【D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)】とは・・・多様性を認識し、受け入れ、組み入れること。
昨今、よく耳にする【多様性】という言葉。社会では特に【D&I】への関心が深まっているように思えます。
弊社では、より組織を活性化させるための取り組みとして女性社員と男性社員が参加したミーティングを開催し、ダイバーシティー&インクルージョンへの理解浸透と具体的実行策の立案を進めていきます。
今回は4月に実施された第1回【D&I】ミーティングの内容を一部お届けいたします!
主な内容としては以下の項目をご覧ください。
- ∼D&Iとは∼認識合わせ
- なぜ組織に多様性が必要なのか
- 女性の社会進出について
- 他社様のD&Iの取り組み事例
- 株式会社ファーストデジタルが目指すD&I方針と施策
ーなぜ組織に多様性が必要なのか
①多様な人材のアサイン
組織に多様性が必要な理由は、組織の集合知が上がることによるパフォーマンスの向上が、ほぼ確
実に見込めることである。多様性によるパフォーマンス向上はあらゆる実験/テストで科学的に証
明されている。専門家の見解では、組織にとって多様性は必須であり、なければ破滅するとすら
と言われている。
【多様性の分類】
•
人口統計
学的多様性:統計
学的な性質
の違
い(性別
、年齢
、国籍
、人種
、社会的階級
、信仰
など
)•
認知的多様性:ものの見方や
考え方の違
い(無自 覚
のため、他の認知を持つ他者とのコミュ
ニケ
ーションでしか気づくことができない)
組織に多様性を受け入れる目的は組織の集合知を上げることなので、本質的には2点目の認知的多様性が異なる人材を組織に入れ意見を反映していく営みが必要だが、実際は人口統計学的多様性が異なれば認知的多様性が異なることが多いため、組織を考える際には人口統計学的多様性がある人材をアサインしていくこととなる。
注意が必要なのは、人口統計学的多様性があっても(性別や年齢が異なっても)、例えば同じ地域・大学・学部出身であればものの見方や考え方が似通ってくるため、単純に人口統計学多様性がある人材ではなく、可能な限り別のバックグラウンドを持つ人材を意識的にアサインしていく必要がある。
また、組織の各メンバーにあまり知識が無ければ意見を組み合わせても正解にたどり着けないため、賢い個人で多様性のある組織を作ることも重要であり、以下の図3のような、優秀かつ多様な人材で、必要な認知が満たされた状態の組織作りを目指す必要がある。
※引用文献 『多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織』
②多様な意見の受け入れ
D&Iは多様な人材のみでなく多様な意見を受け入れることが重要であり、組織の中でしっかりその意見が反映される土壌づくりを行う必要があるが、メンバーの意見が反映されない課題として、以下のことがよく発生してしまう。
• 無意識のバイアス
アンコシャス・バイアスとも言われるが、無意識のバイアスとは、自分自身は気づいていないものの見方や捉え方のゆがみや偏りのことを指す。例えば、子供のいる女性は仕事を制限したいだろう、新人からは有益な意見が出てこないだろう、といったような偏見を誰しも無意識に持ってしまっている。そういったバイアスによって意見を言っても反映されなかったり、そもそも仕事や立場を制限される可能性があるため、無意識のバイアスがあることを認知した上でメンバーとのコミュニケーションを密にしていく必要がある。
• 心理的安全性が無い
組織に圧倒的なリーダー的存在がいる場合、主張が強い人材がいる場合など、メンバーが自分の意見を発言しづらい局面があっては、多様な人材をアサインしてもその意見が反映されることはない。組織内でお互いの存在・意見を尊重し、相手を受け入れる文化を作っていくことが重要になる。
• 他者の意見に流される
人は他人の意見に同調してしまう傾向にあり、他の人が発言するとその意見が正しいと思い自分の意見があっても言えない、もしくは自分の意見が出てこなくなることがよく起こる。特にそれは自分が尊敬する人や組織のリーダーが発言することに同調しやすくなるため、多様な意見を反映するためには、発言順序を決め下位メンバーから発言しリーダーが最後に発言するようにしたり、チームメンバーでのディスカッションの前に各メンバーで自分の意見をしっかり考える時間を作るなど、多様な意見を引き出す工夫が必要になる。
D&Iを実現するためには、上記のような課題を排除・解決しながら組織作りおよび文化作りを行っていく必要がある。
今回は、組織に多様性というものがどうして必要になってくるのか、に対してのお話をご紹介いたしました。
次回以降もD&I取り組み内容、ミーティングの様子をお届けいたします!