ITシステム構築プロジェクトの勘所 | Magazine | FirstDigital
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システム構築を成功させるためには、QCDのコントロールが重要、という話はよく聞かれます。
QCDコントロールとは、
Q=Quality(品質)
C=Cost(費用)
D=Delivery(納期)
の頭文字を取ったもので、すなわちこの3つのバランスを上手く取ることが大事、という教訓です。
しかしながら、ここにも落とし穴が潜んでいます。
そもそも、システム構築プロジェクトにおいて、一定以上に品質を下げる選択肢を取ることは困難です。
コストと納期を重視するから、FizzBuzz問題で言えば“Fizz”の部分は上手く動いていなくても良いや、とはならないでしょう。品質を疎かにすれば情報漏洩など、節約したコストを簡単に上回るほどの負債を生むことは想像に難くなく、またコストと納期には糸目を付けないからとにかく品質を向上させる、という選択ができるプロジェクトもまず存在しないことから、実際には品質は固定とならざるを得ません。
また、コストはどうか?と言えば、こちらも基本的には固定でしょう。当初の想定よりも工数が膨らみそうだから、費用を2倍払ってくださいと言われて素直に払う顧客は存在しませんし、逆に当初想定よりも実装が簡単だったので費用は1/2で良いですよ、と言ってくるベンダーもいないでしょう。もしそのような奇跡的な場面が発生したとしても、顧客から見てもではその分の費用で別のことをやってください、となるのが普通です。
では納期は?といえば、システム構築プロジェクトの特殊性としてご説明したように、そもそも開始時点から無理のあるスケジュールでプロジェクトが走り始めることが通常です。ですので、納期は伸ばすことはできても縮めることはできないものと捉えるのが自然です。
結論として、得られる効果に対してQ×C×Dの掛け算の値が小さくなるほど費用対効果は高くなるわけですが、実際のところは
Q(固定)×C(固定)×D(増えることはあっても減ることはない)
ということになります。そもそもQCDのバランスを取りコントロールする、という発想自体が絵に描いた餅である、というのが現実です。
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