代表馬場からメッセージ
当社は「以心伝心のコミュニケーションで世界を進化させる」ことを経営理念として、コミュニケーションを軸にした会社である富士ゼロックス株式会社(現富士フイルムビジネスイノベーション株式会社)より、資本関係のない技術資産譲渡を受け、2020年5月に創業しました。当社のページをご覧いただきありがとうございます。
アラン・ケイの背中を追いかける
私のルーツは古くは1990年代後半に雑誌で出会ったパーソナルコンピュータの父と呼ばれるアラン・ケイ(過去に米ゼロックスパロアルト研究所に所属)の「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ」という言葉に遡ります。スバルでレガシーの開発者をしていた父親の影響で厳しい家庭で育った私は、親の影響もあり技術や研究に携わる仕事を漠然とイメージして学生時代を過ごしていました。一度は博士課程に入り学術研究の道を志しますが、古い習慣を重視する研究環境に閉塞感を感じていました。そんなとき、アラン・ケイの「未来を発明」という力強い言葉に心打たれ、富士ゼロックスへ入社することを決意しました。
未来発明の実践と新たなチャレンジ
富士ゼロックスでは、未来を発明するということに一つずつ取り組み、特許を軸にしたいくつかの重要な技術(IH定着などの省エネ技術など)に携わることができました。複合機という既存のビジネスモデルの中でしたが、自身の技術でひとつの未来を発明できたという実感がありました。そんな中、2015年頃から意識しているのは、「私は何かゼロからイチを生み出してきたか」というところです。いつしか、どうしたらそれができるのか、どうしたら未来を自ら切り拓いていけるのか、模索するようになりました。当時の経営陣のご厚意もあり、新価値を創造する組織を持たせてもらいました。その組織では外部共創という形で共感できる社内外のメンバーと多くのプロジェクトにチャレンジしました。その時のキーワードも、コミュニケーションx 未来 という点ではぶれていませんでした。
技術を社会に届ける旅は始まったばかり
実は、このCyberneXの創業は私にとってゼロからイチを生み出すための活動を継続しているにすぎません。大きい企業はスタートアップ企業と比較して潤沢な研究資金と資源をもっており、技術シーズはたくさん生まれます。一方で単一企業内における事業との親和性で判断されるため、社会的価値のある技術がすばやく社会に実装されることはほとんどありません。Ear Brain Interface(当社独自技術)は私が携わった技術の中でも、特にユニークで可能性を感じるものでした。この技術シーズをより社会に役立てるには、富士ゼロックスという枠を飛び越える必要がありました。この創業と事業拡大の実践こそが、企業からゼロイチを生みだすひとつのモデルになると信じています。まだ旅は始まったばかりです。一緒に取り組んでいただける仲間を募集しています。