「何のために働くの?」
その問いに、あなたは今、即答できますか?
こんにちは。ダイリー株式会社代表の坂野裕一です。
私たちは今、「保険に、笑顔を」というミッションを掲げ、AIの力で保険業界の働き方をアップデートするスタートアップとして、日々奔走しています。
こうして「起業家」として発信をしていると、昔から志が高い人間だったと思われることが多いです。けれど、実は全くそんなことはありません。
むしろ、誰よりも「安定したレール」の上を歩き、その心地よさに浸っていた人間でした。
今日は、そんな私がなぜ安定を捨て、荒波のスタートアップへ飛び込んだのか。その原点となった、バンコクでの「ある敗北」の話をさせてください。
もし、あなたが今、恵まれた環境にいながらも「このままでいいのか」とモヤモヤを感じているのなら。この話はきっと、あなたのためのものです。
「次は、何がしたいんだ?」
時計の針を少し戻します。
20代後半、私は大手損保会社の駐在員としてタイ・バンコクにいました。
当時の私は、いわゆる「勝ち組」気取りだったかもしれません。入社当時から目標にしていた海外駐在の切符を手に入れ、日本人駐在員は私一人。部下となるタイ人スタッフは約700名。
異国の地で、大きな裁量を持って働く。
履歴書に書けば、誰もが認める華やかなキャリアです。
しかし、私のキャリア観を根底から揺るがす出来事は、日々のランチや移動中の車内という、何気ない日常の中にありました。
相手は現地法人の社長である、50代のタイ人男性。10年以上トップを張り、カリスマ性と人望を兼ね備えた、素晴らしいリーダーです。彼と行動を共にさせていただく中で、いつも決まって投げかけられる問いがありました。
「サカノ、お前は次、何がしたいんだ?」
「会社の中で、どんなポジションに就きたい?」「どんな仕事を成し遂げたい?」
彼は、私のキャリアを親身になって考えてくれていました。
しかし、私はその問いに答えられなかったのです。
「それは、会社が決めることですから」
「辞令が出た部署で頑張るだけです」
最初は、それが日本人の美徳であり、サラリーマンの正解だと思っていました。でも、何度も問われるうちに、社長の目が語っていることに気づいたのです。
「そうじゃない。お前自身の人生の話をしているんだ」と。
恥ずかしながら、私はその時初めて気づきました。
私は「海外駐在」というゴールテープを切った瞬間、思考停止していたのです。
周りのタイ人スタッフたちは違いました。「自分を高く評価してくれる場所はどこか」「自分のスキルをどう活かすか」を常に考え、自律的にキャリアを築いている。
それに引き換え、私はどうだ。
会社の看板を外したとき、私の中には「これをやりたい」という情熱の火種が、何一つなかったのです。
泥臭い自己分析と、見えてきた「点」
「自分は何のために働くのか(WHY)」
答えられない自分が悔しくて、情けなくて。そこから私は、まるで受験生のように自分自身と向き合い始めました。
MBA留学を目指し、エッセイを書く過程で、さらに自分の空っぽさを突きつけられました。
「コンサルになりたいです」と書いては、「それ、本当にお前の言葉か?」とフィードバックをもらい、書き直す日々。
過去を振り返るため、モチベーショングラフも書きました。
そこで見えてきたのは、私が心から熱くなるのは「自分が一番になること」ではないという事実です。
高校時代の部活。決して強くないチームで、仲間と切磋琢磨しながら成長実感を得られたとき。
自分一人の勝利ではなく、「誰か」や「チーム」のために動き、その結果として周囲が笑顔になる瞬間。
それが、私の原動力でした。
そして、もう一つ。
当時、コロナ禍のバンコクで感じていた強烈な課題感がありました。
それは、駐在員やそのご家族の「メンタルヘルス」の問題です。
異国の地での閉塞感。言葉の壁。孤独。
華やかに見える海外生活の裏で、心を病んでしまう人を何人も見てきました。私が中学三年生のときに、大切な人がメンタル不調に陥った原体験も重なりました。
「駐在員向けのマッチングアプリを作りたい」
ふと、そんな突飛なアイデアを口にしたことがありました。周囲には笑われましたが、その根底にあったのは「孤独に苦しむ人を、テクノロジーの力で救いたい」「人との繋がりで、心を守りたい」という、私の中に眠っていた切実な願いでした。
バラバラだった点が、線に繋がった瞬間です。
私がやりたいのは、会社から与えられた数字を達成することじゃない。
「保険」という仕組みと「テクノロジー」を掛け合わせ、働く人々の心を支え、笑顔を取り戻すこと。
その想いが確信に変わったとき、私はレールの外へ飛び出す決意を固めました。
あなたの仕事は、誰を笑顔にしていますか?
「会社が決めること」としか言えなかった私が、今では「保険に、笑顔を」というミッションを掲げ、仲間と共にスタートアップという荒野を走っています。
正直、安定とは程遠い毎日です。
泥臭いことばかりだし、壁にぶつかることの方が多い。
でも、「何のために働くのか」という問いに対して、今の私は迷わず答えることができます。
「保険業界を変革し、関わるすべての人を笑顔にするため」だと。
今、この記事を読んでいるあなたに、改めて問いかけさせてください。
あなたは今、自分のキャリアの手綱を自分で握っていますか?
「会社が決めること」に、自分の人生を委ねていませんか?
もし、かつての私のように、心のどこかで「何か違う」と感じているのなら。
そして、「社会のために」「誰かの笑顔のために」という熱い想いが、日々の業務の中で埋もれてしまっているのなら。
一度、私たちと話をしませんか。
ダイリーには、あなたのその「モヤモヤ」を「情熱」に変え、社会への大きなインパクトに変えられる環境があります。
正解のない問いに立ち向かい、一緒に最適解を創り上げていく。
そんな未来の仲間を、私は待っています。
ダイリー株式会社で、あなたの「WHY」を一緒に形にしましょう。