こんにちは!株式会社ヘリカルフュージョンの採用担当です。
本日は、研究開発担当の高真さんにインタビューをしてまいりました。
- 入社した理由
- ヘリカルフュージョンの魅力
- 今後の抱負
についてお聞きして参りますので、「核融合の実現に貢献したい方」や「自身のキャリアを懸けて何かを成し遂げたい方」はぜひ最後までご覧ください。
研究開発担当 高真さん プロフィール
京都大学理学部および理学研究科にて物理学、加速器学を学ぶ。1989年に東芝に入社し、イオンエンジン、研究用加速器、再処理施設、放射光施設、重粒子線治療装置の開発・建設に携わる。2024年8月にHelical Fusionに転職、現在は、研究開発を担当。
ーヘリカルフュージョンに入社した経緯を教えてください。
約2年前、60歳で定年を迎えた際に、「最後に他の仕事にも挑戦してみたい」という想いがあり、転職エージェントに登録していたんです。それを通して、Helical Fusionの採用担当からお声がけいただいたことがきっかけです。
「2034年までに核融合炉を完成させる」という目標を掲げているので、正直、寝る間もないくらいに忙しいのかと覚悟していたのですが、代表取締役CTOの宮澤とお話しした際に、「楽しんでやってほしい」と言ってもらったことで、入社を決意することができました。
ーもともと核融合に興味を持っていたのですか?
東芝に入社した当初、核融合を研究する部署に所属していたこともあり、ずっと核融合には関心を持っていました。ただ、私が35年前に入社した時から「核融合は、あと30年で実現する」と言われ続けていて、興味はありつつも、実現にはかなり時間がかかっているのを見守っているような感覚でしたね。
しかし、最近になって核融合関連のスタートアップが次々と立ち上がっているのを見て、再び核融合が現実に近づいているのかなと興味を持ち直したんです。でも、現実は少し違っていて。
面接を受けた際、研究の進歩が目覚ましい一方で、商用化に向けては解決すべきエンジニアリング上の課題も残っていることを知り、スタートアップができたからといってすぐに核融合エネルギーの社会実装が実現できるわけではないことを実感しましたね。それでも、「核融合の実現に向けて自分が少しでも力になれるのであれば挑戦したい」と思うことができたので、人生最後の仕事として、ヘリカルフュージョンで核融合実現の役に立ちたいと入社を決めました。
ー「ヘリカルフュージョンで価値を発揮できる」と感じたポイントはどこですか?
東芝時代に研究していた加速器の知見は応用できると思いました。例えば、加速器の粒子を加速する時に電波を使うのですが、その電波を作るのにクライストロンという電子管を使っていました。核融合では、もっと高い周波数のジャイロトロンという電子管を使うのですが、共通する部分も多いので、自分の価値を発揮できると考えています。
さらに、作った電波を核融合炉まで送る時に金属の管を通す技術も加速器でよく使っていましたし、他にも、核融合でも装置の安全を守るために必要なインターロック技術は加速器や重粒子線治療装置の開発での経験があります。
ー現在の業務内容を教えてください。
ジャイロトロンを使用したプラズマ加熱装置に関わっています。ジャイロトロンは電波を発生させ、その電波で加熱を行う装置で、私はジャイロトロンを動かすための電源の担当を任せていただいています。
ー入社して感じた魅力を教えてください。
|動きが早い
これまで大手企業でずっと働いてきたので、動きの速さに驚いています。体感では5倍くらい速いです。
例えば、何か装置を作る際には、様々な方面に声をかけたり、実際に打ち合わせに行ったりするのですが、その過程がとても速いと感じますね。まだそのスピード感に慣れていないですが、逆にそこが魅力だとも思います。
|気軽に質問ができる風土
毎週1回技術会議があるのですが、初めて参加した際、代表取締役CTOの宮澤が「わからないことがあったら直接どんどん聞いてくれ。皆さんには担当装置だけでなくプロジェクト全体を把握してほしい。」と言ってくれたのがとても印象に残っています。
これまで大きな組織・プロジェクトに関わってきましたが、実は全体を把握できている人ってほとんどいないと感じていたので、いい意味でのギャップを感じ、ヘリカルフュージョンの機動力の高さにも合点がいきました。
私はジャイロトロンなどに関してはある程度知識があるものの、核融合炉については全くの素人なので、全体像を把握しつつ、専門領域も改めて深掘りしていきたい。だからこそ、こうして気軽に質問できる環境があることはとても助かるし、モチベーションになっています。
ー最後に、ヘリカルフュージョンで働く上での抱負をお願いします!
やはり、生きているうちに核融合が実現できるように貢献したい、という想いが一番です。たとえ実現に至らなくても、確実に前進していると感じられるところまでは熱く携わっていきたいですね。