。コンサルティングファームで働いていた頃は、リスク管理を中心に担当していたんですが、東日本大震災が起きた直後のタイミングだったこともあり、単に自分達の事業を守るという視点だけではなく、激変する環境の中でいかに会社を存続させるか、という視点が求められてると感じ、退職後、MBAに行きました。MBAでは、リスクを取り起業を目指している友人などにも出会い、そういう人たちをサポートしたい、という気持ちが強くなりました。そういった経緯もあり、Plug and Play Japanに入社しました。

Hayata:学生時代はシード期のスタートアップで営業や海外事業開発のインターンをしていて、新卒で入った会社は日本に進出したい海外のサイバーセキュリティー企業の代理店や市場展開支援をやっていました。ただ大手企業でよくあるパターンなのかもしれませんが、希望する配属先ではなかったんです。それでも1年間はいろいろ勉強しようという思いで法人営業などを頑張りました。しかし、人々をサイバー攻撃から守るという意味で社会的な意義は感じていたものの、リスクを取って事業を作る環境が自分の価値観に合致していると感じていました。一日の中で大半の時間を使う仕事において、自分の価値観に合わないことを我慢して続けることは、自分のためにも会社のためにもならないと思い、環境を変える決意をしました。学生時代に自分でも起業していて、作ったプロダクトが世に出ていくのを経験したこともあり、0から1をつくるワクワク感が忘れられず、世の中を良くするためにリスクを取って事業を作っている人々と働きたいと思っていました。そこで新しいものをどんどん生み出しているスタートアップを支援しているPlug and Play JapanをWantedlyで見つけました。日本だけでなく海外のさまざなスタートアップを支援できるところが魅力的だなと感じ、入社しました。


ーーPlug and Play Japanの入社する決め手となった理由はどういった点でしたか。

Yuta:実は同業他社からも内定をもらっていてすごく悩んでいました。最終的に選んだ理由は仕事をしていて楽しそうだなっていう雰囲気が伝わってきたからです。具体的にいうと、グローバルの繋がりがあること、組織がフラットで若いこと。僕は30代後半ですがおそらくこの会社では年長の方で、Hayataさんとも10歳離れていますが、すごく刺激を受けて勉強にもなっています。新しいことをやるのに、こういう組織っていいなって感じました。写真とか見てるといわゆる”パーティーピーポー”なのかなと感じていましたが(笑)、面接を受けていろんな人と話すうちに”work hard, play hard”のカルチャーだなと思いました。「今が楽しければいいよね」っていう人たちに見えそうですが、実はみんなそれぞれすごく真面目に思いやビジョンを持っていて、「何のためにこの会社で働いてるのか」を考えている。”自分”を持っている人が多いなと思ってこの会社が好きになりました。

Hayata:Plug and Play Japanに入った一番の理由は個性をちゃんとポジティブな方向に持っていく雰囲気があったことですね。日本企業は個性を潰して丸くして型に納める傾向があると思っています。自分自身も含めてPlug and Play Japanは多様な個性が飛びかっている、けれど同じ方向を向いているのがいいと感じています。個性を削らないでうまく同じ方向を向かせている要因は、経営陣の人柄やそういった人材を厳選して採用しているなど色々あると思いますが、70人規模でもそういったカルチャーがあることはすごく面白いと感じています。


ーー入社後に驚いたことはありますか?

Hayata:体制が意外に整っていないことですね…(笑)。最近やっと整い始めましたが、私が入社したばかりの頃は企業規模の割にオンボーディングも何もなく、びっくりしました。ポジティブなところでいうと経営者との距離が思った以上に近かったことですね。大手企業はもちろんですが、同規模のスタートアップと比較しても近いと感じてます。CEOのPhilipはYutaさんの家に気軽に遊びに来たり、一緒にカラオケに行ったりと距離が近く、良いギャップですね。

Yuta:パートナーサクセス的な立場で言うと、企業パートナーとの距離も近いと思います。いままで働いていた会社だと「お客様」や「クライアント」といった呼び方だったこともあり、雑談をしたりプライベートまで仲良くなったりといったことは多くありませんでした。今だとパートナーをはじめ、関わっている人たちとも仲良くなれるのはいい驚きでした。

Hayata:自分はPlug and Play Japanのメンバーの中でも若い方なのですが、年齢に関係なくフラットな立場で仕事をやらせてもらっていることはすごくありがたいです。大手企業であれば、年功序列によるルールや不文律がありますが、Plug and Play JapanではタクシーでPhilipを真ん中に座らせちゃうみたいな雰囲気がいいなと思います。また、オフサイトミーティング*の多さとそこで生まれた施策の実行力もPlug and Play Japanらしさがあっていいなと感じてます。ディスカッションはするけどアクションに移らないということは結構多いと思うのですが、Plug and Play Japanでは自主性の中で必ず誰かがアクションにまで落とし込んでいる点がいいところだと思います。

*オフサイトミーティング:四半期に一度、オフィス以外の場所で行うロングミーティング。ふだん話せないような「長期的視点の課題洗い出し」や「お互いを深く知るチームボンディングアクティビティ」が主な目的。


ーーやりがいを感じるのはどういった時でしょうか?

Yuta:スタートアップとパートナーのディスカッションがめちゃくちゃ盛り上がり、その後実証実験等に進むきっかけとなるミーティングをセットできた時は、この会社で働いていて良かったなと思います。Plug and Play Japanは単なる「仲介役」みたいに思われがちですが、紹介に至るまでパートナーのこともスタートアップのことも理解しないといけないし、単に適当に調べて繋いでいる訳ではありません。事前のリサーチや準備が結果につながった時は嬉しいですね。

Hayata:スタートアップは一般企業に比べると、リスクの度合いが全然違います。それこそ子どもが2人いて大手企業をやめて起業した人とか、研究者や教授職を離れてスタートアップを始めた人など、自分の人生にリスクを負ってでも社会をよくしたいと思っている人たちがいます。その人たちの夢を叶える過程に伴走できる、そして感謝されることはやはりやりがいを感じます。最終的には、支援したスタートアップの技術や製品が世の中に出ていくのを目撃できたらすごく嬉しいなと思います。


ーーどういう時にチャレンジングだと感じますか。

Hayata:スタートアップ支援において私たちはあくまでも第三者であり、実行するのはスタートアップと大手企業のため、どんなに私たちが頑張っても結果が出ないこともありますし、コントロールできる部分には限りがあります。そういった不確実性の中で、継続的に良い結果を生み出す要素が何かを過去事例や現場の声から分析して取り入れたり、インプットとして提供することはチャレンジングな部分でもあり、この仕事の面白い部分でもあると思います。

Yuta:大手企業という組織だと、僕と担当者の間ですごく盛り上がったとしても、事業部の人に協力いただけるかは別の話なので、パートナーの組織をどう巻き込んでいくかは難しいと感じています。これは永遠の課題ですね。また今までの会社では、チームを組んでクライアントを担当していましたが、Plug and Play Japanでは僕が1人でNew Materialsの全パートナーの窓口を担当しているので、何かあれば必ず僕に相談に来てもらえるのは嬉しい反面、僕の責任も非常に重いと感じます。そして超絶マルチタスクです(笑)。イベントやるわ、DealFlow*やるわ、通訳もやればウェビナーも開催する何でも屋さんです。もちろん単純作業もそれなりにあるので、エクセルやプレゼン資料作成などもこなしつつ、企画もしないといけないのは苦労します。

*DealFlow: Plug and Play Japanが提供する大手企業向けのイノベーション支援として、企業パートナーの探索ニーズに合致する複数社のスタートアップを紹介し、1on1のミーティングを実施する仕組み。


Hayata:プログラムマネジャーもスタートアップのために資料を作成したり、ミーティングのリマインダーを送ったりという細かい業務もありますが、それらの全部がスタートアップのためになっていると思えば頑張れますね。ただYutaさんの言っている通り業務範囲の自由度が高いので「こうなりたい、こうありたい、こういうことしたい」っていうのをしっかり持っていないと苦労するかもしれないです。言われたことだけを受け身でやるわけではなく、なりたい自分ややりたいことを見つけて、それに繋がる仕事を自分で作ることが重要になると思います。


ーー京都チームの雰囲気を教えてください。

Hayata:体育会系ですね(笑)Yutaさんと勝手に自転車部を設立して、毎週火曜日には5時半に起きて、朝6時からサイクリングしてから仕事に行っています。いつかは京都〜東京間を自転車で移動したいです。小規模なチームなので集まった時はみんなと話せますし、昆虫採集が好きな方や唎酒師の資格保有者などプライベートでも面白いメンバーが多いです。

Yuta:今日も一緒に嵐山あたりを走ってきました。平日の仕事前に京都の歴史と自然を味わえるのは、京都に来て本当に良かったと思います。また、しまなみ街道、琵琶湖、淡路島など、西日本の有名なサイクリングスポットにも近く、自転車好きにもオススメです、部員増えないけど(笑)京都オフィスは人数規模も10人くらいのため、風通しがいいです。「隣がこうやっているから私もこうしなきゃ」というのは全くなくて、必要だと思うことをやれるかなっていう気がします。


ーー将来のビジョンや実現したいことはありますか?

Yuta:少なくともこれまでの日本だと出る杭を打つ傾向があったと思うのですが、新しい日本としてそれを変えていきたいと思いますし、そういうことをちゃんとバックアップできる社会を作っていきたいと考えています。ただ、かっちりしたキャリアプランっていうのは、僕は持ってないです。3年後どうなっているとかあんまり考えたことがなくて、どちらかというと「こっち行ったら楽しそう」とか直感で選んできたタイプですね。

Hayata:私もYutaさんと同じく長期的な明確なキャリアはぶっちゃけないのですが、一番は感覚的に楽しそうだなと思えるか、休日にそのことを考えたいくらい熱中できることかを大事にしています。今までのスタートアップや起業、大手企業で積んできた経験をスティーブ・ジョブズの言葉を借りると”Connecting the dots”していければと思ってます。そういう観点でPlug and Play Japanは多くの”dot”が作れる機会があるので、私くらいの20代半ばの人に取っては、経験豊富なメンバーから学びながら、可能性を広げられる場所ではないかなと思います。


ーーどんな人と一緒に働きたいですか?

Yuta:この会社はこだわりを持っている人が多く、そのこだわりを批判せずみんなそれを応援してくれる環境なので、こだわりを持っている人も大歓迎です。あとHayataさんともこの間話したのですが、この会社ほんとすごいよなって思うのが、サボる人がいないことです。フレキシビリティを担保しつつ、自律性がある人が揃っているのは感動します。

Hayata:70人規模の会社でそれってすごいって思ってます。「これが必要だ」って自分で思って、ちゃんと実行できる人。できない理由を探すのではなくて、できる理由を探せる人。そしてポジティブな発想ができる人がこの会社に合うのかなと思います。あと私個人としては、自分にないものを持っている人と働きたいので、「自分こういうの得意です」って言える個性が強い人がいいなと思っています。


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